ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、藤原公任ふじわらのきんとう役の町田啓太さん、実資さねすけ役の秋山竜次さんから!


町田啓太さんの第42回振り返り

——娍子すけこ(朝倉あき)の立后りっこうの儀に、道長みちなが(柄本佑)が中宮ちゅうぐう妍子きよこ(倉沢杏菜)の内裏だいり参入をぶつけました。道長が腹黒くなったと思いませんか?

公任は道長がブラックになったとは感じていません。そうすることで、三条さんじょう天皇(木村達成)の身内贔屓びいきも改まるのではと、もっとポジティブな意味でとらえていたと思います。それくらい公任は道長を信じています。

結果的に公卿くぎょうの間に分断が生まれましたが、何かを変えようとするときには反発も大きいものです。何もしなければ何も変わりませんし、何かを変えるんだったら、道長に変えてほしい。公任は、そう考えていたと思います。


秋山竜次さんの第42回振り返り

——三条天皇から頼まれて、娍子の立后の儀のしょうけい(=朝廷の行事の責任者)を、実資が急きょやることになりました。

実資と隆家たかいえ(竜星涼)のふたりしか参加していない、すごい空気のうたげでしたね。御簾みすの向こうの娍子さんが傷ついているのが伝わってきて、本当に切なく、可哀想なシーンでした。「早くカットがかからないかな」とか、「これは誰が宴を終わらせるんだろうか」とか、そんなことばかり考えていましたけど……。

「光る君へ」では、ああいう変な空気の宴がちょいちょいありますよね。実資が酒を飲んで酔いつぶれて女房の着物の枚数を数えるとか……。ああいうシーンはコントでもやったことないので、何が正解なのかわからず、ゾワゾワしながら演じています。