来年春より放送スタート予定の、連続テレビ小説「あんぱん」。「アンパンマン」の生みの親である、やなせたかしと、その妻・小松のぶの夫婦をモデルに、2人が人生のさまざまな荒波を乗り越えてゆく姿を描く、愛と勇気の物語です。

このたび、今田美桜演じる主人公・朝田のぶと、北村匠海演じるやなたかし(北村匠海)が学生時代に出会う主な人々として5人の出演者が発表され、メッセージが届きました。


辛島からしまけんろう高橋文哉 連続テレビ小説初出演

嵩の同級生。福岡出身。若い頃に友人がいなかった嵩にとって真の友人となっていく。のぶや朝田家の面々とも関わっていくことになる。

高橋文哉さんのコメント】
――健太郎の印象と、演じるにあたっての意気込みをお聞かせください。
この辛島健太郎という役は本当に愛すべき不器用で、台本を読んでいても愛くるしいなと思う瞬間がある一方で、ドキッとするような発言をする瞬間もありますが、素直でまっすぐな子だからこその言動だなと感じています。

そして、健太郎は福岡出身なので、初めて博多弁でお芝居が出来ることにもワクワクしております!!  北村匠海さん演じる柳井嵩の一番の親友ですので、この作品の中で2人の関係性と空気感を大切にしつつ、健太郎にしか引き出せない嵩くんをお届けしたいと思っております。

この役をこの「あんぱん」という作品の現場で演じられることを誇りに、精一杯向き合いたいと思います。

――“朝ドラ”の印象をお聞かせください。
連続テレビ小説には初めて出演させていただきます。このお仕事をしていて目にすることも耳にすることも多い「朝ドラ」という言葉を、すごく遠い存在に感じていながらも、いつか携わることが出来るように努力してきたのも事実です。

今回、「あんぱん」で辛島健太郎という役をデビュー5周年の節目に託していただけたこと、本当に胸が高鳴ります。僕にしか作れないものを皆様にお届けする覚悟で現場に存在したいと思っています。

――やなせたかしさんの作品のイメージや好きなキャラクターは?

寛大な心と、当たり前のことへの感謝と感動を感じられる作品を手掛けている印象です。

「アンパンマン」は子供の頃から拝見していたので、当たり前のように日常にあふれていました。お腹がすいている子を、自分の身を削って助けるヒーローとしての強さ。子どもの頃に友達と歌っていた「手のひらを太陽に」の、“生きているから うれしいんだ” “みんな生きているんだ”、という歌詞。大人になった今見返すと、身の回りに散らばっている幸せのカケラを日々集めて毎日を楽しく過ごせているんだなと、考えさせられます。

好きなキャラクターはしょくぱんまんです! 小学生の頃好きだった女の子が、しょくぱんまんが一番カッコイイと言っていたのを思い出しました。

――高知の印象や思い出はありますか?

今回の作品は高知県が舞台ですが、ぼく自身高知県に行ったことがなく、街の景観は撮影がもしあれば、新鮮な気持ちで楽しめたらいいなと思っております。

去年末に親戚が還暦を迎え、その親戚がかつおが大好物だったので、鰹の名産地である高知県の通販サイトで自分用と併せて購入したことがあります。その時に食べた鰹が美味おいしすぎて忘れられないので、撮影期間の合間があったら鰹が食べたいです!!


がわうさ子志田彩良 連続テレビ小説初出演

のぶの同級生で幼なじみ。のぶと一緒に通っていた女学校時代は、卒業までに良い相手を見つけて花嫁になることを夢みていたが……。

志田彩良さんのコメント】
――うさ子の印象と、演じるにあたっての意気込みをお聞かせください。
これまでもオーディションに挑戦し、結果に涙してきた念願の朝ドラに出演させていただけることが本当にうれしく、自分で自分を抱きしめてあげたい気持ちです。

私が演じるうさ子はのぶちゃんの幼なじみで親友です。ちょっぴり泣き虫な一面もありますが、周りの人からたくさんの刺激や影響を受け、少しずつ強さを身につけようと奮闘する影の努力家です。

うさ子がたくさんの方に愛していただけるよう、私自身も努力をし精一杯務めたいと思います!

――“朝ドラ”の印象をお聞かせください。
10代の頃、朝ドラの現場見学をさせて頂く機会があり、プロフェッショナルな現場を目の当たりにしました。以来、いつか自分もここに立ちたい!という強い目標ができ、私にとって憧れの場所でした。

立ち止まりながらも一生懸命に人生を走る登場人物たちから、「今日も頑張ろう!」と勇気をもらえる、観ていてとても前向きになれるドラマという印象です。

――やなせたかしさんの作品のイメージや好きなキャラクターは?
自分が犠牲になることを恐れず、目の前の困っている人を助け、喜んでもらうことで自分も幸せになる。強い武器で戦うのではなく、誰かの為に優しさや思いやりを差し出せるのが本当のヒーローなのだとアンパンマンから教わりました。人々への愛が深く、優しい心を持ったアンパンマンがかっこよくて大好きです!

――高知の印象や思い出はありますか?
高知県についてはほとんど知識がありませんでした。しかし、方言指導で初めて土佐弁を話してみて、関西弁などと比べるとあまり知られていない土佐弁ですが、とてもわいくわくわくする言い回しが多い印象でした!

「あんぱん」を通してこれから高知県の景色や魅力を知っていけるのが楽しみです!


山下やました実美みみソニン 連続テレビ小説初出演 ※高知出身

のぶが通う高等女学校の教師。

ソニンさんのコメント】
――実美の印象と、演じるにあたっての意気込みをお聞かせください。
高知出身、ハチキンの女であった私は、のぶちゃんのような子だったと思います。それとは真反対であるその時代の象徴である女学校の先生。そのコントラストが出るように演じたいと思います。

――“朝ドラ”の印象をお聞かせください。
全国民の1日のスタートを彩る朝ドラ。「あんぱん」は、懐かしい土佐弁で散りばめられた台詞せりふを見るだけでワクワクが止まらず、朝から毎日あの明るい土佐弁が聞けると想像しただけで、どう皆様の毎日を活気あるものにしてくれるんだろうと楽しみで仕方ありません。

初めての朝ドラ出演が高知が舞台であるこの作品で、本当に光栄に思います。

――やなせたかしさんの作品のイメージや好きなキャラクターは?
高知で育った私としては、アンパンマンは身近なものとしてともに生きてきました。私個人としてはドキンちゃんが好きで、ばいきんまんの横にいながら女心があふれ出るいとおしさがたまりません。

やなせ先生の作品の世界とつながる「あんぱん」の登場人物に、高知県民のみならず日本中がこの作品のとりこになる事でしょう。

――高知の印象や思い出はありますか?
高知といえばの「お酒」は強くない私ですが、「よさこい祭り」には幼い頃から血を注いできた、まさに高知の女やき。


くろゆき瀧内公美 連続テレビ小説初出演

のぶが高等女学校を卒業した後に入る、女子師範学校の教師。

瀧内公美さんのコメント】
――雪子の印象と、演じるにあたっての意気込みをお聞かせください。
登場人物全体においては、「アンパンマン」に登場するキャラクターたちを想起させるような人物名になっており、キャラクターイメージが湧きやすい印象を持ちました。

主人公ののぶさんに立ちはだかる壁として登場させていただきますので、非常にやりがいのある役です。パワフルに気合を入れて演じていこうと思っております。

――“朝ドラ”の印象をお聞かせください。
初めて朝ドラに出演させてもらいますので、個人的には緊張しつつも、みなさんと作りあげていく時間を楽しんでいけたらと思っています。

朝ドラは、お子さんから御年配の方まで幅広く愛されているドラマのイメージがあります。月並みではありますが、朝からみなさんに元気と勇気を与え、主人公をなんだか応援したくなる、そんな印象があります。

――やなせたかしさんの作品のイメージや好きなキャラクターは?
やなせたかしさんといえば、「アンパンマン」ですが、個人的には「チリンのすず」という作品も大好きです。好きなキャラクターは「チーズ」です。

小学生のときによくモノマネをして遊んでいた思い出があり、チーズ推しでいきたいなと。

――高知の印象や思い出はありますか?
高知には大学時代の友人がおり、その友人が発していた土佐弁がとても好きで印象に残っています。

わたしは富山出身なのですが、富山弁と土佐弁が似ていると言われたこともあり、非常に親近感を持っております。いつか旅で訪れたい街です。


座間ざまはる山寺宏一
連続テレビ小説出演歴「半分、青い。」「なつぞら」「おかえりモネ」

嵩が通う芸術学校の教師。嵩にとって生き方、人生の考え方の基本を教えてくれた恩師。

山寺宏一さんのコメント】
――晴斗の印象と、演じるにあたっての意気込みをお聞かせください。
まず、この作品に出演できることをとても光栄に思います! 36年前「それいけ!アンパンマン」のばいきんまんのオーディションには落ちたものの、めいけんチーズ役としてレギュラーになれたことに感謝です。

晴斗は、やなせ先生の恩師がモデル。型にとらわれず本質を見抜き、学生達に真の自由を説く、当時としては稀有けうな先生だと思います。ドラマでは、飄々ひょうひょうとしながらもユニークでおちゃめな面が加わっているような……。

やなせ先生への感謝を込めて、この役に全力で取り組みたいと思います!

――連続テレビ小説出演歴、出演作品での思い出を教えてください。
初出演は「半分、青い。」で1シーンのみの医師役でした。初朝ドラの緊張を悟られない様に必死だった事を記憶しています。

2度目は「なつぞら」で活弁士で声優の豊富遊声役。ドラマは常に不安と緊張でいっぱいなんですが、アテレコシーンだけは楽しく演じられたと思います。

3度目は「おかえりモネ」で気仙沼市観光課課長役。「宮城が舞台の朝ドラで宮城弁で芝居がしたい」という夢が叶いました。震災を扱った作品ですので、本当にたくさんの事を考えさせられ、一生心に刻まれる作品となりました。小道具だった「課長 遠藤克敏」の名刺はいつも財布に入ってます。

――やなせたかしさんの作品のイメージや好きなキャラクターは?

「やさしく、ユーモアにあふれ、誰にでも楽しめる。その中にこっそり、やなせ先生の深い人生観が込められている」そんなイメージです。

アニメ放送開始から担当している「チーズ」「カバお」「かまめしどん」はもちろん、増岡弘さんから引き継いた「ジャムおじさん」も、好きを超えた大切なキャラクターです。「ひもじい人を助けたくてパンを焼く」まるで先生の代弁者のようだと感じます。せっかくですので自分がやっていないけど好きなキャラクターを。

・でんでん一座の花形「だいこんやくしゃ」
・愛情深く育てた野菜を涙ながらに提供する「おくらちゃん」
・考えてるのと逆の事を言う「ようせいバック」
・接着剤の銃でなんでもくっつける「ザーマス・ボンド」
・マナーに厳しい「ヨーカンマダム」
・悩んだってしょうがないと歌う「ショウガナイさん」

それと、やなせ先生がお亡くなりになってから生まれたキャラクターなんですが「ベンチさん」も大好きです。誰かが「座りたい」「休みたい」と思った時に、そっと寄り添い座ってもらうために旅をしているベンチさん。まさに“やなせイズム”の結晶のようなキャラクターだと思います。

――高知の印象や思い出はありますか?
1996年「アンパンマンミュージアム」オープンの際に高知県香美市を訪れました。自然あふれるすてきなところで、やなせ先生の郷土愛を強く感じました。
パーティーで振る舞われた大量のカツオのたたきに「これが本場の味かぁ! いくらでも食べられる!」とカバおばりに興奮したのを覚えています。


【倉崎憲 制作統括のコメント】

これまでヒロイン・のぶと嵩のそれぞれの家族関連の皆さんを発表させていただきましたが、今回は2人が学生時代に出会う主な人々です。

嵩にとっての初めての親友・健太郎役に高橋文哉さん。彼の可能性にあふれた存在、その更なる可能性をこの「あんぱん」で今までとは違った一面を世に観てもらいたいという想いでオファーさせていただきました。嵩とのコンビだけでなく、恋の行方にも注目して観ていただきたいです。

のぶの幼なじみ・うさ子役の志田彩良さんは、ヒロインオーディションに参加していただいたことがキッカケで、透明感と誠実な人柄にかれ、ご一緒させていただきたいと念願叶いました。薙刀なぎなたの描写もあり熱心に稽古を積まれているのでお楽しみに。

のぶが通う女学校の山下先生役には高知出身のソニンさん。ご当地の高知を訪れるたびに、ソニンさんの出演を心待ちにしている地元の皆さんの声を多く聞き、その期待に応えたいとお声がけさせていただきました。

女学校卒業後にのぶが入る女子師範学校の黒井先生役には、かつて教師を目指されていた時期もあるという瀧内公美さん。厳格でのぶにとってある種の壁として立ちはだかる教師を演じていただきます。ここまでの4名の皆さんは今作が連続テレビ小説初出演となります。

そして嵩の恩師、座間先生役に山寺宏一さん。「自由に責任をもって行動してほしい。机で勉強しているだけではろくな作品はできない。銀座で吸収するものは、学校で習うものよりも栄養になる」と豪語する先生がモデルで、真の意味での“自由”を説くのに説得力を持つであろう山寺さんにオファーさせていただきました。 アンパンマンにも「あんぱん」にも山寺さんの存在が必要不可欠なのです。

「あんぱん」は今年9月にクランクインしまして、日々とても温かく熱量ある現場で収録は順調に進んでおります。放送まであっという間に5か月を切りましたが、多彩なキャストの皆さんとつむいでいく「あんぱん」をぜひ楽しみにお待ちいただけますと幸いです。


2025年度前期 連続テレビ小説「あんぱん」

2025年春スタート 毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか

【ドラマのあらすじ】
昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいました。「ハチキンおのぶ」こと、あさのぶ(今田美桜)です。一方、幼い時に父を病気で亡くしたやなたかし(北村匠海)は、伯父の家に引き取られ、転校先の学校でのぶに出会います。
戦争の足音が近づく頃、女子師範学校に通っていたのぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女になっていました。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・ひろを戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くしました。
のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と高知の新聞社に女性初の記者として就職。戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩が新聞社に入社してきて、2人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安でした。
のぶはそんな嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待っているわ」と告げ、新聞社を辞め上京。のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活が始まります。お風呂はなくトイレは共同。天井には穴があき、雨の日は傘をさして入らなければいけないが、晴れた夜には星が見える。そんな暮らしをおもしろがり、「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と2人は結婚。「手のひらを太陽に」『アンパンマン』が世に出るのは、まだ先のことです――。

※実在の人物である、小松暢(1918~1993)とやなせたかし(1919~2013)をモデルとしますが、激動の時代を生きた波乱万丈の物語として大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。

作:中園ミホ
出演:今田美桜、北村匠海ほか
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴