ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、藤原実資役・秋山竜次さん、行成役・渡辺大知さんから!
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秋山竜次さんの第28回振り返り
——彰子(見上愛)立后の儀式のシーンは、大変だったそうですね。
台本では実資は参列しているだけだったんです。余裕こいていたら、収録の3日前くらいに暗号のような追加ゼリフが送られてきて……。儀式の始まりに長い祝詞みたいなのを奏上するらしいんですけど、「ポジション的に実資がやるべきなので」と。「すめらなんちゃら……」という詩のような言葉の羅列を、リズムをつけて言うことになって……。
僕のネタに“雰囲気ことわざ”というのがあって、「がざいじにして、じこうぞくにとす」とか、存在しない言葉を並べて、ことわざっぽい雰囲気にするネタなんですけど、ネタは適当だから言えるんで、文字にされるとビックリするくらい覚えづらくて……。
儀式の一番初めに言わなくてはいけないので緊張するし、僕のネタを知っている役者さんが吹き出しちゃうし、本当に苦しめられました。今後また同じようなシーンが出てくるのは勘弁してほしい。もしあるなら、次は“雰囲気”でやらしてほしいですね(笑)。
渡辺大知さんの第28回振り返り
——一帝二后を逡巡する一条天皇に行成が直言するシーンは、どのように感じましたか?
腹のうちで抱えている感情を、行成が口に出したのは初めてだと思います。行成は、自分が考えていることをあまり口に出さず、出しても「こうしたらいいんじゃないですか?」と下から提言をするような感じだったので、台本を読んで、びっくりしました。
今回も一条天皇への提言の延長ではあるのですが、これほど自分の思いを込めてくるなんて……。僕はセリフの多さや長さで芝居への向き合い方が変わることはないんですけど、ここは思わず気持ちがあふれ出てしまうシーンなので、そこを意識して大事に演じました。
この経験を経たことで行成がまたひとつ成長するというか、大きく変わるかもしれないですね。今後、行成がどうなっていくのか、自分でも展開をわからずやってるので、毎回いただく脚本がすごく楽しみです。