ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、脚本・大石静さんと、藤原道長役・柄本佑さんから!


●大石静さんの第6回振り返り

――ききょう役のファーストサマーウイカさんの印象は?

ウイカさんの芝居は強いので、当時の強い女性の感じが出ていると思います。私、彼女に会った途端に、清少納言がいいと思ったの。「一度、会ってみませんか?」とプロデューサーに言われて、もし会っただけで何も役をあげられなかったら悪いな、なんて思っていたんですけど、もう会った途端に、「清少納言!」って思いましたね。


●柄本佑さんの第6回振り返り

――ついに兄・道兼(玉置玲央)がまひろの母を殺したことを知った道長。彼はこの衝撃的事実をどう受け止めたのでしょう?

今回、兄・道隆(井浦新)が漢詩の会を開きました。道隆の政治的な思惑で開かれたもので、当然、道長も呼ばれます。最初、道長は「行かない」って言うんですね。漢詩は苦手だし、そういうところは好きじゃないからと。でも、最終的には参加しました。僕は台本を読んで、これはけっこう重要なシーンなんじゃないかと思ったんです。

まひろがずっと抱えてきた悲しい事情を知り、もうそれを無視しては生きられないと腹を括ったというか。まひろと自分の家族の関係、自分の立場について深く考えて、とにかく逃げずに何かしなくてはいけないと。その中で、漢詩の会に行く選択をしたんですね。もしかすると、道長が初めて“政治家”として目覚めたのはあの時かもしれません。

さりげないシーンではあるんですけど、僕としては道長の意識が大きく変わったことを示すシーンとして捉えています。