ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、安倍晴明役のユースケ・サンタマリアさん、藤原伊周役の三浦翔平さんから!
ユースケ・サンタマリアさんの第30回振り返り
──雨乞いの後、晴明の髪が真っ白になる演出が印象的でした。
ボクシング漫画の主人公みたいですよね。たった一晩で髪が真っ白になるなんていうのはファンタジーではあるんですけど、呪文を唱えると光が炸裂して物が吹っ飛ぶような「これぞ陰陽師」っていうシーンがなかったので(笑)、これくらいは、いいんじゃないでしょうか。
──実際、白髪になっていてもおかしくない年齢ですよね。
そうなんですよ。晴明は初登場のときですでに50代の設定で、今は80代ですから。でも、これまで、あえて加齢を感じさせてこなかったんですよね。見た目の変わらなさも、「晴明の秘めたるパワーのおかげ」と示すため、演出として、意図的にそうしていたんです。
──祈祷と引き換えに、道長から寿命を10年もらう設定については?
すごいよね、それで本当に雨が降るんだから。寿命も実際にもらっていそう(笑)。まあ、寿命を10年やろうって言い出したのは道長だから、それだけの覚悟を見た、とも言えるでしょうし。
本当に道長から10年分のエネルギーを吸い取って、それを雨乞いの力に変えたのかもしれない。それはもう、見る人の自由でいいんじゃないかと思ってます。
三浦翔平さんの第30回振り返り
——「長徳の変」の後、あれだけ「呪詛はしておりませぬ」と訴えていた伊周が……。
今は呪詛しまくっています(笑)。かつては本当に呪詛していなくて、必死に無実を訴えていたのが、最大のフリになってます。「めちゃめちゃ呪詛してるじゃん!」って(笑)。大石静さんの台本の面白さですね。
妹の定子(高畑充希)が世を去ったことが、伊周にとって大きな衝撃だったのでしょう。彼女は伊周のことを深く理解してくれていて、大宰府から戻ってきた伊周が隆家(竜星涼)と険悪になったときも仲裁に入ってくれて……。
頑張ろう、皇子を支えてもう一回天下をとるぞ、と気持ちを新たにできたのに、しっかり者の定子がいなくなって、伊周は完全に闇に落ちたのだと思います。