精神医療の世界を描く話題の漫画を原作に、中村倫也と土屋太鳳が出演する、土曜ドラマ「Shrinkシュリンク―精神科医ヨワイ―」。このたび、新キャストとして井桁弘恵さん、三浦貴大さん、竹財輝之助さん、酒井若菜さんがレギュラー陣に。さらに第1話ゲストとして、夏帆さん、余貴美子さんが出演することが発表されました。

夏休みの終わりに不安な気持ちを抱えている若い人たち、職場での生きづらさに限界を感じている社会人の方々、そして、精神疾患を治療中の患者さんと介護に奔走しているご家族……幅広い世代の人々に向けた「観るカウンセリング」ドラマです。


【第1話のあらすじ】

新宿の住宅街にひっそりとたたずむ“精神科・ひだまりクリニック”。ゆっくりとした時間が流れるその場所は、よわこうすけ(中村倫也)が経営する病院兼、自宅になっている。めちゃくちゃ優秀なのだが、どこか抜けている弱井、そしてそんな彼と共に働くのは看護師の雨宮あまみや有里ゆり(土屋太鳳)。2人は、心に悩みやトラブルが起きてしまった患者一人一人の声に、丁寧に耳を傾けて診療する日々を送っている。

満員電車の中、押しつぶされそうになりながら携帯で仕事をしているシングルマザー・雪村葵(夏帆)は、息子の翔を保育園に通わせながら大手広告代理店に勤めている。夫の浮気が原因で離婚をしたのだが、仕事と育児どちらも完璧にこなすために、分刻みの日々を過ごしていた。そんなある日、葵は電車の中で突然パニック発作に襲われる。

心療内科を受診するが、薬を飲んでも回復はせず、むしろ薬の副作用で生活に支障をきたしてしまう。なにより発作のせいで、遊び盛りの翔をどこにも連れて行けないことが、ますます葵を苦しめていた。そんな状況を知った元しゅうとめの文世(余貴美子)が、溺愛できあいする孫の翔を守るために取った行動がさらに葵を苦しめていく。

ある朝、葵は駅のホームで偶然、弱井に出会う。弱井は葵の話に耳を傾けて“パニック症”と診断する。驚く葵だったが、原因不明の苦しさに名前が付いたことで安堵する。そして弱井と共に、治療への一歩を踏み出すのだった。自分のために、そして翔の為に――。

【パニック症とは~弱井先生の台詞せりふから~】(別名:パニック障害)
自律神経はご存じですか? 血圧や呼吸をコントロールする神経です。自律神経は、血圧、心拍数、呼吸数を上げ戦闘モードにする交感神経と、心身をリラックスモードにする副交感神経。この2つによってバランスをとっています。2つのうちどちらかが優位になれば、もう一方の働きは必ず弱くなる仕組みです。突然、交感神経が過剰に働き、激しい動悸や息苦しさといった“パニック発作”を起こす病気。それがパニック症です。
発作が起きても逃げられそうにない場所に不安を感じる。それを“広場恐怖”と言います。また、発作が起きたら大変なことになってしまうという予感がして不安でしかたがない。そのような症状を“予期不安”といいます。パニック症は、心が弱いからかかる病気ではありません。脳の誤作動なんです。

雪村ゆきむらあおい役・夏帆さんのコメント

脚本を読んで、忙しい日々に追われるわたしたちに、今とても必要な物語なのではないかと思いました。葵のように、精神科と聞くと、ハードルが高い場所、自分とは関わりのない場所、と感じる方もたくさんいらっしゃると思います。実際わたしもそうでした。

でも、知識を持って寄り添ってくれる先生に話を聞いてもらう、それだけでこんなにも心強くて、呼吸がしやすくなるんだなぁって「ひだまりクリニック」でのお芝居は心が解けるような体験でした。葵を演じることで得たたくさんの気づきを、みなさんにお裾分けしたい気持ちです。

みなさんにとってお守りのような作品になりますように。


土曜ドラマ「Shrinkシュリンク―精神科医ヨワイ―」(全3回)

2024年8月31日(土)スタート
毎週土曜 総合 午後10:00~10:49
毎週土曜 BSP4K 午前9:25~10:14

原作:『Shrink~精神科医ヨワイ~』七海仁(原作)、月子(漫画)
脚本:大山淳子
演出:中江和仁(「きのう何食べた?」「大豆田とわ子と三人の元夫」 ほか)
出演:中村倫也、土屋太鳳、井桁弘恵、三浦貴大、竹財輝之助、酒井若菜ほか
(第1話ゲスト)夏帆、余貴美子ほか
制作統括:阿利極(AX-ON)、樋口俊一(NHK)
プロデューサー:齋藤大輔、久保田傑(オフィス・シロウズ)