孤独な人たちの心の渇きをお菓子が癒やし、じんわり心があたたかくなる小説『バニラな毎日』が、夜ドラで映像化されることが決定、蓮佛美沙子さん、永作博美さんが出演すると発表されました。

大阪の小さな洋菓子店の厨房で、五感を刺激するお菓子の魔法が、ささやかな幸せを生み出していくスイーツ・ヒューマンドラマです。

【物語のあらすじ】
しらあおい(蓮佛美沙子)は、パティシエとしての修業を積み、大阪で夢だったこだわりの洋菓子店を開いた。しかし、経営はうまくいかず、店を閉じることに……。
そこへ現れたのは、クセの強い料理研究家、佐渡谷さどや真奈美まなみ(永作博美)。閉店した白井の店の厨房で、“たった一人のためのお菓子教室”を開くという。渋々、協力する白井。不思議なお菓子教室にやってくる生徒は、それぞれに心に痛みを抱えた人たちだった。お菓子を作り、味わう時間が、孤独な心を優しく包み込んでいく……。

 

しらあおい役・蓮佛美沙子

パティシエとして洋菓子作り一筋に生きてきた。本格フランス菓子への強いこだわりと、他人に頼らず、自分に厳しい性格から、近寄りがたい印象を与えてしまうところがある。佐渡谷(永作博美)に巻き込まれて始まったお菓子教室で、心に痛みを抱えた人たちと出会い、自分自身を見つめ直していく。

【蓮佛美沙子さんのコメント】

友達でも知り合いでもない人と、一緒にお菓子を作る。そこから生まれるセラピーのような、はたまた“独り”を感じるような不思議で心地よい時間は、心の奥底にしまった宝箱をそっと開けるように、いとおしい感覚をたくさん届けてくれます。

否が応でも頑張り続けなくてはならない、立ち止まることが許されにくい現代で、ほんの少しでも、甘いバニラの香りと共に“誰でもない自分”になれたら。そこから得られるパワーって、実はすごいんじゃないかな、と思う日々です。

永作さんと共に、誠心誠意向き合っていけたらと思います。


佐渡谷真奈美さどやまなみ役・永作博美

図々しくて陽気な性格の料理研究家。おおざっぱで強引な面と、他人の心の痛みに寄り添える繊細な面の両方がある。とある事情から、白井を巻き込んで、たった一人のためのお菓子教室を始める。

【永作博美さんのコメント】

自然に泣いたり笑ったりする日常……自然に涙がじわっとしたり、不意打ちにフッと笑ってしまってなんだか恥ずかしいような、心が軽くなるようなそんな時間が流れるように、このドラマを届けられたらなぁと思っています。

最初の挨拶であんまり甘いものは好きではありませんが……などと無礼な言葉を発していた私ですが、撮影が始まり、次から次へと出てくる穏やかな香りや美しいお菓子たちに、舌はもちろん、全体的にいい感じにとろけてきてます(笑)。皆さんの固くなってしまったモヤモヤも溶け出すのは必至だと思います。贅沢ぜいたくな時間をどうぞ楽しみにしていて下さい。


【原作/とうつばささんのコメント】

洋菓子店が舞台の『バニラな毎日』は、孤独な環境にあっても頑張っている人たちを描きたい、という思いで書いた小説です。書き始めたら孤独な人がどんどん集まってきて、にぎやかな話になってしまいました。この度ドラマ化されることになり、さらに大騒ぎになりそうです!

洋菓子の歴史が古い関西で映像化されることも楽しみです。小説とはまた味わいが少し違う「バニラな毎日」、どちらも美味おいしいので食べ比べてみてください!

【プロフィール】
かとう・つばさ

東京生まれ。文化学院卒業。番組構成、ドラマ脚本などを執筆。国産小麦を使った体に良い菓子や天然酵母パンのレシピを研究。

【脚本/倉光泰子さんのコメント】

悲しい時、つらい時、甘いお菓子を食べると痛みが和らぐ。そんな体験したことありませんか? 私は何度もあります。実感があるからこそ原作に共感しました。

この作品は、傷を負った繊細で優しい人たちが、お菓子作りを通して、癒やされて、ちょっと前向きになる。そんなお話です。五感を研ぎ澄まして、ドラマを見てください。画面からお菓子の力を感じるはずです。猛烈にお菓子を食べたくなるかも。夜中のお菓子は気をつけて下さい。

【プロフィール】
くらみつ・やすこ
日本大学芸術学部映画学科監督コースを経て、東京芸術大学大学院映像研究科脚本領域にて脚本を学ぶ。2014年「隣のレジの梅木さん」で第26回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞。'16年 フジテレビの月9ドラマ「ラヴソング」の脚本を担当し、以後テレビドラマの脚本を多数手がける。'21年、「アライブ がん専門医のカルテ」(2020年放送)が評価され、新進脚本家に与えられる「市川森一脚本賞」の第9回受賞者に選出された。
その他の作品に「刑事ゆがみ」(フジテレビ系)、「うきわ」(テレビ東京系)、「PICU」(フジテレビ系)、「今際の国のアリス」シリーズ(Netflix)、のちに劇場版も公開された「NHKスペシャル アナウンサーたちの戦争」(NHK)などがある。

【音楽/jizue・片木希依さんのコメント】

「バニラな毎日」に音楽で参加させていただき、制作チームの皆さんの作品への愛情と熱意に感銘を受けました。主人公と同年代の女性として、悩みや葛藤に共感できる部分がたくさんありましたし、現代を生きるすべての人にそっと寄り添い、優しく肯定してくれるような作品だと思います。

バニラの香りやお菓子のおいしさが、目に見えないけれど心をほぐしてくれるように、jizueらしい音楽で作品に彩りを添えられたら嬉しいです。

【プロフィール】
じずー
2006年結成。これまで9枚のフルアルバムを発表し、そのどれもがロングセラーを記録。ロックや、ハードコアに影響を受けた魂を揺さぶるような力強さ、ジャズの持つスウィング感、叙情的な旋律が絶妙なバランスで混ざり合ったサウンドで、地元京都を中心に人気を高め、「FUJIROCK FESTIVAL」、「GREENROOM FESTIVAL」、「朝霧 JAM」といった大型フェスにも出演。国内に留まらず、カナダ、インドネシア、中国、台湾など、海外にも進出し、その圧倒的な演奏力で高い評価を得ている。
'24年8月、最新作となるデジタル EP『LOTUS』をリリース。'24年10月からスタートする NHKのドラマ10「宙わたる教室」の劇伴を担当。

 

【制作統括・熊野律時さんのコメント】

真面目に一生懸命生きている。それなのに、うまくいかないことや、しんどい思いをする日ってありますよね。疲れてかたくなった心を解きほぐしてくれる美味しいお菓子はいかがでしょうか? 美しい形、甘い香りと様々な味、繊細な食感で至福の瞬間を感じさせてくれるお菓子。疲れた心を癒やすスイーツ・ヒューマンドラマを大阪からお届けします!


夜ドラ 「バニラな毎日」(全32回)

2025年1月スタート 毎週月曜~木曜 総合 午後10:45~11:00ほか

原作:賀十つばさ『バニラな毎日』『バニラなバカンス』
脚本:倉光泰子
音楽:jizue
出演:蓮佛美沙子、永作博美ほか
制作統括:熊野律時
プロデューサー:二見大輔
演出:一木正恵、安達もじり、押田友太、影浦安希子