「シングル子育て」をテーマに繰り広げられた1月の「みんなの子育て☆深夜便」。夫と2人でも大変な子育てを、日々1人でこなす方々がいる。その現実をあらためて突きつけられて、思うことがたくさんあった内容でした。

なにより、番組冒頭のママパパが2人そろっていても、ワンオペ状態で育児をしている方は多いと思います。夫婦で対話を重ね、家族にとって、よりよい形を作っていっていただきたいのですが、シングルマザー、シングルファザーの皆さんは、ワンオペ育児が基本の上、対話をするパートナーがいない。家族の生活を支え、育児をし、さまざまな決断を一人でしなければならないという大変さがありますよねという村上里和アンカーの言葉に核心を突かれました。

とはいえ、昔でこそ「シングル」という響きにはなじみが少なく、自分が子どもだった頃は世の中の偏見も多々あったように感じますが、当時に比べるとかなり一般的になった感覚もあります。

自分の周りにも、該当者は多数。瞬時に何人もの顔が浮かぶし、さらにはそのみんながとても生き生きと子育てをしている印象です。その鍵がなんなのか紐解いてみると、シングルということに引け目を感じずに、わが子にたっぷりの愛情を注いでいるという共通項が。

夫に頼れる環境にいながら、日々子どものことでイライラしてしまうわたしはなんてちっぽけなのだろうと情けなくなっちゃいますが、親がいつも元気に楽しく過ごすことは、かぞくの形に限らず、子育てにおいてとても大切な気がします。

用賀に住む仲間たちとキャンプへ。もはや大家族のようで、大人も子どもも大満喫。

ただ、物理的に大変なことはたくさんあって、わたし自身もシングル擬似体験をした際に実感しました。以前にもつづりましたが、去年の夏に夫が3週間海外出張したときのこと。

こんなに長い期間夫と離れるのが初めてで、なんなら初めてのワンオペ。この先こんな経験もできるか分からないし、せっかくだから楽しんでみよう!と思ったものの、純粋にふだんの2倍の家事育児を自分が担うので、頭も使うし体力も消耗するしでヘトヘト。なにより、すべて自分の責任の上で動かなきゃと思うと心が疲弊してゆきました……。

とはいえ、弱音はいくらでもSNSで発信できる時代(笑)。そんなわたしを見かねてか、ごはん持ち寄りでわが家に集まってくれたり、わが子をお泊まりさせてくれたり、一杯うちに呑みに来てくれる友だちがいたりと、仲間たちの存在にどれだけ助けられたことか。

同じマンションに住む自分の親ほどのふみおさんは、ふだんからよく夕飯を差し入れてくれるのですが、この時も出来たてのお料理をたくさんわが家に届けてくれました。本当にありがたかったなぁ。

先日もまた、わが子たちの大好きなふみおさんの炊き込みごはんが届きました。漬物を添えてくれる気配りもうれしい。

きっと、これもシングルに限らずですが、常日頃から自分以外の誰かにわが子を見てもらえる環境を作っておくのってすごく大事なこと。ある日突然、誰もがワンオペ育児になる可能性は持ち合わせているからこそ余計にそう感じます。

更にいえば、わが子たち自身が頼れる、両親以外の大人たちがたくさんそばに居てくれたらそんなに心強いことってない。そのためには、どんどん自分の住む地域に溶け込んで、横のつながりを育む必要があるのだと思います。

今年から正式に、世田谷区用賀の地域活性を促すNPO法人neomuraにわたしが所属したのも、その重要性を感じるからこそ。地域の人たちが出会う場所を、仲間たちと一緒にたくさん作っていきたいです。

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モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。