8月の「みんなの子育て☆深夜便」は、半年に一度のお楽しみ企画『子育て事件簿』。詩人で児童文学作家の工藤直子さんと、シンガーソングライターの新沢としひこさんと共に、リスナーさんから寄せられたお子さんの思いがけないエピソードがたっぷり紹介されました。

今回もハラハラドキドキ、時にほっこりして、楽しかったー!慌ただしい日常で起こるわが子のハプニングには心底ぐったりしてしまうのに、他人の話だとクスッと笑えてしまうのはなぜでしょうか(笑)。今回も「分かる分かる!」と大きくうなずきながら拝聴しました。

そして、わたしも番組の常連リスナーになって、すっかりファンになってしまった今回のゲストのお二人。あったかい語り口で、声を聞いているだけでホッと心が和む工藤さんと、潔いコメントでいつも元気のお裾分けをしてくれる新沢さんの絶妙な掛け合いが大好きです。詩の朗読と生歌の演奏もじんわりと心に沁みて、ぜひ子育てにお疲れ気味なパパママさんに聴いてほしいなぁと思いました。きっと、いろんな感情がリセットされて心が整うはず。

とはいえ、今回の『子育て事件簿』も、衝撃的なお便りがたくさん!  しょっぱなから“子どもが消火器の栓を抜いてしまい、顔も部屋も真っ白に!”という驚愕の珍事から始まり、“ベランダで走り回っていたわが子が転倒、後頭部をぱっくり切って青ざめる”などなど、ちょっと笑えないようなエピソードも多々ありました。

なんなら、新沢さんご自身の幼少期のハプニングまで…。小さい子あるあるですが鼻にビーズを入れてしまい、お母さまに連れられて診療時間外の耳鼻科にお世話になったそうです。でも、「失敗とかドジしたことの方が記憶に残るわよね。今となればいい思い出ね」と、工藤さん。本当にその通りだなぁと、まだ幼かったわが子たちとの日々を思い返しました。

スリングで抱っこしてお出かけしたある日、電車の中で突然オムツが漏れて(しかも大きい方…)わたしの服が茶色に染まり大惨事になったことや、チャイルドシートに子どもを乗せて首都高を運転していると、後部座席で娘がギャン泣き。心が動揺して全然運転に集中できなくて泣きそうになったことなどなど、走馬灯のように懐かしい日々が甦ってきます。その瞬間は絶望しかなかったけれど、今はその記憶のすべてが宝物です。

それから、番組内でシェアしてくださった、工藤さんご自身が書かれた詩『おまじない』のお話もとても印象的で。主人公は「僕ってクネクネした紐みたいだなぁ」と、ちょっぴり切ないみみずくん。そんな彼が「おい僕よ、僕がいるから大丈夫」と自分で自分に声をかけるんです。すると、僕が二人いるみたいで元気になる。

これは、泣きそうになったり困ったり、独りぼっちになって寂しかった時に、おチビちゃんだった工藤さんが実際にされていたおまじないそのものなのだそう。自分は自分一人という当然の感覚が覆されて、自分が二人。しかも自分が自分の味方ってなんてステキなの!?と感銘を受けました。

工藤さんって、出演のたびにさりげなく自分自身を守る方法を伝授してくれるんですよね。彼女の言葉を、子どもはもちろん、大人のわたしたちこそ心に留めたいなぁと感じました。子育てでハプニングだらけの日々だけど、「わたしがいるから大丈夫」。みんなで楽しく乗り越えましょうね!

高校生になった長女は、今ではわたしの良き味方。オムツ事件がなつかしいです(笑)。

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▼「みんなの子育て☆深夜便」▼
9月のテーマは「落語に学ぶみんなの子育て」
ゲストは落語家・春風亭一之輔さんと子育て支援の専門家・汐見稔幸さん
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モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。