先輩たちの子育てリアル体験談が、現役パパママを救う！

今回で8回目となる大人気シリーズ「子育て事件簿」をテーマに繰り広げられた2月の子育て深夜便。お馴染みのお二人、詩人で児童文学作家の工藤直子さん、シンガーソングライターの新沢としひこさんをゲストにお迎えして、リスナーのみなさんから寄せられたさまざまな子育てエピソードをお届けしました。

ハラハラするような出来事から心温まるお話まで、いつもバラエティーに富んだ投稿がたくさん寄せられるのですが、「分かる分かる！」と思わず自分ごとのように聞き入ってしまうのは、きっとみんなが日々子育てをしている「同志」だからですよね。楽しいこともツライことも色々あるけれど、全国に仲間がいるんだ！と思えるだけで不思議と元気になれる。きっとそれこそが「子育て事件簿」の魅力なのでしょう。

さて、冒頭は5歳の孫娘さんのお話から。「そんな言葉、いつ覚えたんだろう!?」という、大人びたボキャブラリーが飛び交うしりとりに思わず微(ほほ)笑(え)ましくなるというエピソードが、見事に最近のわが息子と重なってほっこり。

4歳の娘さんをワンオペで子育てされているママからは、その日子連れで病院へ行き、薬局も2軒ハシゴしてぐったり。そのせいで何も悪くない娘にきつく当たってしまったと思わず布団の中で一人泣いていたら、「だいすきだよ」と声をかけてくれた娘さんに、さらに涙したお話も。

全く他人事に思えなかったのは、8歳、6歳、0歳の3人兄妹のママからの投稿。長男とお風呂に入っていた次男が、洗面所で滑って顎(あご)をパックリ切って大惨事！というのが、去年の12月に起こったわが家のハプニングと瓜二つで衝撃でした（うちの息子は、なんなら七五三の前日に顎を強打し出血。救急で何針か縫いました……）。

その中で「#8000（子ども医療電話相談）」に電話をしたというお話があり、私も#から始まる番号に電話した記憶があって履歴を遡ったら、こちらは「#7119（救急安心センター）」。どちらも受診の判断を迷った時に相談ができる窓口とのことでした。意外と知られていないこの番号、お世話にならないのが一番だけど、頭の片隅に留めておくと良いかも！

それから、番組最後に取り上げられた70代女性からのエピソードもとても印象的でした。2人目の1か月検診のために、2歳4か月の長男の手を引いて出かけた日のこと。首の座らない下の子を抱っこひもで抱え、もう片方の手には布おむつの入った大きな荷物。必死で20分程の道のりを歩いていると、突然「抱っこ〜〜」と息子さんが大声で泣き出したのだそうです。

そのシーンが容易に想像できて心から同情していたところ、その後の展開に感激。困った彼女を見かねて「お兄ちゃんになったのかい？ すごい、すごい！」と駄菓子屋のおばあちゃんが飛び出してきて声をかけてくれたのだそうです。それを聞いた息子さんは、胸を張ってシャキッと歩き出し（笑）、事なきを得たというお話。なんてステキなエピソード!? と、心がぽかぽかになりました。

お気づきかと思いますが、子育て深夜便には若いパパママからシニアの方まで、世代を超えて多くの方からお声が寄せられます。いつの時代のエピソードにも胸が熱くなるのは、きっと子育ての本質はずっと変わらないから。だからこそ、もっと多世代が繋(つな)がりあって子どもを育てることができれば、救われる現役パパママさんも多いのだろうなぁと実感します。

子育て深夜便は、まさに、そんなみなさんをつなげる場。子育て経験者のリアルな声は、参考書やネット検索で得るアドバイスとは比にならないほど、人を元気にする力を持っています。

実はこの回をもって「子育て深夜便」のコラム担当を卒業するわたし。お声がけ頂いた当初、この場所でのわたしの使命はまさに、自分のリアルな子育て経験を元に、育児奮闘中のみなさんを少しでも励ますことができたら、ということでした。

どこまでお力になれたかは分かりませんが、この温かな「子育て深夜便」という場所に自分も関わることができて本当に幸せでした。約2年間、ありがとうございました！ 今後は、NHK財団×地域にスポットを当て、さまざま活動をご紹介する企画を担当予定です。そちらもぜひ楽しみにしていただけたらと思います。

【👇asacoさんが聞いた番組の内容は「読むらじる」でご覧になれます】
【みんなの子育て☆深夜便】「子育て事件簿 第8弾」｜読むらじる。｜NHKラジオ らじる★らじる

▼「みんなの子育て☆深夜便」▼
４月のテーマは、「もうイヤ！限界です！」。
子育て中の「もうイヤ！限界です！」という皆さんの叫びに耳を傾けます。皆さんからの経験談やアドバイスもぜひお寄せください。
ゲストはタレントのベッキーさんと、 子育て支援の専門家で玉川大学教授の大豆生田啓友さんです。
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