まずは、IWAKURA商品梱包係のパートのおばちゃんたちに謝りたい――。
「ネジを箱に入れるだけの仕事なんて、誰にでもできるやんか〜」
なんて思ってしまったこと。本当に申し訳ありませんでした……!!

あんな短時間の作業の中で、不良品の有無をチェックしていたとは!
確かにプロ。まさにプロ。「商品梱包は最後の砦」。ほんと、そうだよね〜。
日ごろ、通販をよく利用している私は、梱包を開けたときに髪の毛1本でも混じっていたら、、、次回はそこで買うのをためらいますもの。ええ。

まして品質を売りにしているIWAKURAにとって、彼らの仕事がどれだけ大切か。そして、そんな彼らを解雇しなくちゃいけない社長ことお父ちゃんの心情たるや。そりゃかいようにもなるよね……。
退院後も、いまひとつ回復している感じがしないけど大丈夫!?(←心配性)

舞ちゃんが夜食(?)に持ってきたおじや、いきなり食べてたけど、まずは水飲んでからにして。できれば常温の水。熱いのとか冷たいのを急に胃に入れたら、やっぱりよくないと思うの。胃は大事やで。ねえ、お父ちゃん!(←家族?)

……ということで、
ことし最後の朝ドラ見る子の「舞いあがれ!」レビュー、始まるよ~!


あの特命係長が、もう大阪のおっちゃんにしか見えない件

さてさて、少し話を戻しましょう。
救急車で運ばれたお父ちゃん、なんと久留美ちゃんの勤める病院に入院していました。病名は「胃潰瘍」。いや、めっちゃ痛いやつですよね。そして、その原因の多くがストレスだといわれている病気です。

そう、「リーマンショック」のあおりで仕事が激減。会社の経営難に苦しむ社長は、文字通り、胃が痛くなってしまったのです。社長は、やりがいも、責任も大きいってことです。舞ちゃんが言ったように、「みんなにとってのアンカー。パイロットみたい」なんでしょうね。

あの時期、こんなふうに苦労した人、きっと多かったんだろうなあ。。。社長なんて、私は頼まれてもやりたくない……。(←大丈夫、頼まれません)

カラ元気だとは思うものの、1週間で無事に退院できることになったお父ちゃん。ただ、そのあとに待ち受けていたのは、社員のリストラ、苦しい営業の日々--。
かわいい一人娘がそばにいてくれるだけでも、心強いのかな〜。

さっき(冒頭)は余計なことを言っちゃったけど、残業中に、娘があったかいおじやを持って現れたら……。お父ちゃんの気持ちを思ったら、これはもう、泣けてきますよね。

それにしても、それにしてもです!
高橋克典さんが、もう、私には大阪のおっちゃんにしか見えません!
いや〜、最初にキャストを聞いたときには、「さすがに町工場の社長はないやろ、あの!特命係長の高橋克典でっせ」と思っていたのですが。(←他局⁉)

いや、俳優さんってすごいよね!
町工場の作業着が似合ってる、とか、大阪弁がうまい、とかいうレベルじゃない。表情(ちょっとひょうきん)から、歩き方(ちょっとがさつそうなガニ股)まで、「特命係長が、すっかり大阪のおっちゃんやないかーい!」と、突っ込みを入れたいくらい。もう、大いに賞賛ものなのです。(←推しメン?)

で、来週が心配で心配で仕方がない見る子ですが、、、
お父ちゃん、とりあえず、胃を大切にしてね!(←家族? 2回目)


ここで、ちょっと真面目な朝ドラ話しますけど、よい?

しかし、お父ちゃんがどうがんばっても、IWAKURAに迫っている危機は回避できそうにない雰囲気。(今週、最後にとってきた新規の仕事で巻き返せるのかも?)
ドラマを見ていて、ふと思ったことが、ひとつあって。
それは、「戦争」以外にも、命がけの物語はじゅうぶん描けるよね……ってこと。

少し飛躍しますが、、、
朝ドラといえば、戦後の「闇市」っていうイメージがありませんか? ドラマのなかで、第二次世界大戦の前後を描く作品がそこそこ多いという印象。ただ、基本的に朝ドラはヒロインが主人公なので、戦争自体をつぶさに描くことはあまりなく。

どちらかといえば、戦後にぎわった「闇市」をいかに再現するかが、ドラマの美術さんの腕の見せどころ……という記事を、どこかで読んだ気が。(←『NHKウイークリーステラ』でしょ)

戦後の復興を描く象徴的なシーンとともに、市井の人々の喜びと戸惑いもあらわせる。何より女性が頑張るしかなかった時代性なんか加味されて、朝ドラに最適。
さらにいえば、ヒロインが頑張る話にリアリティを出しやすい、ドラマチックにしやすい、視聴者の共感も得やすい。もっといえば、ドラマを見ながら、劇中の年代が気になったり、「来るぞ、来るぞ赤紙が……ほら来た!」という妙な臨場感も。

現代が舞台だと、これがなかなか難しいのよね〜なんて、思ったりしていたけど。
あるよあるよ、「リーマンショック」も「3・11」も、そして「コロナ」も!

この2年を思い返すと、コロナのパンデミックをどう描くかは、現代を舞台にすることの多い朝ドラの大きなテーマになってきそう。
それほど、多くの人たちにとってターニングポイントになった、ならざるを得なかった時代だから。今後の朝ドラでは、それをどう描いていくのかな……と。

「舞いあがれ!」は、いつの時代まで描かれるのかな?
 IWAKURAの未来も心配だけど、旅客機のパイロットになった舞ちゃんが、コロナでピンチ⁉ なんてことになるんじゃ……。
現代ドラマだからって、おちおちと見ていられない! 
どうなるんだろう、舞ちゃん。まだまだ先のこととはいえ、今から心配だ……。

年末恒例、ことしの振り返りニュースなどを見ながら、そんなことをぼんやり考える、年の瀬見る子でした。


朝ドラ見る家は、バイプレーヤーがお好き♪

(社長に人員整理を迫る経理の古川さんを見て)
父「あれ⁉ この俳優さん、見たことあるなあ」
母「あるある。よく出てるわよね。たしか、少し変わった名前なのよ。えーと、中村……はるひさん!」(←自信たっぷり)

↑違います、中村靖日さんです。読みは、「やすひ」さん!
母、惜しいぞ! でも、そんな『ハレ晴レユカイ』な名前ではないのだよ(←イミフ?)。

中村さん、朝ドラの常連(5作に出演)ですし、バイプレイヤーとして本当に多くのドラマに出演されているので、お見かけすることも多いのですが。その都度、な〜んか、なんともいえない、いい爪痕を残していくんですよね〜。

今回も! 誰も言いたくないことを言う役でしたね。
あれ、言われた社長もつらいけど、言うほうも本当にしんどいですよね……、靖日さんも、胃をお大事に!(←よほど胃が心配?)
と、思っていたら、実は、縫い物もお弁当も得意とか。キャラが立っているし!

(古川さんが自作のお弁当を食べているシーンを見て)
母「あら、お弁当、上手ね〜。おいしそう」
父「彼、独身かなあ」
母「今どき……(←そんなこと関係ないでしょ、と言わんばかり)。あら、お母さんの介護もしてるんですって。えらいわね〜」
父「ああ、独身で親の介護は大変だよな」
母「……既婚者でも大変よ」

↑あの~仲良くしてください! 一緒に朝ドラ見ている時点でそこそこ仲良しだとは思うのですが(苦笑)。気になるポイントが毎回ずれている二人を見ているのは、楽しいものです。

ちなみに、私は、お弁当を食べている古川さんの姿勢の良さがツボでした。
さすがは名バイプレーヤー! キャラをしっかりつかんでいますよね!

そういえば、「バイプレイヤー」という言い方、いつから一般的になったんでしょうね。要は「脇役」ってことですけど、なんかイメージ悪かったのかな。それとも単純にはやり?

IWAKURAを支えるベテラン職人・笠巻を演じる古舘寛治さんがステキです!

でも、言わずもがな、ドラマにおいては、ものすごーく大切な役割ですよね。
朝ドラは出演者が多くて、どこまでがメインどころなのかよくわからない。(←わからないのかーい!)脇役に注目してみると、そのドラマの深さがわかるってこと、あるあるです。
なにかと脇役に注目しがちな朝ドラ家では、とくに(笑)。

さて、来週、第14週「父の背中」
予告動画の、最後の、お母ちゃんの目線が……。
目線が……(泣きそう)。いや。もう言うまい。

今週最後に、IWAKURAの視察に来た様子のお兄ちゃん。
きっと逆境のお父ちゃんを助けてくれるのだろうと思いきや、車から降りてきたときの表情を見るかぎり、そうでもなさそう?

しかし、お兄ちゃん、金髪ってさあ!(いや、似合ってるけど)
岩倉家長男としては、どうなん?という方や、お兄ちゃんの黒髪姿を振り返りたい方は、こちらをどうぞ→「横山裕インタビュー
このインタビューで「ある波乱を巻き起こします」って発言してるやん!
え、そうなの? 何するの? 会社のっとるとか? まさか、月に行くとか?
何はともあれ、来年1月4日からの放送再開が楽しみ~!

それまでは、忘年会して〜大掃除して〜紅白歌合戦見て〜おせち食べて〜初詣して〜ゴロゴロしながら正月特番見て〜新年会して〜。
あっという間に4日になりそうな予感も。
私も、まずはこれにて仕事納め。大掃除に入りたいと思います。

ではまた来年! みなさん、よいお年を〜!

朝ドラ見る子 (あさどら・みるこ)

“朝ドラ”を見るのが日課の覆面ライター。朝ドラを日々のスパイスとして、朝ドラをきっかけにいろいろなことを考えたり、人と話したりするのが好き。地方生まれ、東京暮らし、ときどき帰省。その影響で、最近は両親(60&70代のシニア夫婦)も朝ドラを見るのが習慣に。さらに、渋いおじさん好きの姉(朝ドラ見る姉)と若いイケメン好きの妹(朝ドラ見るる)も。家族ぐるみの(?)、自由気ままなレビューをお届けします♪