「私、大河内教官のこと、勘違いしたみたい……」
先週(第10週)の最後、真摯な態度でアドバイスをする大河内教官に向けた舞ちゃんのセリフ、覚えていますか?

よかった〜気づいてくれて〜〜〜!
からの、セカンドソロ(フライト訓練)で、想定外の事態にプチパニックを起こす舞ちゃんの近くに訓練機で駆けつけて(飛びつけて?)の大河内教官。
「右を見ろ!」

うわぁ、カッコ良すぎるでしょ!ヒーローですか!ヒーローですよね?
これで教官に惚れないなんて、舞ちゃん、鈍くないかい!?(←違う)
あまりのカッコよさに視聴者をプチパニックへと導いた教官でしたが、舞ちゃんたちは、その後、無事に帯広での訓練を終え、最終審査も通り、再び宮崎へと戻ることに。

今回の審査では、誰も不合格になることはなかったようで、ひと安心。。。
次週では、航空会社への面接が描かれる様子。いよいよ、パイロット修行が始まるのでしょうか?というか、大河内教官はもう登場しないのでしょうか?
・・・さびしい・・・。
でも、舞ちゃんにはそれどころじゃないプライベートな進展も!
さあ、振り返ってまいりましょう!


柏木学生!!フライング連発!!アウト!!……には、ならなかった件

舞ちゃんに深夜に「好きだ」と告白して返事を待たされていた柏木学生でしたが。いや〜するわするわ、フライング。最初のツンツンした態度はどこへやら。水島学生がいたら「ヒューヒュー!」(←古い?)と冷やかしまくること請け合いの浮き足立ちぶりでした!笑

フライングその1➡ 教官変更について聞きに行っちゃう

大河内教官と舞ちゃんの相性の悪さ(これも勘違い!)を心配して、舞ちゃんに無断で山下教官に教官の担当変えについて話をしに行ってしまいます。
舞ちゃんもちょっぴり困り顔。愛ゆえとはいえ、走り過ぎですよー!
まあ、ここには涙まで流して悔しがった水島学生への思いも重なっていたのでしょうね。でも、ちょっとフライングでしょー。

フライングその2➡ 舞ちゃんに抱きついちゃう

セカンドソロで、天候トラブルによって帰りが遅くなった舞ちゃんを終始ハラハラ見守っていた柏木学生。戻ってきた舞ちゃんに思わずハグ! こらっーーー!! しかも人前で!!既成事実を作る気なの!?
いや、まあ舞ちゃんもまんざらじゃなさそうなんでアレですが。で、まあキュンとしなかったかというと、、、(モゴモゴ)。でもドラマじゃなかったら、あかんやつなんで!そこんとこ4649(←古い!)。

フライングその3➡ デートに連れ出しちゃう

最終審査を終えてのパーティーの最中、舞ちゃんを呼び出して、「明日2人でどこか行こう」って、え? それって、デートのお誘い? そうですよね!?
舞ちゃんに「返事聞かせて」というのかと思いきや、フライングでしょー!などという、こちらの心配をよそに、楽しげな2人、、、。
自分が得意な馬(そう彼は乗馬が得意)がいる公園に連れて行ったり、ソフトクリーム買いに行ってロストポジションしたり、ラベンダー畑の中で再度告白したり、シチュエーションがやばすぎる。策士疑惑浮上です。(←柏木学生)
でも、ちゃんと北海道らしい思い出も作れて、両思いも確かめ合えて、よかったね舞ちゃん。

フライングその4➡ 両親に言っちゃう

で、帯広から一旦大阪に帰省した舞ちゃん。まさかの彼氏同伴!! そりゃあ、お父ちゃんも固まるわ!!(よく見ると、お母ちゃんもけっこう動揺していますね)
一回、「すごく仲のいい友達」と紹介して、その場をしのごうとするも……
「舞さんとお付き合いしてます」
と宣言しちゃっう柏木学生。ひと昔前の朝ドラなら、一発殴られてるところでっせ!笑(←暴力反対)。でも、個人的にはグッジョブ!と思いました。
だって、どうせバレバレだもん。そういうことはハッキリ伝えたほうがいいよね。その方が舞ちゃんらしいなって、きっとお父ちゃんも思ってくれたはず!

フライングその5➡ 実家に泊まっちゃう

とはいえ、急に実家にお泊まりって、どうなの!? 勝手にハラハラな私。
いや、うめづでお好み焼きを食べてる姿とか見てたら、かわいいなって思っちゃうお母ちゃんの気持ちもわかるけど(笑)。柏木学生って、何か食べてるところが妙にかわいいよね。でも結局、お布団はお父ちゃんの隣! ふふ、残念だったな柏木。

フライングその6➡ ライバル宣言しちゃう

舞ちゃんの部屋って、そうです。窓を開けたら幼なじみの貴司くんの登場なんです。ここで出てくるのか!!って、見てるこちらもビックリ! しかし、柏木学生の心中は察するに余りあります。彼の表情、そして音楽からソワソワが伝わってくるのに笑ってしまったのはナイショ笑。

「これからは俺が支えますから」って、貴司くんに敵対心むき出し。いやいや、貴司くん、そーゆーこと全然言ってないから! 君がそーゆーこというと、逆にばちばちの展開を期待しちゃうじゃない!笑
でも、幼なじみの壁は高いよー?厚いよー? しかもすごく優しいんだぞー? まあ、それを感じての焦りだったのかもしれませんね〜。がんばれ柏木くん。

以上、どうですか、このフライングぶり!
うーん、心配だ……。鉄仮面がはがれたと思ったら、けっこうせっかちで思い込みが激しめなことが判明してしまった柏木学生。そのうえ、国際線のパイロットを目指すんでしょう? パイロット同士の恋愛って、大変そうです……。すれ違いとか、すれ違いとか、してしまいそうですよね。それで、「俺と飛行機、どっちが大切なんだ!?」とか舞ちゃんに迫ってきそう(笑)。前途は多難そうだけど、舞ちゃんもがんば!


勃発! 中澤学生VS倫子さん! その背景にあるものとは――

さて、懸案の中澤学生の離婚問題。
これに向き合ったのは、本人以上に、舞ちゃんのルームメイトにして、2人きりの航空学校の女子生徒のうちの1人、矢野学生こと、倫子さんでした。
妻と連絡が取れないとイジけて、「もう離婚届を出そうと思う」という中澤学生に、めちゃくちゃ噛みつきます。

さすがにお茶までかけちゃうのはやり過ぎでは? よその夫婦問題に口出し過ぎじゃない?とは思うけど、私たちが見ていない間に、このチームでは、さんざんこの話題が出ていたんだろうな、と推察する見る子です。
他人だけど、思わず本気で口を出したくなっちゃうくらい、自分の悩みを周りにぐちぐちいうタイプ、いますよね? そんな感じだったのかなーって。

そうして想いを一気にまくしたてた倫子さんの言葉を、長いですけど引用してみましょう。

倫子さん「中澤が夢を追いかけられるのは、中澤が男だからだよ。もし子どもを持つ女性が、突然パイロットになるなんて言いだしたら、誰が応援してくれる? きっと止められる。『母親なのに』って。それに『パイロットなんて男の職業でしょ』なんて言われて。女性の機長だってまだ日本にはいないじゃない。中澤はその意味を全然分かってないんだよ」
中澤学生「男が稼いで女が家庭を守る。そう決めたのは世の中だろ」
倫子さん「だから私は変えたいの! 変えるためにここに来たの。自分の人生を、世の中に決められたくない。男も女も、関係ない!」

これを聞くと、「え? もう、俺の話じゃなくなってるじゃん」って、おそらく中澤学生は思ったんじゃない(←若干、飛躍してたし、ちょっととばっちりだよね。それは認める笑)。大事なのはさ、中澤家が実際どうだったのか、は置いておくとしても、そういう世の中に、女性が心底、んでいるってことを、全く理解していない中澤学生にいらついたってことなんだよね。倫子さん、前の職場でよほど嫌な思いをしたんだね。航空学校の中では、それほど男女差別は描かれていなかったけれども。

で、現在のドラマの舞台は2007年、……今から15年前か。そう考えるとしみじみする。たかが15年、されど15年。さっき、ひと昔前ならお父ちゃんが柏木学生を殴ってたって書いたけど、このドラマ、そういう意味では、十分ひと昔前なんだよね。

中澤学生のようなセリフ、今の若い人なら簡単に口にするとは思えない。でも、15年前なら、確かに言ったかもしれない。こちらも、そのことにあまり違和感を持てなかったかも……。それがどういうことなのか、ちゃんと考えたい。

ところで、私は大河ドラマに登場する女性キャラがあまり好きではなくて。というのは、“夫を支える良き妻”としてしか、自己実現がない感じがするから。朝ドラの場合は、やっぱりヒロインが主人公だし、最近は特にジェンダーなこととか、かなり気を使って描いていると思うけれど、さすがに大河となると、そこは仕方がないというか。

だから、中澤学生の「妻の夢は、俺の夢を支えること」には、申し訳ないけど、私はついていけない。断固、拒否する。いや、そういう人も、いていいと思う。むしろ幸せな夫婦だとは思う。実際、舞ちゃんのお母ちゃんは、お父ちゃんの夢を応援することを自分の生きがいのようにしているし、祥子ばんばも亡き夫の船に乗り続けてる。

でも、それを当然のこととして強いるのは勘弁だ。強いる以前に、疑問にも思っていないところが問題なのだ。それを妻が選んで支えているなら、何の問題もないのだから。そういうメッセージを、ここでは、伝えたかったんだと私は思う。

でも、ドラマの展開としてはやや急ぎすなような。中澤家の事情がわからなすぎて、倫子さんの独りよがりに見えてしまったのは、ちょっと残念。もっと大事に、そして自然に描いてほしかったな……と。

今回、パイロットを目指す女性をヒロインに据え、さらにまわりにも凛とした女性が多く登場することは、それ自体、ひとつのメッセージだと私は感じていて。由良先輩しかり、倫子さんしかり。久留美ちゃんもそうかもしれない。

だから、「舞いあがれ!」ってそういう、次の時代に向けて舞いあがってほしいという、新たしい世代の女性へのエールなんじゃないかなと思った次第。まあ、朝ドラって、割といつもそういう位置づけのドラマなのかもしれない。
と、ちょっと、まじめなレビューの見る子でした(←たまには、いいよね?)


朝ドラ見る家 事件は「うめづ」で起きている!

舞ちゃんの実家のお隣は、貴司くんのおうち。そして、お好み焼き「うめづ」があります。いや~、思った以上に事件の舞台です(笑)。何しろ実家には寄り付かない舞ちゃんのお兄ちゃんまでも、仕事で大阪に来たら思わず寄ってしまうほどの名店! お味が気になる!

父も、山口智充さん演じるうめづ店主を見て、「あの顔は、うまいものを作る顔だ」と太鼓判。(←なんだ、その確信……)
で、しょっちゅう、「うちもお好み焼き、久しぶりに食べたいなあ」とつぶやくものの、母がホットプレートをどこにしまったか思い出せないために(ありがち!)、今のところ、お好み焼きは実現していません。

そして、今週、その「うめづ」にご来店だったのが……
そう、「なにわバードマン」の鶴田先輩と刈谷先輩です!
お好み焼き屋で飲みながら舞ちゃんに電話をかけてきたシーンがちらりと登場しました。

父「あれ、これうめづちゃうか?」(←つられて大阪弁)
母「え~大阪が舞台なんだから、どこにでもあるでしょ、お好み焼き屋は」
父「だって、後ろにバファローズのユニフォームあったで」(←まだ大阪弁)
母「それもどこにだってあるでしょ」

↑確かに、うちの近所のお好み焼き屋には、広島東洋カープのユニフォームが飾ってあります。ええ、お好み焼き違いですけどね(笑)。そして、母よ。大阪の場合、もうひとつ、黒い縦じまのユニフォームが飾ってある可能性もありまっせ……。

で、我が家では、なんとなくそのままになっていたのですが、その後、ネットでは「二人がうめづに来てた!」と話題になっていたようで。

父「ほおら、言ったやろ~? うめづやったろ~?」(←やはり大阪弁)
母「はいはい、そうね」
父「(私に向かって)お母さん、違うって言ってたよなあ?」
母「そうかもね、まあいいじゃない、どっちでも」
父「俺の目が正しかったってことやろ、な?」(←しつこく大阪弁)
母「あ~も~! もうええがな、その話は!」(←ついにつられた)

そんなうちの両親の夫婦漫才は置いておいて。その後も、柏木学生がご来店したり、今後も、何かと登場しそうな「うめづ」。注目していきましょう。そして、いつか我が家でもお好み焼きが食べられるよう、おいしそうな刺激を送り続けて欲しいものです!

さて、来週、第12週「翼を休める島」。
タイトルどおり、来週は、舞ちゃん、五島へ行くみたいですね。これは、祥子ばんばに会える予感! またしても名言が飛び出しそうです。予告編にも、懐かしい顔がちらほら。由良先輩! 水島さん! 貴司くん! ん? 誰や〜? あの少年。

お父ちゃんの工場も新しくなって、順風満帆の岩倉家。舞ちゃんの就職がうまくいけば、あと心配なのは、やっぱりお兄ちゃんかなあ。来週は、次なる展開に進むための小休止ってところでしょうか。まあ、こちらも年末で忙しいし、ちょっとのんびり五島の風景とか、楽しみたいですね〜。
では、また来週!

朝ドラ見る子 (あさどら・みるこ)

“朝ドラ”を見るのが日課の覆面ライター。朝ドラを日々のスパイスとして、朝ドラをきっかけにいろいろなことを考えたり、人と話したりするのが好き。地方生まれ、東京暮らし、ときどき帰省。その影響で、最近は両親(60&70代のシニア夫婦)も朝ドラを見るのが習慣に。さらに、渋いおじさん好きの姉(朝ドラ見る姉)と若いイケメン好きの妹(朝ドラ見るる)も。家族ぐるみの(?)、自由気ままなレビューをお届けします♪