秋田県の北西部に位置し、雄大な日本海、緑豊かな世界自然遺産「白神山地」を望む能代市を能登祐子リポーターが紹介します。

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秋田の冬は厳しく、下から上へ巻き上げる能代の雪。12月、「季節ハタハタ漁」が始まります。「しょっつる鍋」や塩漬け・発酵させた「はたはた寿司」は、お正月に欠かせない逸品です。厳しい海風と飛砂から能代の町を長年守ってきた防砂林「風の松原」もまた冬景色に変わります。
そんな強風身にしみる時期に恋しくなるのが、「だまこ鍋」。米どころ秋田のごはんをつぶして作った“だまこ”や“きりたんぽ”、幻の“金茸”や“比内鶏”の入った鍋は、厳しい能代の冬の最高のぜいたくです。

吹雪の中釣りを楽しむ太公望たち。Ⓒ成田一男

防砂林「風の松原」。ⒸNPO法人「能代観光協会」
はたはた。
郷土料理「だまこ鍋」。
天然秋田杉の建造物、旧料亭「金勇(かねゆう)」。 Ⓒ白神コミュニケーション 後藤千春
小友(おとも)沼、朝日の中一斉に飛び立つ渡り鳥。 Ⓒ秋林弘道
能登祐子(のと ゆうこ)

能代市内の地域コミュニティー施設「夢工房 咲く🌸咲く」を運営。「人」をテーマに、つながりの「まちづくり」を展開。「日本列島くらしのたより」に出演中。

                                                (月刊『ラジオ深夜便』2020年12月号より)