越知おち町のシンボル・横倉山と仁淀によど川。

連続テレビ小説「らんまん」にもたびたび登場するよこぐらやまは、牧野富太郎博士が愛した植物の宝庫でもあります。安岡リポーターが、ロマンあふれる横倉山を紹介します。

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清流・仁淀川に沿って遡ると現れる不思議な形の山。それが牧野富太郎博士が愛した横倉山です。
日本でも有数の古い地層から成り、難を逃れた安徳天皇が隠れ住んだともいわれ、修験道の霊場でもあるロマンと神秘に包まれた山。博士はこの山が育んだ小さな植物たちに優しいまなざしを注ぎ、多くの世界的な発見をしたのです。

木立の中をトレッキング。
安徳天皇を祭る横倉宮への道。

牧野博士ゆかりの横倉山の植物たち

コオロギラン
シイノトモシビダケ
ヨコグラノキ

うっそうとした森。苔(こけ)むした巨樹が神秘的な空間を作り出す。

いつも見ていた近くの山は、こんなにも魅力が詰まった山だったのですね。博士のおかげでそのすばらしさに、やっと気付きました。どうやら私、この山に恋してしまったようです……。

山あいを流れる仁淀川をカヌーで下る。左は浅尾(あさお)沈下橋。

画像提供/越知町観光協会、(一社)仁淀ブルー観光協議会

 安岡千春(やすおか・ちはる)

NPO法人日高わのわ会事務局長。村の “おかあちゃん” として活躍。「日本列島くらしのたより」に9/13(水)ほか出演中。

(月刊誌『ラジオ深夜便』2023年9月号より)

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