柳並木と太鼓橋が風情ある城崎温泉。

兵庫県の北の端、豊岡市にある城崎きのさき温泉は、開湯1300年という歴史ある名湯です。温泉街の夏の風景を、井垣リポーターが紹介します。

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大谿おおたに川に沿って木造の旅館や店が並ぶ城崎温泉。この歴史ある山陰の古湯には、世界中から年間100万人のお客様が訪れます。

温泉街の通りで、客と地元の子どもが一緒に灯籠を作る。
秋葉神社例大祭。お参りのあとは手作りの縁日で盛り上がる。

夏の楽しみの一つがお祭り。この季節、毎週のようにどこかで祭りが行われています。くじ引きで盛り上がったり、お赤飯やお餅が配られたり、遊び心のある縁日に出かけたり。みんなで願い事を書いた灯籠が大谿川を流れていく光景は、とても幻想的です。

地元の人と温泉客が一緒になって祭りを楽しむ温泉街には、どこかゆったりとした時間が流れています。

極楽寺で行う庚申(こうしん)夏祭り。おまじないの糸を結ぶと熱病封じに。
夏祭りを締めくくる温泉寺の行者祭り。護摩焚(た)きや火渡りもある。

撮影/井垣亮、井垣真紀

 井垣真紀(いがき・まき)

アナウンサーを経て、城崎温泉の写真スタジオに嫁ぐ。現在は三姉妹の母でフォトグラファー。「日本列島くらしのたより」に出演中。

(月刊誌『ラジオ深夜便』2023年8月号より)

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