皆様、こんにちは。中川翔子です。私が生徒会長を務めている「アニソン・アカデミー」は、4月4日の放送から8年目に突入しました。(2020年掲載時)

すごい! ちょっとビックリですね。NHK–FM初のアニソンレギュラー番組として始まったときには、こんなに長く続くとは想像していなかったけれど、もう丸7年。でも、まだ7年という感じもあって、毎週2時間の生放送があっという間に過ぎていきます。

ここは「大好きな、懐かしい」アニソン、「知らなかったけれど、実は超名曲」っていう心が震えるようなアニソン、そして「これからの時代を彩る」新たなアニソンに出会える場所。講師(ゲスト)の方に聞きたいこと、聴きたい曲、言いたいことがあふれ過ぎて、2時間はマジで一瞬ですね。私にとってアニソンは心の循環装置になっていて、例えば仕事でつらいことがあっても、この番組に来るとリセットされる。私の人生のオアシスのような場所です。

でもね、正直に言うと。最初は、ものっすごくプレッシャーがあったんですよ。この番組の前身である「今日は一日“アニソン”三昧」は、一リスナーとして大好きだったし、SNSで絶対にトレンド入りして多くの人たちが注目する番組だったし。変なことを言ったら、「何だ、お前」みたいになるだろうなと思っていたんです。

でも「とことんアニソンアカデミー前夜祭」というプロトタイプの番組をやらせてもらって、ドキドキしながらも大好きな「美少女戦士セーラームーン」についてお話しさせてもらったら、それが“ビッグバン”になりました。ずっと持ち続けてきた「セーラームーン」への愛を「全部言っていいんだ!」ということに感動してしまって。

そして、自分が何度も聴いてきた大好きな歌がラジオで流れることが、特別な喜びになるんだって、むちゃくちゃ幸せな気持ちになりました。その「うれしい」「楽しい」が宇宙みたいに広がって、今も続いている感じがします。

「アニソン・アカデミー」のすばらしい点として強調しておきたいのが、曲は絶対にフルコーラスで流すところ。テレビで流れるバージョンとのアレンジの違いも分かるし、歌の構成や展開が、昭和のころと現代では違っていたりとか、そういう発見があるんですよね。アニソンには、オープニング曲も、エンディング曲も、キャラクターソングも、挿入歌も、イメージソングもあるから、なかなか全部に出会いきれない。それでも、この地球のすべてのアニソンを流すまで終わりたくないという思いで「アニソン・アカデミー」に臨んでいます。

これから、この番組を中心に、いろんな話題を取り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!

(NHKウイークリーステラ 2020年5月8日号より)

5月5日生まれ、東京出身。2004年に開設した公式ブログ「しょこたん☆ぶろぐ」が大評判となり、アニメ・漫画・特撮・カンフーなどの豊富な知識で大きな話題を集める。2006年に歌手デビューして、翌年「空色デイズ」で「第58回NHK紅白歌合戦」に出場。俳優としてのNHKドラマ出演は、連続テレビ小説「まれ」、ドラマ10「デイジー・ラック」ほか。2011年公開のディズニー映画「塔の上のラプンツェル」(日本語吹替版)では、主人公・ラプンツェルの声を担当。4月には中国・上海での音楽ライブ出演、5月には毎年恒例のバースデーライブ開催も決定している。