NHK-FMの人気番組「アニソン・アカデミー」で生徒会長(番組MC)を務めている“しょこたん”こと中川翔子さんの連載コラム。「NHKウイークリー ステラ」誌時代から4年にわたってお届けしてきた連載も、今回で一区切りとなります。ことし4月から放送12年目となる「アニアカ」への率直な思いを、いま改めて紹介!
♪トゥットゥル~。中川翔子です。
前回のコラムで「アニソン・アカデミー」放送が500回を迎えたことにふれましたが、来月、4月からは12年目に突入します!
放送開始当初に小学生だった生徒(リスナー)さんは、大学生か社会人になっているくらい? 番組を始めたのは、つい先日だったような気がするのに……。
ここ数年は水木一郎アニキや黒崎真音ちゃんの訃報があって、悲しくて心に穴が開いちゃった状態ではあったのですが、ずっと来てほしかった講師(ゲスト)の方もいっぱい来校してもらって、いつも温かい気持ちになりました。
大親友の平野綾ちゃんとか、父のカツヒコ(故・中川勝彦)もお世話になっていた林哲司さんとか、今では一緒にガンダム映画を見に行く仲になった中西りえちゃんとか。そのほかの方たちもすごくアニソンへの愛情が深い人たちばかりだったので、来てくださった方のアルバムはほとんど買いましたね(笑)。
そして、いろいろな講義を行ってきたのですが、中でも印象に残っているのは、水木一郎アニキが歌ったバラードを特集した回。そのときに曲のリクエストだけじゃなくて、生前のアニキの人柄がこうだったとか、イベントでのエピソードとか、そういったものを生徒のみなさんからたくさん教えていただいたんですよ。
これは「アニアカ」でしかできない企画で、アニキが全国各地でライブを行って、たくさんの人とかかわっていたからこその企画だったと思います。それこそ写真や映像に残っていない風景で、そこでアニキの様子を改めて聞いたりすると、まだアニキが生きているような気もしたんですよね。
そういう人の記憶の中にあるものは口伝していかなくちゃいけないと思うし、もちろんアニキは永遠に「アニアカ」のZ校長なので、今後もまだまだ掘り起こしていきたいと思っています。この番組が続く限りアニキの曲を流して、全部の曲をかけたいですね。
私自身のことでは、去年は私生活で驚くような展開があって、人生も生活自体も大きく変わりました。それまではプライベートのことはあまり言わないようにしようと決めていたけれど、それは悪いことじゃないんだし、と思うようになってきて。
自分からわざわざ語ることもないけれど、聞かれたら答える、くらいの自然体になってきたかもしれません。でも、ヲタクであることは全く変わらないですし、アニメやゲームでは変わらずにテンションが上がっています。
最近で、いちばん声を出したのは、「呪術廻戦」のゲームで狗巻棘くんを引いたときでしたから! もうね、「ぎゃあああ!」って言っちゃいました(笑)。
そこは今後もブレないだろうし、子どもたちのためにアニソンを歌うこと、「アニアカ」に全力で取り組むこと、猫の命を助けることや猫が置かれた状況を発信することは私の使命だと考えているから、できることはずっと続けていきたいですね。
正直に言うと、元々「私は猫の幸せのために手を尽くすから、人間は何とか自分でがんばれ」というような考え方だったんですけれど、『死ぬんじゃねーぞ!!』を書いたあたりから、学校以外の居場所、不登校だったり生きづらさを感じて学校や家庭以外の場所を心の拠りどころにしている子どもたちとも積極的に交流するようになったんですね。
この間も、そういう活動をしている場所を訪れたときに大歓迎してもらえて、一緒にゲームをしたり、ケーキを作ったり。私自身も夢のように楽しい時間を過ごさせてもらって、これからもひとりの人間として、もっと人のために行動できたらいいなという意識が強くなりました。
さて、ここでお知らせなのですが、雑誌の「NHKウイークリー ステラ」時代から4年近く続けてきたこのコラムは、今回で最終回となります。
当初は「1年間、月イチで12回」ということで依頼を受けたのですが、更新・更新で、ここまで続くことになり。お読みいただいて、本当にありがとうございました。続きは「アニアカ」の放送で!
そして、もしかしたら、なのですが。私は幸せなことにNHKの番組にもたくさん出演させていただいているので(つい先日も「NHKのど自慢」のチャンピオン大会2024の審査員に呼んでいただきました!)、また何かの機会にステラnetで情報発信させていただく機会があるかもしれません。その折には、またよろしくお願いいたします。
では、またお会いできる日まで。またね!
5月5日生まれ、東京出身。2004年に開設した公式ブログ「しょこたん☆ぶろぐ」が大評判となり、アニメ・漫画・特撮・カンフーなどの豊富な知識で大きな話題を集める。2006年に歌手デビューして、翌年「空色デイズ」で「第58回NHK紅白歌合戦」に出場。俳優としてのNHKドラマ出演は、連続テレビ小説「まれ」、ドラマ10「デイジー・ラック」ほか。2011年公開のディズニー映画「塔の上のラプンツェル」(日本語吹替版)では、主人公・ラプンツェルの声を担当。4月には中国・上海での音楽ライブ出演、5月には毎年恒例のバースデーライブ開催も決定している。
☆「NHKラジオ らじる★らじる」の聴き逃しサービスでも、放送翌週の月曜正午から1週間配信しています。
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