「アニソン・アカデミー」生徒会長(番組MC)の“しょこたん”こと中川翔子さんによる連載コラム。今回は、自身の活動の根幹になっている「好き」という思いについて語ります。

少し前になりますが、2020年の12月、BSプレミアムで放送された「発表!全美少女戦士セーラームーンアニメ大投票」にゲストとして出演させていただきました。

「セーラームーン」に関しては、子どものころから純粋に好きで好きで。すべてを超越するくらい大事な存在として、ブレずに私の中にありました。機会があるごとに、そう口にしていたからか、「大投票」に呼んでいただいて、すごくうれしかったですね。

出演が決まるよりも前に、“無印*1”を全話見直していたのですが、もう、素晴らしすぎました。もしプライベートだったら、作画について、音楽について、演出について、キャラクターについて、それぞれだけで3時間くらいは楽にしゃべれちゃうと思います。

でも生放送だから時間に限りがあって、その瞬間にどんな言葉を切り取って言えばいいのか、それは至難の業でした。でも考えすぎると難しくなっちゃうから、自分の「好き」という思いを忘れないようにして、全力で「大投票」を楽しみました。

ありがたいことに私は、俳優も、歌手も、ラジオのMCも、いろんなお仕事をさせていただいていますが、全部が楽しくて。だから、コロナ禍で一時的にすべてのお仕事がなくなったときは、「もう終わった......」って、激しく落ち込みました。

それでもYouTubeでゲーム実況を始めたり、イラストを描いたり、自分の「好き」を配信できるようになって、いろんな楽しいことが循環するような感じになっています。

ネットのおかげで、自分の中の「好き」を再確認することができて。私は「この人じゃないと」と言われるような人になりたい、とぼんやり考えていたのですが、それを少しずつでも確立させたいと、強く思うようになりました。

私はネットが自分の肌に合うというか、思った以上に「いいね!」ってし合える世界だと思っています。ぼう中傷だけじゃなくて、ネットで励まされることもある。

以前、SNSで少し弱音を吐いたことがあるんですよ。「私って、大人の女性として成長してないのかな」とつぶやいて。そうしたら、いつもリプ*2してくれる人たちだけじゃなく、いろんな人が「翔子さんには、翔子さんのいいところがありますよ」って、たくさん書き込んでくれて。

私なんかを、こんなに多くの人が見てくれていたんだって、びっくりしました。これからも、「いいな」「好きだな」と思うことを発信しながら、ネットの世界も楽しんで泳いでいけたらと思っています。

*1…シリーズ化された作品の1作目のこと。ここでは1992年から1993年まで放送された「美少女戦士セーラームーン」を指す。
*2…リプライ(返信)の略。

(NHKウイークリーステラ 2021年3月19日号より)

5月5日生まれ、東京出身。2004年に開設した公式ブログ「しょこたん☆ぶろぐ」が大評判となり、アニメ・漫画・特撮・カンフーなどの豊富な知識で大きな話題を集める。2006年に歌手デビューして、翌年「空色デイズ」で「第58回NHK紅白歌合戦」に出場。俳優としてのNHKドラマ出演は、連続テレビ小説「まれ」、ドラマ10「デイジー・ラック」ほか。2011年公開のディズニー映画「塔の上のラプンツェル」(日本語吹替版)では、主人公・ラプンツェルの声を担当。4月には中国・上海での音楽ライブ出演、5月には毎年恒例のバースデーライブ開催も決定している。