ネットコミック原作の「ワタシってサバサバしてるから」通称“ワタサバ”は、月曜~木曜の夜ドラ枠で一挙放送中。そして、シーズン2がいよいよ5月5日(月・祝)よりスタートする。シーズン1ではファッション誌の編集者、ファッション通販サイトの会社員となり波乱を巻き起こした網浜奈美(丸山礼)だったが、シーズン2ではなぜか高校教師となり、さらに婚活編も。丸山礼さんは「前回よりもファッショニスタ度が増しちゃってます」と見どころに自信たっぷり。アドリブ秘話や自身の変化などを聞いた。
網浜奈美がインストールされていい感じに
――シーズン1は2023年の放送なので、原作を読まれたのはかなり前だと思いますが、どのような印象でしたか?
丸山 漫画の網浜奈美は顔の筋肉はすごいしボディラインもすごい。食べっぷりも飲みっぷりもよくて自分らしく生きている。生きたいように生きている感じにすごく憧れました。その上、ユーモアも魅力的。あの原作があったからおもしろい脚本が生まれて、演技が生まれ、この作品になったのだと思います。原作でお気に入りのシーンは何度も見返しました。とくに網浜奈美が自分のダサいファッションを「海外ナイズドファッションだ」と自信満々に見せつけるところは最高でした!
――丸山礼さんご自身は、網浜奈美とは正反対の性格とお聞きしましたが、どちらが生きやすいと思いますか?
丸山 網浜奈美でしょうね。私はどちらかというと空気を読むタイプなのですが、演じているうちに普段言えないようなことも言えるようになって、なんだか自信がついたというか。網浜奈美を演じているときは自己肯定感が爆上がりしてしまって。網浜奈美は「全員私のこと好きだよね!」と思っているんですが、実際にそう思えてくるんですよ。ほかの現場に行っても勝手に「網浜無双」状態でした。
――網浜奈美を演じて、自分が変わったと思うことはありますか。
丸山 「自分のままでいい」と思えるようになりましたね。19歳で北海道から上京して、1人でものまね芸人をやっていて、立ち止まってくじけてしまうことが何回もありました。ほかの芸能人の方と比べてしまうことも多くて、自分ができてないと本当に落ち込んで、うまく前を向けない時も多かったんです。でも、ワタサバに出会ってからはまるごと自分を愛せるようになって、立ち直りも早くなった気がします。
網浜奈美がインストールされて「セルフラブ大事、ガンガン押していこう!」みたいなことを言えるようになったかな。役者さんの仕事って、役が自分の中に入ってきて終わったら少しずつ抜けていくような感じなのですが、いい部分だけが残った感じです。
先輩方から勉強させていただきました
――会見では、井桁弘恵さんが「実は緻密に考えられてつくられている作品だ」とおっしゃっていましたが、監督とはどのような話をされましたか。
(会見の記事はこちら)
丸山 ワタサバは3人の監督がいて、三者三様のリクエストをいただきました。保木本真也監督は顔の演技について、「こんな感じの顔をやってもらってもいいですか?」ってサンプルを見せられて、一緒に作っていきました。雨宮由依さんはアドリブの相談とか、言葉遊び系ですね。伊藤征章さんはコントの神なので、私が伊藤さんの脳の中を見たくて「これはどうですか? これは? 違う?」と手探りでつながっていく感じ。それが全部合わさって、網浜奈美になっています。

――ワタサバといえばアドリブの面白さが話題ですが、どれくらいの割合がアドリブなんでしょうか。
丸山 うーん、3割くらいですかね。かなり多いと思いますよ! だから撮りながら軌道修正するのが大変で、誰が軌道修正するんだって、私なんですが(笑)。結構みなさんアドリブを受けてくださって、カメラが止まらないのでアドリブが続くという感じでした。
ちなみに本多力さん(米沢周一役)はほぼアドリブです。もう「待ってました!」みたいな顔で現場にいらっしゃるんですよ。こちらも腕が鳴りましたね。シーズン1のときに本多さんのアドリブを見て「こうやって引き出していくんだ」「ここを突っ込むんだ」とすごく勉強になったんです。あと加藤諒さん(マスター諒ちゃん役)もアドリブ多めで楽しかったです。スナックのシーン、ぜひ見てください。
それと、ワタサバには「ジョビジョバ」のお兄さんたちがたくさん出演されていますが「コントとはこういうもんだ」というのを教えていただきました。シーズン2では長谷川朝晴さんと共演するシーンがありますが、台本に「がっぷりよつで」って書いてあるんですよ。がっぷりよつって相撲か? みたいな。そこもお楽しみに!

大女優にアドリブは挑めない…
――シーズン2では浅野ゆう子さん(東堂百合子役)も登場しますが、アドリブはいかがでしたか?
丸山 ゆう子さんはコメディエンヌでもいらっしゃるので、私がセリフを言っている横で、小声でぶつぶつアドリブしてくださるのが面白くて痺れましたが、自分からのアドリブはびびってできませんでした(笑)
小沢真珠さん(葉月里奈役)は顔から出る覇気というか、ビームが出ていて太刀打ちできませんでした。彫刻のようなハイライトを入れていらっしゃるので、そこも注目していただきたいです。
――シーズン2で注目の出演者は?
丸山 網浜奈美が副担任を務めるクラスの生徒、寺田心くん(戸田瑛斗役)ですね。撮影が始まるのに体育館にバスケしに行っちゃうんですよ。衣装もメイクも整えてるのに汗かいて戻ってくる。その人間らしさがすごく好きだし「ああ、思春期なんだな」と、なぜかうれしくなりました(笑)。実際にテストが終わった頃に撮影が入ると「数学何点だったと思います?」と聞いてくる。「どれくらいだったの?」って聞くと「99点」とどや顔になるんですよ。おもしろいでしょう? そんな高校生の心くんも楽しみにしてください。

――丸山さんはものまねタレントでもいらっしゃって「人間観察が好き」とのことですが、シーズン2の網浜奈美はどのように演じられましたか?
丸山 そうですね。ものまねをするときは毎回、自分との共通点や「どんなことに悩んでるのかな」などの照らし合わせをするんです。ワタサバのシーズン2は、すでに網浜奈美が入り込んでいたので役づくりというのはあまりなかったのですが、カリスマ性とか「私はすごいんだ!」という気持ちを大事にしました。衣装は前回よりもファッショニスタ度が増しちゃってて、笑っちゃうみたいなところがあります。
――印象に残っているシーン、ここを見てほしいというシーンはありますか?
丸山 シーズン2でも「網浜はなんでこんなに社会と合わないんだろう」というシーンがあります。追い出されたり、上手くいかなかったり。でも人との出会いは財産にしていく。そんな網浜奈美はすごく好きですね。

まるやま・れい
1997年4月1日生まれ、北海道出身。ワタナベエンターテインメント所属。2016年3月ワタナベエンターテイメントカレッジ卒業。ロバートの秋山竜次、俳優の土屋太鳳など多彩なレパートリーのモノマネで注目を集める。さまざまなバラエティ番組に出演する傍ら、登録者数126万人超えのユーチューバーとしても活躍中。
ネットコミックの話題作が主演・丸山礼でついに爆笑のドラマ化!
“自称サバサバ女”をめぐるオフィスのあるあるコメディを描きます。⻭に衣着せぬ言動で日夜事件を起こし続ける網浜と、いたって常識的な大人たちが繰り広げる痛快バトル! イラつきを通り越し、最後はクセになる網浜のキャラクター。ラスト、あなたも必ず、彼女を好きになる!
そして今回、シーズン2でさらにパワーアップ!
今度は、高校教師に! そしてまさかの結婚宣言!?
「シーズン1」に引き続き、丸山礼と新たな豪華キャストが縦横無尽に暴れ回ります。
「シーズン2」(【学校篇】【婚活篇】)、いったいどんな活躍(迷惑?)を見せてくれるのか?
夜ドラ「ワタシってサバサバしてるから」 シーズン1&2
シーズン1:3月31日(月)月曜~木曜 総合 午後10:45~11:00
シーズン2:5月5日(月・祝)月曜~木曜 総合 午後10:45~11:00
原作:とらふぐ・江口心『ワタシってサバサバしてるから』
脚本:福田晶平
音楽:信澤宣明
(シーズン1)
出演:丸山礼、トリンドル玲奈、犬飼貴丈、栗原類、鞘師里保、本多力、
若月佑美、小林涼子、佐々木史帆/和田正人、マギー、山田真歩
/栗山千明、笹野高史
“お魚さん”(ストーリーテラー)アンミカ
制作統括:中山ケイ子(FCC)、訓覇圭(NHK)
プロデューサー:大瀬花恵(FCC)
演出:伊藤征章(FCC)
「ワタシってサバサバしてるから」NHK公式サイトはこちら ※ステラnetを離れます
(シーズン2)
出演:丸山礼、井桁弘恵、駿河太郎、林芽亜里、寺田心/小沢真珠、片岡信和、 加藤諒、IKKO/杉本哲太、高岡早紀、浅野ゆう子
制作統括:中山ケイ子(FCC)、遠藤理史(NHK)
プロデューサー:訓覇圭(NHKエンタープライズ)、大瀬花恵(FCC)、長部聡介(FCC)
演出:伊藤征章(FCC)、保木本真也、雨宮由依(FCC)
「ワタシってサバサバしてるから2」NHK公式サイトはこちら ※ステラnetを離れます