ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、次郎の「全力で走れ、絶望に追いつかれない速さで」というメッセージについて、若松のぶ役の今田美桜さん、若松次郎役の中島歩さんからの振り返りをご紹介!


今田美桜さん振り返り

——次郎から速記で残された「全力で走れ! 絶望に追いつかれない速さで」というメッセージを、どう受け止めましたか?

今後ののぶにとってすごく大切な言葉です。もともと走るのが好きなのぶでしたけど、「その姿にこそ自分らしさがある」ということを思い出させてくれる言葉で、きっと、のぶにとって、また嵩にとっても、すごく大切な言葉になると思っています。


中島歩さん振り返り

——次郎が趣味で学んでいた速記は、物語の中で重要なアイテムとなりましたが、速記の練習もされましたか?

しました。変わった趣味だなとは思いましたが(笑)、どうやって速記の文字が作られたのか、そういうことも知ることができたのは興味深かったですし、楽しかったです。そしてのぶへの最後のメッセージとなる「全力で走れ、絶望に追いつかれない速さで」は次郎の心を映すことになるわけだから、大事にしなきゃいけない、と思いました。

——速記で「全力で走れ、絶望に追いつかれない速さで」と伝えるところですね。

初めてその台詞せりふを読んだ時は涙があふれました。戦後を生き抜くのぶにとっても重要な言葉になります。

「戦争が終わったら何をしたいですか」と、次郎は常に前を向くようのぶを励まし続けました。しかし自身の死によって悲しませてしまう。この最後のメッセージは死んでもなお、のぶには前を向いて欲しいという次郎らしい言葉だと思います。このメッセージがのぶにはもちろん、観てる方々にも力強く伝わるように、のぶとの関係を一つ一つ丁寧に積み上げていきました。