ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、星航一役・岡田将生さんから!


──今週、ついにとも(伊藤沙莉)と思いが通じあいました。互いに亡くした大切な人のことも思い続けよう、という素敵な関係ですが、実は、寅子の夫・優三を演じた仲野太賀さんが、取材の際に「“優三ロス”と言っていただけるのはうれしいことですけど、きっと岡田将生さんが出てくるまでのことでしょ!(笑)」とおっしゃっていました。岡田さんから見て、優三さん、また仲野さんはどういった存在ですか?

それがですね、太賀とは去年、映画で共演しているんですよ。一緒にご飯を食べたとき、2人とも「虎に翼」に出ると知って。それで、「何の役なの?」と聞いたら、「夫になる役」と言われて「え!?」となりました(笑)。

10代の頃から知っている仲で、すばらしい俳優だということもわかっているので、だからこそ、太賀のあとはけっこうきつかったです(笑)。「絶対に“ロス”にさせる」って、クランクイン前にも本人から聞かされていましたし、実際、すばらしいお芝居だったので。

トラちゃん(寅子)にとっても、優三という人の存在はとても大きいですからね。航一とトラちゃんは、戦争で大切な人を亡くしたという傷は共有していますけど、やっぱり、若い時に築き上げた関係って代えがたいものじゃないですか。

お芝居の上でもそれはあって、一刻も早く、優三さんを忘れてほしいなって(笑)。……というのはあくまで冗談で、ちゃんとバトンを受けて、今、トラちゃんのそばには僕がいたいなあと思っています。

優三さんのあの優しい感じも本当にすてきでしたけど、航一のそれは似ているようでちょっと違う。やっぱり、大人になってからの関係ですし、何か違う2人の歩み方を見せられたらいいなと思っています。

──来週から、再び舞台が東京になりますね。東京に戻るとなると、2人を取り巻く環境や登場人物にも変化がありそうです。

ええ。いよいよ、あの強烈なキャラクターの皆さんと共演することになるので、埋もれてしまわないように頑張ってやっていこうと思います。航一の子どもたちも登場するので、彼らとの関係にも注目してほしいですね。

僕が楽しみなのは、航一自身の変化です。どう変わるのか、あるいは変わらないのか。何より内面の、人間性の部分を大切に演じていきたいと思っています。閉じていた性格がだんだん開かれて前向きになっていくことで、もしかしたら、今の表情が見えにくい髪型が、オールバックになったりするかもしれないわけで(笑)。見た目の変化も含めて、とても楽しみです。