4月からアンカーに加わった畠山智之です。智之と書いて「さとし」と読みます。小学校時代、同じクラスに「まさとし」君がいて、私は「ま」がない「さとし」で「まぬけのさとし」と、自ら称していました。そんな子ども時代を過ごしてきたからか、社会人になっても、まぬけなことばかり起こすアナウンサーだったんですよ。

初任地・北海道の帯広放送局でやらかした失敗談をお話ししますね。帯広の北隣に「音更」という町があります。この地名を「オトサラ」と読んで、上司から大目玉。「更」は「フケ」と読んで「オトフケだ」と。北海道は地名の読みが独特です。「更」を「フケ」と読む。いくらまぬけな私でも、初めて知ったことは、しっかり記憶に残します。でも……ここからがまぬけ君の本領発揮です。

後日「更別」という地名が出てきたとき、自信たっぷりに「フケベツ」と紹介したら、これまた大目玉。更別は「サラベツ」だ! と。プロは確認を怠らず。胸に刻んだ新人時代でした。

そんな私を慰めるかのように、上司がこんな逸話を話してくれました。北海道には「石狩・空知・後志」と呼ばれる地域があります。

「イシカリ・ソラチ・シリベシ」と読むのですが、あるアナウンサーは、空知をカラチと読んで、その勢いで後志をシベリアと言ってしまったそうです。カラチはパキスタン、シベリアはロシアですからね。「イシカリ・カラチ・シベリア地方、明日の天気は……」というアナウンスを聞いて「広い範囲の天気予報を伝えるもんだ」と感心した視聴者がいたとかいないとか……。

ともあれ、私を上回る愉快な先輩がいてほっとしました! と上司に感謝を述べたら、安心している場合じゃない、同じ過ちを犯さないように自らを戒めろ! と、またまた大目玉を食らってしまいました。

とりとめのない話をつづってしまいました。アンカーになって初めてのエッセーは、自己紹介ということで、お許しください。

(はたけやま・さとし 第1・3木曜担当)

※この記事は、月刊誌『ラジオ深夜便』2024年5月号に掲載されたものです。
最新のエッセーは月刊誌『ラジオ深夜便』7月号でご覧いただけます。

購入・定期購読はこちら
8月号のおすすめ記事👇
▼毛利衛“地球まほろば”は今も
▼純烈が「深夜便のうた」に登場!!
▼バレーボール前監督・中垣内祐一
▼脳の働きの不思議 ほか