第70回「青少年読書感想文全国コンクール」高等学校の部の課題図書に選ばれた小説『(そら)わたる教室』がドラマ10で映像化、今秋放送されることが決定しました。

年齢も抱える事情もさまざまな生徒たちが集う、大阪府のとある定時制高校の科学部。彼らは2017年、科学研究の発表会「日本地球惑星科学連合大会・高校生の部」で優秀賞を受賞。さらに、その独創的な研究発表が意外な人物の目に留まり、「はやぶさ2」の基礎実験に参加という想定外の事態にまで発展した――。

そんな奇跡の実話に着想を得て生まれた小説が、『宙わたる教室』。主演は、2020年の連続テレビ小説「エール」以来4年ぶりのNHK出演となる、窪田正孝さんです。

【ドラマのあらすじ】
東京・新宿にある定時制高校。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。負のスパイラルから抜け出せない不良の柳田岳人(21才)。授業についていくことを(あきら)めかけた、フィリピン人の母と日本人の父を持つ越川アンジェラ(43才)。起立性調節障害を抱え、保健室登校を続ける名取佳純(16才)。青年時代、高校に通えず働くしかなかった長嶺省造(76才)。
年齢もバックグラウンドもバラバラな彼らの元に、謎めいた理科教師の(ふじ)(たけ)(かなえ)(窪田正孝)が赴任してくる。藤竹の導きにより、彼らは教室に「火星のクレーター」を再現する実験で学会発表を目指すが、自身が抱える障害、家庭内の問題、断ち切れない人間関係など、さまざまな困難が立ちはだかり……。

主人公・藤竹ふじたけかなえ役 窪田正孝

東新宿高校に赴任した理科教師(34才)。27才で博士号を取得。発表した科学の研究論文は世界的な学術誌に掲載され、研究者としての将来を有望視されていた。

しかし突如として定時制高校の教師になることを決意。教師をキャリアと見なさない同僚たちからは"終わった研究者"と囁かれる。目的は謎に包まれているものの、藤竹は優れた洞察力と実験を駆使し、東新宿高校の生徒や教師に化学変化をもたらしていく。

【窪田正孝さんのコメント】

夜の定時制高校を舞台に、さまざまな事情や悩みを抱えた生徒たちと向き合う理科教師、藤竹を演じます。

定時制や科学のこと、正直知らないことばかりで原作を読んでいて驚きの連続でした。

科学の面白さ、生徒たちの変化がいかにして宙へとつながっていくのか、楽しみにしてもらえたらと思います。


【原作・伊与原新さんのコメント】

『宙わたる教室』がドラマになると知ったとき、物語の着想を与えてくれた大阪の定時制高校科学部の皆さんの顔がまず浮かびました。このドラマをきっかけに、彼らが続けてきた活動についても多くの方に知っていただけると嬉しいです。

窪田正孝さんをはじめ、キャストの皆さんが東新宿高校定時制科学部とそれを取り巻く人々をどう演じてくださるかはもちろん、小説に登場するさまざまな実験や装置の様子がどのように映像化されるのか、私も興味津々です。科学部の部員たちにそれぞれのタイミングで訪れた青春にエールを送りつつ、彼らの実験がいかにして“宇宙をわたる”のか、ぜひ一緒に楽しんでいただければと思います。


ドラマ10「宙わたる教室」(全10回)

2024年10月8日(火)スタート
毎週火曜 総合 午後10:00~10:45
           BSP4K 午後6:15~7:00
毎週金曜 総合 午前0:35~1:20(再放送)※木曜深夜

原作:伊与原新『宙わたる教室』(第70回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書・高等学校の部に選出)
脚本:澤井香織
出演:窪田正孝ほか
演出:吉川久岳(ランプ)、一色隆司(NHKエンタープライズ)、山下和徳
制作統括:橋立聖史(ランプ)、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、渡辺悟(NHK)