ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、脚本家の吉田恵里香さんから!


――明律大学女子部の同級生たちは、それぞれ抱える事情が違う、ある意味バリエーションに富んだ面々です。彼女たちを通して描きたかったことはなんですか?

まず、基準となる()(ぶち)(よし)()さんをモデルとした(とも)()がいて、彼女では背負いきれない当時の女性たちの苦悩を、網羅的に、まんべんなく配置したかったんです。

ある意味、寅子は中流よりちょっと上くらいの恵まれた環境で、家族に愛されてきた、いわば“ぬくぬくと育ったお嬢様”。そんな寅子が知らない世界を象徴的に抱えているのが、4人の学友たちです。

それぞれ、寅子が知り得ない世界を知っている。このでこぼこ感が見えるといいなと思いましたし、視聴者の方が誰かしらに自分をあてはめたり、親近感をもったり、感情を揺さぶられる人物にしたいと思って配置しました。いろんな立場人たちがいる方が、ドラマとしても楽しいですしね。