ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。今回は、脚本・大石静さんと、まひろ役・吉高由里子さんから!


●大石静さんの第4回振り返り

――今作に、オリジナルキャラ・なおひで(毎熊克哉)を登場させた訳は?

当時でも、貴族は1000人くらいしかいなかったらしいんです。つまり、日本人の中ではごくごく少数。それなのに、圧倒的多数だった庶民の目線を一つも入れず平安時代を描いていいのか?と思いました。

ただ、当時は朝廷の政治を批判するという精神は、庶民にはまだ育っていなかったそうですね。貴族たちが政治家として民を思いやる感覚も(今作では道長以外)持っていない人がほとんどで、彼らは本当に小さな世界を生きていたんですね。

でも、きっと道長が例外だったように、庶民の中にも批判精神を持った人はいただろうと思って、直秀をオリジナルで設定しました。直秀を演じる毎熊くんには、いわゆる貴族たちとは違う色気を出してほしいと思っています。


●吉高由里子さんの第4回振り返り

――「五節の舞」シーンの感想を聞かせてください。

私、ゆっくり動くことが苦手なんです(笑)。ところが、舞は動きがゆっくりで……。やっぱり、平安時代の時の流れの感覚なのかな。この時代はこういう体感時間で生きているんだ、と。それを踊りながら肌で感じました。

ひとつの音が長いので、間合いがすごく難しかったです。だけど先頭の人が回ったら、その人に合わせるように動こうとか皆さんと話し合って、部活動みたいな気持ちになりました。踊り終わった時はガッツポーズとかもして(笑)、解放された感はありました。

あと、なんでこんなに着物を重ねるんだろう? とも思いました。着付けは3人がかりでやっていただきました。特別なときにしか着ない服や冠だったのですが、“特別なとき”って、今でいう何なんだろうと。自分の服には特別な時にしか着ないものがあるかな? と新鮮に感じました。