ドラマの出演者やスタッフが「この回のあの人、あのシーン」について語ったコメントを不定期で配信するコーナー。土曜ドラマ「3000万」からは犯罪組織の指示役を演じた坂本役の木原勝利さんから!
※11月19日 公開のインタビューも併せてご覧ください
警察に逮捕された坂本が考えたことは?
――最終話の黒幕との闘いは痛快でした。坂本の執念のリサーチでとうとうボスの穂波悦子(清水美砂)を見つけましたね。残念ながら坂本は直前で警察に捕まり、計画には参加できませんでしたが。
あの作戦に坂本は乗り気ではなかったんですが、もうそれしか選択肢がないほどに追い詰められていたんですよね。下っ端だと思っていた末次(内田健司)が「組織が変わり、坂本さんの上司になりました」なんて言い出すし、やってられないという気持ちがあったんです。
結局、警察に捕まり、坂本のモチベーションだった「力を取り戻すこと」ができなくなったわけで。警察で坂本が自白をしたかどうか明らかにはなりませんでしたが、おそらく情報提供することが組織にできる最後のリベンジだったのではないかと思っています。
――警察に捕まった坂本のこの先はドラマでは描かれていませんでしたが、どんな人生が待っていると思いますか?
期待を込めていうと、力を取り戻したいという考えやしがらみから解放されていてほしいですね。そして、実際の闇バイトに手を染めてしまう人もそうですが、この道の先には手に入れたいものなどない。そんなものはないのだと気づいてほしいです。
ソラ(森田想)や祐子(安達祐実)、義光(青木崇高)、もしかしたら長田(萩原護)もボスの穂波悦子も、正しい心を取り戻していく最終話だったと思います。欲や本能に振り回されない、本来のあるべき姿に戻っていく。全キャストがそういう未来だったらいいですね。
きはら・まさとし
1981年、京都府出身。大学から演劇を始め、卒業後も関西圏で演劇を続ける。映画『大阪蛇道』(監督:石原貴洋)の鮮烈な風貌と芝居で注目を集め、上京。以降、映像に軸足を移し活動している。強烈な風貌と緻密な芝居が持ち味。主演の短編映画『寓』(監督:小野川浩幸・石原理衣)はスペインのシッチェス映画祭短編部門にてグランプリを受賞。NHK「鎌倉殿の13人」「大奥」「らんまん」、日本テレビ「祈りのカルテ」、TBS「笑うマトーリョーシカ」、Netflix「全裸監督 シーズン2」などにも出演。
土曜ドラマ「3000万」(全8回)
2024年10月5日(土)スタート
毎週土曜 総合 午後10:00~10:50/BSP4K 午前9:25~10:15
翌週水曜 総合 午前0:35~1:25 ※火曜深夜
脚本:弥重早希子、名嘉友美、山口智之、松井周 from WDRプロジェクト
出演:安達祐実
青木崇高、加治将樹、工藤遥、野添義弘、持田将史、萩原護、愛希れいか、味元耀大、森田想、木原勝利ほか
演出:保坂慶太、小林直毅
制作統括:渡辺哲也
プロデューサー:上田明子、中山英臣、大久保篤