「インフォメーション・ヘルス」という言葉を聞いたことはありますか? これは日本語では「情報的健康」という意味です。膨大な情報にさらされている私たちが、日々どのような情報を取り入れているのか、バランスよく接しているのか、はたまた、フェイクニュースなどを拡散して害を与えていないか、といったことについて考えようという動きがあるのです。
このたび、NHK財団では、こうした動きを後押しすべく「インフォメーション・ヘルスアワード2024」という新たな事業を始めました。
この事業の目的は、ネットやSNSを含めフェイク情報などがあふれる現代に、一人一人が求める情報の健やかさを維持するために、そのノウハウやツールを持ち寄り、社会に活かしていくことです。その第一弾として、広くみなさんからアイデアを募ることにしました。
あなたが求める「情報的健康」とは何か、ぜひ自由に発想してみてください!
みなさんにご応募いただきたいのは、ちょっとしたアイデアです。私たちは、どうすればバランスよく情報を受け取り、発信することができるのでしょうか? また、情報の“健康”のために何をすればいいのでしょうか?
みなさんが気になっている“情報の健康“に関する問題点と、それを具体的にどんな方法で解決したらいいのか、未来からやって来た人の目線で解決法を教えてください。
アイデアは一人でも実現できるもの、情報を扱う事業者にやってほしいこと、さらに全世界の在り方など、規模の大小は問いません。デジタルだけでなくリアルの情報の付き合い方も大歓迎! 実現可能かどうかは未知数でも、いろんな立場の人からたくさんのアイデアを募るのが今回の募集の目的です。みなさんのちょっとした気づきが、未来を変えるかもしれません。怪案、珍案、奇案、大いに歓迎! 真面目にそして自由に発想してほしいのです。
未来人「まだ〇〇(問題)で困っているの?」
現代人「どういうこと?」
未来人「『〇〇〇〇』があるじゃない? 〇〇というルールを作ったらいいんじゃない?」(「対応策」「ノウハウ」「ツール」などなど)
あなたのアイデアが世の中で役立つかもしれない
選考は、各界で活躍される以下の委員のみなさんが行います。2024年3~4月に予定する表彰式では、選考されたアイデアの社会実装について話し合うシンポジウムなども開催し、参加者の声を専門家のみなさんに届けて交流する機会を提供します。
今子 さゆり(LINEヤフー株式会社 ヤフーメディア統括本部 編集2本部メディアトラス&セーフティー推進室長)
久保 光証(株式会社Gunosy 執行役員)
佐々木 興平(佐々木食品工業株式会社 代表取締役社長)
鳥海 不二夫(東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 教授
早川 ゆかり(グーグル合同会社 YouTube Japan ヘッド オブ レスポンシビリティー)
藤村 厚夫(スマートニュース メディア研究所 フェロー)
山口 真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)
山本 龍彦(慶応義塾大学大学院法務研究科 教授)
グランプリには、賞金30万円を贈呈!
選考委員による議論の結果、優れたアイデアは、グランプリとして表彰するとともに賞金30万円を贈呈します。応募は年齢不問、個人でもグループでもOKです。お友達、サークル、ご近所などお誘い合わせの上、ぜひご応募ください。
応募方法などは、こちらでご確認ください(NHK財団公式サイト)
募集〆切 ~2024年1月31日(水)
QRコードからもご覧いただけます↓
〈担当のひとりごと〉
「インフォメーション・ヘルス 情報的健康」と聞いて、「あーあれね!」となる人はかなりの通です。アワードの準備をしている私も最初は「何それ?」でした。「食べ過ぎや偏食は体によくない。自身の健康状態を知って、自分が望む理想の状態に近づけていくこと。情報も同じ」と聞いて、なるほどと少し理解し、わが身を振り返っていくうち思ったのは、私の暮らしにも情報の“不健康さ”から来るもやもやはあるということです。
例えば子供の進学では、「○〇に受かるのは○〇塾だけ」、「〇〇には〇〇が絶対だ」のような親同士の間に極端な情報が乱れ飛びます。でも、後になって情報元は「うちの子が言っている」だけだったりします。“一生を決めるかも”的な親の不安が拍車をかけ、どんどん事実と離れてないかと思いつつ、気にしないわけにもいかない…。
夫の母は90歳過ぎ。愛用のタブレットを肌身離さず、動画配信サイトで情報の海を日々遊泳しています。新しいものに挑戦して元気に過ごす姿は見習わねば! ではありますが、見せてくれるチャンネルには偏った情報も流れていて…義娘としていささかの心配もあります。
読者の方も昨今の情報の海の中、私と同じようなもやもやを覚えたことはないですか。
食生活では、私は寒気などを覚えた時にはビタミン豊富な野菜や果物を食べ、お腹が不調な時には、おかゆやスープを食べます。対処方法は人それぞれですが、ひとから教わった健康法が役立つことってありますよね。
情報の世界の健康もみんなでアイデアを教え合いませんか? 同世代だけじゃなく、X世代や団塊の世代の方々にも教えて欲しいことがたくさんある私です。
未来を切り開く皆さんのアイデアをお待ちしています。
応募はこちらから ↓
https://www.media-literacy-nhkfdn.jp/
〆切 ~2024年1月31日(水)