公園で防災キャンプってありじゃない?!楽しく備えることが大切なワケの画像
2014年に仙台の荒浜小学校で開催されたHOPE FOR PROJECT。みんなで祈りを捧げました。

「子育てと防災」をテーマに繰り広げられた、9月の「みんなの子育て☆深夜便」。「防災」って、その言葉のイメージからいろいろと堅苦しく考えがちなのですが、ゲスト出演されていた防災アドバイザーの高荷智也さんの「防災はとにかく楽しく」というお言葉が番組冒頭にあって、自分ならどんな工夫ができるだろう?と、とても興味深く拝聴しました。

さて、防災といえば、、、ステラnetでもすでに記事として上がっていますが、今年3月にわたしの住む街“世田谷区用賀”で、地域コミュニティ“チーム用賀”と“用賀商店街”がタッグを組んで「ようがみらいかいぎ」が開催されました。その記念すべき第一回目のテーマがまさに「防災」。

▼「ようがみらいかいぎ」の記事はこちらから
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防災っていうと、学校での防災訓練、くらいしかイメージとして湧いてこないのですが、コロナ禍でいろんな活動が止まってしまった時に、用賀商店街の中でこんな声が上がったそうです。「災害はいつでも起こり得るのだから、たとえコロナ禍だとしても町として常に防災は万全にしておくべきではないか」と。

ようがみらいかいぎ。ピースしている友人は世田谷在住ではありませんが「おもしろそう!」と参加してくれました。マイクを持っているのは夫です。

そんな経緯から開催された「ようがみらいかいぎ」。わたしも友人に声をかけてもらって家族で参加をしましたが、なにより新鮮だったのは同じく用賀に住む地域の方々と、実際に防災についてアイディアを出し合えたこと。その中で「それめっちゃいい!」と盛り上がったのが防災キャンプです。

用賀には砧公園、馬事公苑、大きな公園がたくさんあります。その広い場所を使って、実際に災害を想定したキャンプをやってみようという着想が、みんなの心をワシづかみに(笑)。これは、先述した高荷さんの「防災はとにかく楽しく」に通じるところで、とくに防災訓練をするにあたっては、まず「楽しそう」じゃないとみんな参加をする気にならないと思うんですよね。

そんな議論を交わしていたら、用賀商店街の小林理事長から「それ、すでにやったことあるんだよ」と衝撃の発言が。えーマジですか?!(笑)聞けば、用賀にある京西小学校の校庭で、かつてテントを張ってみんなで泊まるイベントを開催したのだそう。避難所に指定されている学校の校庭でテント泊できるのなら、それこそ防災キャンプそのもの!「またやりましょうよ」と盛り上がったので、ようがみらいかいぎのネクストステージとして、実現に向けてみんなでブラッシュアップできたらと思っています。

わが子も連れて、気仙沼へ! 現在中学3年生の娘も、このときはまだ小2でした。

震災から1年経ったころ、思い立って家族で東北へと車を走らせたことがありました。まだがれきや津波の痕跡も残る中、それでも向かおうと思ったのは、日常が戻りつつある今こそ動かないと、このまま自分の中で震災が風化してしまうんじゃないかとハッとしたのがきっかけでした。その直感のおかげで、気仙沼に住むとある家族とのご縁に恵まれました。今でもとっても親しくさせていただいている佐藤家と菊田家。彼らとの出会いが、今まで映像や写真で視覚的に捉えていた震災を、本当の意味での現実に変えてくれたと思っています。つまり、遠くの誰かの話ではなく、大切なあの人の話に変わったのです。

写真家の広川泰士さんが立ち上げた「気仙沼ファミリーフォトプロジェクト」、わたしも毎年3月に同行するように。
わたし自身も、テキスタイルデザイナーのシミズダニヤスノブと手がけるキッズブランド
「kitutuki」として、ワークショップを開催しました。

ようがみらいかいぎでも、オンラインで参加してくれた陸前高田の佐藤さんの言葉が印象的でした。
「万が一、用賀でなにか起こったら、わたしが真っ先に駆けつけます!」

これって、用賀に住む“あの人”の顔が浮かぶからこそ言えるセリフだと思うんです。これからの防災で大切なのは、まさに、顔の見える関係性をどれだけ育めるか。それが、防災を身近に、カジュアルに捉えるきっかけにもなる気がしています。

だからこそ、やっぱり用賀から始めたい、楽しく防災キャンプ!

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モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。