手間暇かけて作った料理が、子どもウケがいいとは限らない!の画像

「子どもの食事」をテーマに繰り広げられた、7/28,29放送の「みんなの子育て☆深夜便」。リスナーのみなさんのさまざまなお悩みメッセージを聞いて「分かる分かる」と深くうなずきながら拝聴しましたが、わたしの周りでもママたちからよくこんな声が聞こえてきます。

「子どもの毎日の食事作りが大変」
「一生懸命作ったのに全然食べてくれない」
「じっくり時間をかけてご飯を作りたいけど、そんな余裕がない」

子育てだけでも大変なのに、日々の食事作りって本当に悩みが尽きないですよね。わたしも今まで試行錯誤を繰り返し、たくさん失敗もしました。でもね、4人の子どもたちそれぞれの食に向き合った結果、やっと気づけたことがあります。それは「必ずしも手間暇かけて作ったお料理が、子どもウケがいいとは限らない」ってこと。

たとえば、今日はがんばるぞ〜と張り切って料理をした日。盛り付けだって丁寧に見栄えにもこだわって食事を並べたら、いつになく子どもには響かなかったという…なんとも切ない経験ってありませんか?

逆にこんなパターンもないでしょうか。今日めっちゃ手抜きしちゃったなぁ~っていう日に限って、子どもたちがよく食べる! たとえば、ただ白いご飯に焼いたソーセージを添えただけ、ただ枝豆をゆでただけ、なんなら切っただけのトマトなんかをバカ食いされた日には「なんだ、これでよかったのか」と目からうろこで、同時に肩の力がふっと抜けたことがありました。

つまり、子どもたちは決して毎日凝ったお料理を欲しているわけではない。たとえそれが、ゆでただけ、焼いただけ、切っただけであっても、彼らにとっては立派な一品なんだと気づけたとき、今まで自分が思い込んでいた手抜きの概念がくつがえされたのでした。

それからは「手抜きじゃなくて、ただ簡単なだけ」と割り切って、お手軽料理はどんどんわが家の食卓にのぼるように。夏は、先述した枝豆やとうもろこしなんかを常備して、“ゆでるだけ”の一品がよく登場します。それから、わが子たちは“ただ混ぜ混ぜするだけ”の納豆もだいすき。そこに“ただ細かく切っただけ”の沢庵と、さらにシラスを散らして、彩りと栄養バランスを添えるのがわたし流です。冬はストーブの上に“ただのっけるだけ”で完成する焼き芋が定番メニュー!

ちなみに、今回リスナーさんからのメッセージで何より心に残ったのが、冷蔵庫をのぞいた夫に「カツオ、駄目になってるじゃん」と指摘されて涙があふれたというエピソード。日々子育てに追われるがあまりカツオのたたきを買ったことを忘れ、解凍して切ることすら出来なかった自分に切なくなった、というお話だったのですが、そこにナイスなフォローが入りました。

「それを見つけたパートナーが、カツオを切ってあげたらよかったですよね」
村上里和アナウンサーの一言です。もう、ほんとそれ! 目の前にいたらハグしたくなっちゃうくらい共感しかありませんでした。食事の支度は、本来ママだけの仕事じゃない。家族みんなでサポートし合いながら、楽しい食卓が囲めるといいですよね。

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モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。