プロアドベンチャーレーサー・田中陽希が、日本を代表する300の名峰を自らの力で登り切る「グレートトラバース3~日本三百名山全山人力踏破」。総移動距離2万キロ、累積標高52万メートル、3年7か月に及ぶ壮大な冒険に密着した様子を、これまでの放送から紹介しよう!


日本三百名山とは?
登山家で作家の深田久弥が選んだ日本百名山に、日本山岳会が選んだ200の名峰を加えたもの。
こくたけ (長野県・山梨県)
204/300座 三百名山
(2022年1月17日放送より)
登山日:2019年9月2日
標高:2592メートル
山の特徴:山名は、鎌倉時代に高僧がこの山で修行した伝説に由来。花の百名山と山梨の百名山にも選ばれている。

Episode
深い緑に包まれた山々
早朝に甲武信ヶ岳こぶしがたけを登頂し、次の国師ヶ岳に向けてりょう​線せんの縦走へ出発する田中。うっそうとしたコメツガや、シラビソの原生林の中を進むと、倒木や小刻みなアップダウンが田中を苦しめる。そして最後の急登にさりかかると……。
台風による倒木をくぐって進む田中。

田中のひと言
甲武信ヶ岳から次の国師ヶ岳までは、シラビソやツガの樹林帯を歩く。途中で縦走路を外れ、日本一長い信濃川の源流に立ち寄った。ダケカンバの根元から、途切れることなく湧き出る流れが、日本一の川の始まり。今流れ出る最初の流れがたくさんの恵みをもたらしながら、日本海へとたどり着くと思うと、自然の力はすごい。最初の流れから水を分けてもらい、1日の飲み水とした。       

「日本3百名山ひと筆書き 日記」より

1983年、埼玉県生まれ。学生時代はクロスカントリースキー全日本学生選手権で入賞。卒業後、アドベンチャーレースの世界に飛び込み、パタゴニアンエクスペディションレース(2012、2013、2016)で2位入賞など、日本を代表するアドベンチャーレーサーに。2014年に日本百名山、2015年に日本二百名山の人力踏破に成功した。