〇ゲスト:藤本美貴、青山テルマ、横原悠毅(IMPACTors/ジャニーズJr.)
○ナレーター:水瀬いのり
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フランスで生まれ育ち、物心がついたころから日本にあこがれていたアマンディーヌさんは、1年間の交換留学で日本の大学に留学。そこで山形県出身の玄徳さんに出会い、ともに20歳で学生結婚することになった。そもそも2人は、どのようにしてカップルに?
こちらは2人の「なれそめ」を語るのに欠かせない、「なれそメモ」!
▶出会い>>女遊びするタイプ
幼いころから日本が大好きで、フランス人の友達からは“ヘンな人”という扱いもされてきたというアマンディーヌさん。友達にどう思われようと日本愛を貫いた彼女は、念願がかない、交換留学生として日本の大学へやってきた。そこで、ある男子学生から声をかけられて、一緒にランチをすることになる。その男子学生の友達として同席したのが、玄徳さんだった。
アマンディーヌ「みんなで食事をしようと席に座ったら、急に玄徳が『きみ、男性のタイプは?』と聞いてきたんですよ。挨拶や『名前は?』ではなくて」
田村「いきなり?」
藤本「『自分の名前から言いなさいよ』って、思うよね。『誰なの?』って」
田村「あんまりいい印象じゃないよね、アマンディーヌさんとしては」
アマンディーヌ「女遊びするタイプというか、知らない人に、まず『タイプは?』と聞くのか、と思って」
田村「何で、そういうふうに聞きたくなっちゃったの? 玄徳さんは」
玄徳「僕は、以前からアマンディーヌを見かけていたんです」
田村「知っていたんだ」
玄徳「はい。そこで衝撃を受けたというか、本物の天使が現れた!って」
田村「本物の天使、チャラいな。(そのとき、スタジオのモニターに映し出された写真を見て)これ、アマンディーヌさん!?」
玄徳「はい」
田村「確かに、天使が舞い降りたって思うわ」
横原「思いますね、これは」
田村「これはときめくよね。俺でも同じ行動とるかもしれない……。でも、自分からは誘ってないわけだよね」
玄徳「実は前の日に、友達が『あした話しかけるから』と言ってきたんですよ。でも、僕もそのとき、本当に負けたくなかったんです」
田村「そうか、“出会いの競争”が始まっていたのね」
玄徳「はい。でも僕が朝、起きられなくて、友達が朝のうちに声をかけちゃったので、先を越されてしまいました」
田村「その焦りがあったから、『どんな人がタイプ?』って聞いたの?」
玄徳「そうなんです」
田村「焦りすぎだよ!(笑) でも、その場はランチを食べて終わりでしょ?」
アマンディーヌ「終わりっていうか、玄徳が急に『俺と付き合ってください!』って。学食の、みんなの前ですよ」
玄徳「恥ずかしいな、ちょっと(苦笑)」
田村「思い切ったね、取られたくなくて、必死じゃん」
藤本「そう、必死感がすごい(笑)」
横原「最初のアプローチでそこまで行っちゃう? 気持ちとしては、本心から言ったんですか? それても軽い気持ちで?」
玄徳「正直に言うと、軽い気持ちでした」
アマンディーヌ「(玄徳さんは)ワンチャンいけると思っていましたね(笑)」
藤本「ワンチャンいけると思っていたの? そんなのダメよ」
全員 (笑)
▶告白>>捻挫からの議論
田村「この『捻挫からの議論』って何ですか? 捻挫したら、だいたい病院に行きますけれど」
アマンディーヌ「私が転んで、捻挫したんです。日本のお医者さんに行ったことがなかったので、どうすればいいのかもわからなくて。そのとき『足が痛いのだけれど、どうすればいい?』と相談したら、『一緒にお医者さんに行きましょう!』って」
田村「ついてきてくれたんだ」
横原「あ、優しい」
アマンディーヌ「助かった、って本当に思いました。誰も頼れる人がいなかったので。それで玄徳が毎日私のアパートまで来て、カバンを持ってくれたんですよ」
田村「やっぱり好きだから、何とかアマンディーヌさんの力になりたいってことだよね?」
玄徳「9割は『助けたい』っていう気持ちだったんですけど、1割は『ワンチャン好きになってもらえるのかな』という思いもありました」
田村「それはあっていいと思う。だって、天使が捻挫しているんだもん」
横原「最初は軽い気持ちだったのが、いつから本気になったんですか?」
玄徳「軽い気持ちだったとはいえ、本当に好きでした。もうアマンディーヌしかいない、と決めていました」
横原「どんな告白をしたんですか?」
玄徳「捻挫してから2週間後くらいが僕の誕生日だったので、それをきっかけに告白しようと」
田村「相手の誕生日とかだったらあるけど、自分の誕生日にって、あんまりしないよね。でもまあ、きっかけにはなるか」
玄徳「それで告白しようと思ったんですけれど、すごく自信がなくなっちゃって」
田村「あれだけ大勢の前で『付き合ってください』と言った人が? 本当の告白になったら、ブルっちゃったんだ」
玄徳「緊張しすぎて、『好きです』じゃなくて『キスしてほしい』って」
田村「何言ってんだよ……」
藤本「『俺、誕生日だからキスしてほしい』って、謎じゃないですか」
田村「テルマさんは、そういうのうれしい? 『誕生日だからキスしてほしいんだよね』って言われたら」
青山「うれしい。『あげるあげる』って思っちゃう(笑)」
田村「アマンディーヌさんはどう思ったの?」
アマンディーヌ「元々、私のファーストキスだったから」
ゲスト全員「えーっ!?」
アマンディーヌ「だから『えっ!?』ってなりましたね。『何言ってんの?』と思った」
田村「そうだよね」
アマンディーヌ「日本に1年間しかいないし、(フランスに)帰らないといけないんですよね。ここでキスしたら本気にならないといけないので、どうしようかなって、すごく迷ったんですよ」
田村「そうか、ただのキスではないよね。いろんな覚悟が必要なキスってことよね」
アマンディーヌ「そうです」
田村「で、そこから“議論”なんだ」
アマンディーヌ「玄徳が『キスしようよ』、私は『いやいやいや……』みたいに、本当にずっと」
田村「押し問答が」
藤本「やだなぁ、諦めなさいよ(笑)」
田村「どのくらいの時間、議論したの?」
アマンディーヌ「朝の3時半くらいまで、私のアパートの前で。絶対、周りの迷惑ですよね(笑)」
田村「何時から?」
玄徳「夜9時くらいから」
田村「6時間半も!? 1時間でも、そのやり取りを続けられないよ。『キスしてよ』『無理』を、6時間半……。もう“キスしてよハイ”みたいになってる(笑)。引っ込みがつかない、みたいな」
横原「メンタル、強いですねぇ。6時間半断られたら、心が折れますけどね、普通」
玄徳「ここで諦めたら、もう絶対に付き合えないなと思ったんですよ」
田村「で、どう決着をつけたの? 6時間半の議論は」
アマンディーヌ「私が何も言えずにキスされたんですよ、結局。1回ブランクし(頭の中が真っ白になり)ました」
藤本「はじめてだったのに!」
横原「6時間半の議論は何だったの?ってなりますよね」
田村「でも、ちょっとは気になっていたから、(6時間半の議論に)付き合ったわけでしょ?」
アマンディーヌ「おもしろくて最初から気が合ったし、カバンを持ってくれたところで『いい人かも』って思っていたんです。それで、キスされたときに、やっぱり“胸キュン”したんですね」
田村「眠かったけれど、キュンとしたんだ」
藤本「かわいい!」
アマンディーヌ「それで、まずは付き合ってみようということになったんですけど、まだちょっと不安があって。1年後に帰らないといけないから、遠距離恋愛とかは体験したこともないし、自信がないなって思ったんです」
そんなアマンディーヌさんが玄徳さんとの関係を真剣に考えるようになったのは、ある人物との出会いがきっかけだった。それは、山形県酒田市で暮らしている、玄徳さんの父親の徳雄さん。5月に付き合い始めた2人は、大学が夏休みに入った8月、玄徳さんの実家を訪れることにしたという。
アマンディーヌ「(帰省する玄徳さんに)実家に一緒に帰りませんか?と誘われたんですよ。そのとき、私のお兄ちゃんもフランスから日本に遊びに来ていたんですね。で、お兄ちゃんとどこかに行こうと思っていたら、お兄ちゃんが『俺、お盆のことがわからないから、体験してみたい』と言って。お兄ちゃんも玄徳の実家に来たんです」
藤本「お兄ちゃんもセットで!?」
田村「お兄ちゃん、なんか自由に生きてそうですね(笑)。実家は大丈夫だったの? 家族のみなさんは」
玄徳「母と妹には、アマンディーヌがすてきな人だと知らせていたので会わせようと思ったんですけど、父が“ザ・日本人”みたいな、すごく昔気質の考え方をしている人で。ちょっと言いづらいから、会わせないようにしようかと考えていたんです」
田村「なるほどね。どうして会わせることになったの? 内緒にしようとしてたのに」
アマンディーヌ「玄徳のお母さんと妹さんと玄徳とお兄ちゃんとで山形を回ったんですけれど、お兄ちゃんが時差があって寝ちゃったんですよ。玄徳の実家で」
田村「自由人だねぇ。寝られる? 異国の地の、知らない人の実家で。俺、無理よ」
アマンディーヌ「それで、みんなでランチにしようと思ったら、その日たまたま、玄徳のお父さんが早く帰ってきちゃったんです。玄関のドアを閉めて振り向いたら、外国人がいた!っていう」
藤本「もじゃもじゃのお兄ちゃん、寝てるし」
田村「誰だ、これ?ってなるよね」
アマンディーヌ「そのとき、玄徳のお母さんが『玄徳の彼女ですよ』と説明してくれて」
田村「お母さんが仲介してくれたんだ」
アマンディーヌ「それから、玄徳のお父さんに、お盆のことを聞いてみたんです。『お盆って何ですか?』『お墓参りはどうすればいいですか?』って。そうしたら『お墓を洗ってみますか?』とか、いろんなことを教えてくれたんですね」
青山「アマンディーヌさんが『お盆のことを教えてほしい』と寄り添ったのが、すごくよかったんでしょうね。お父さん的には」
玄徳「それで、結局仲良くなりすぎて1か月」
田村「そこから1か月もいたの!? 夏休み、丸々じゃない」
藤本「もう、家族ですよね」
アマンディーヌ「そこで感じたんですよ。最初は玄徳と付き合うのはちょっと不安だったんですけれど、玄徳のうしろには、外国出身だとしても受け入れてくれる、このステキな家族がいるんだ、と」
▶結婚>>絶対 交際NG
日本で玄徳さんと一緒にいたいと思うようになった、アマンディーヌさん。しかし、1年間の交換留学で来日していた彼女のビザの有効期間は、あと半年しかなかった。日本での生活を続けるために、留学の延長や就労ビザの取得を検討したものの、いずれも難しいことが判明。そんなとき、2人が考えたのは──。
玄徳「2人で相談して、結婚して配偶者ビザを申請するしかないと考えたんですけど、まだ大学生で、僕は仕事もしていなかったので。でも、本当に好きだったから、やっぱり結婚したい、と思いました。なので、家族に相談しよう、と」
アマンディーヌ「そこで問題があって」
田村「それが『絶対 交際NG』ですね。これは?」
アマンディーヌ「私のお父さんです。留学をする前に、言われたんですよ。『誰とも付き合わないでね』って」
田村「彼氏をつくるのはやめてね、と」
アマンディーヌ「いちばん心配していたのは、『相手が大切な人になったら(1年後にフランスに戻ることで)別れて、アマンディーヌがボロボロに傷つくことになる』ということ。『それが俺は嫌だから、付き合わないで』という話で」
田村「パパとしては、大切な娘が傷つく姿をみたくない、という思いね」
アマンディーヌ「はい。だから、お父さんには、付き合っていることをずっと言ってなかったんですよ。でも、ちゃんと相談しないといけないと思って、話をしたんです。そうしたら、お父さんに『ああ、彼氏いるの、知ってるよ』と言われて。えっ、誰が情報を漏らしたの!?って」
田村「あっ」
ゲスト全員 「お兄ちゃん!!」
田村「お兄ちゃん、すごいキーマンじゃん。いい感じで伝えてくれていたの?」
アマンディーヌ「めっちゃ玄徳のプレゼンをしていたんですよ」
田村「玄徳さんはこういう人だから、っていうのを積み上げてくれていたんだね」
アマンディーヌ「そうです。でも、お父さんは私から聞きたいから、私が言うまでずっと黙っていたんです」
田村「『やっと言ったね』って」
アマンディーヌ「『俺の代わりに守ってくれる人がいるなら、それはもう俺の幸せ』って。『玄徳と日本に住みたいんだったら、そうしなさい』と言われたんです」
さらにスタジオでは、フランスに住むアマンディーヌさんの母親へのリモート取材の映像も紹介。そこで母親は、当時の気持ちを「アマンディーヌにとって、最高の幸せだと思いました。愛情を分かち合える人に出会ったら、文化や年齢、地位は関係ないんです。ためらわないで、どんどん前に進まなければいけません」と語り、これからずっと玄徳さんのそばにいてほしいと願った。
田村「ちゃんと、2人のことを考えてくれているママだよね」
横原「玄徳さんのご両親は、結婚については?」
玄徳「僕の両親もアマンディーヌと1か月過ごして、すごく仲良くなっていたので、『もうアマンディーヌしかいない、絶対に』と言ってくれました」
横原「お2人のご両親が、すごくすてきな価値観を持っていらっしゃいますよね。(アマンディーヌさんのご両親の)人柄なのか、異国で、ひとりで娘がいるのに、そんなに心広く許せるんだっていうのが、すごいですよね」
玄徳「僕の考えでは、結婚は仕事をしてから、というのもあったのですが……」
田村「その考え方の人は多いと思うよ。『ちゃんと養えるようになってから、結婚って言ってこいよ』っていう親御さんたち、多いよね」
玄徳「不安はあったんですけれど、やっぱり『最初から、2人で一緒に頑張っていこう』という気持ちで、これをきっかけに頑張ろう、勉強もすごく頑張ろうと思いました」
田村「そっか。その視点だって、別にいいじゃんねぇ。就職する、家庭を築く、という順番はどうでもよくて。2人で考えられるもんね、就職先でも」
アマンディーヌ「そうなんです」
青山「本当に、すごくうらやましい。私は、ことし35歳なんですけど、逆に結婚が怖いんですよ。いろんな経験をしちゃうと、逆に考えすぎちゃって踏み込めない。だから、すごくいいなと思いました」
▶現在>>隣のコンビニも
結婚した2人は、現在は玄徳さんの実家で生活。1年前から、アマンディーヌさんの視点で日本の魅力を世界に向けて発信する動画の配信を始めた。こうした活動が話題を呼び、2022年春からは、2人で「酒田北前大使」に就任。地元の知名度アップに貢献している。
田村「もう、すっかり酒田の人だね」
玄徳「僕たち2人とも一度就職したんですけれども、やっぱりお互いの時間がずれてしまうし、一緒にいられる時間がすごく短く感じたので、思い切って仕事を辞めて、2人でできる何かに挑戦してみないか?って話し合って。それで動画配信を始めました」
田村「就職して会社にずっといることも選択肢の一つだけど、会社を辞めて自分たちらしく生きることも選択肢としてあっていいんだもんね。それを実行したわけだ」
藤本「元をたどれば、“キスしてよハイ”があったじゃないですか。6時間半、あれができるやつは、そこまでの行動力があるんだなって思いますよね。すごい」
田村「6時間半、キスの交渉ができるやつだからね」
藤本「それすらも、ちょっとかっこいいなと今思ってますね。“キスしてよハイ”」
横原「ここにつながってくると、確かにね」
田村「(アマンディーヌさんは)最初に、周りの友達からは『なんで日本のことばっかり』と言われていたのに、今や『日本を好きだ』ということが新しい仕事につながっているんだもんね」
アマンディーヌ「そうですね、本当に。小さいころから日本が好きで、でも周りの人たちはわかってくれなくて。それでも私は日本が好きだから、人に合わせなくても、ひとりでも大丈夫だったんですね。今は、日本の良さを日本国内にも海外にも発信しているので、『動画のおかげで、日本の良さを理解することができました』というコメントがあったときは、いちばんうれしいですね。そう思ったのは、私だけじゃなかった!って」
田村「すごいパワーだね。そんな人間力がある2人なのに、『隣のコンビニも』っていう、これがピンとこないんですけど」
アマンディーヌ「隣のコンビニで何か買い物したいときも、絶対に一緒に行くんです」
田村「なんでなんで?」
玄徳「これはアマンディーヌが本当にかわいすぎるのもあるんですけど、田舎だとすごく目立つじゃないですか。なので、よく話しかけられるんです。それを防ぐために」
横原「かつて、そのひとりでしたよね?(笑)」
田村「だからなのか。あのころの俺みたいなのがやってきたら、って不安があるんですよね?」
玄徳「そうです」
田村「いないとは言い切れないもんね。自分を知っているから」
横原「確かに」
藤本「でも、時間が経ってくると、本当にひとりになりたいときもあるからね? そんなときは断らないと」
青山「マジ、ウザがられるからね」
田村「“塩梅”を覚えたほうがいい。“塩梅”(笑)」
全員 (笑)
▶▶2人にとって“超多様性”とは?
アマンディーヌ「私は、本当に好きなものは人に合わせない、ですね」
玄徳「僕は、『好き』からは逃げ出さないです」
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