井上荒野さんの小説『照子と瑠衣』が、6月22日(日)放送開始のプレミアムドラマとして映像化! 風吹ジュンさんと夏木マリさんがW主演を務めます。
「助けて」——主婦・照子(風吹ジュン)のもとに、親友のシャンソン歌手・瑠衣(夏木マリ)から電話があった。「助けて」という言葉は、照子自身の声でもあった。自分を使用人の様に扱い続けるモラハラ夫に限界だった照子。長年住んでいたアパートを追い出された照子は、途方に暮れていた瑠衣を助手席に乗せ、東京から逃避行を開始する。2人とも実は、“ある秘密”を胸に潜めていたのだが……。
70代の照子(風吹ジュン)と瑠衣(夏木マリ)が自由を手に入れ、“新しい人生”に踏み出し、若い世代に“希望”を繋いでいく様を、爽快に、時にコミカルに、歌と笑いと涙いっぱいに届けるドラマです。
脚本・ディレクターは、ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、 愛したのが家族だった」を手がけた映画監督の大九明子さんが担当します。
また、ドラマの世界観を彩るキャストも発表。照子の夫・寿朗役を大和田伸也さん、八ヶ岳で親しくなるガソリンスタンドの店員・依子役を福地桃子さん、照子と瑠衣の2人と深く関わることになるカレー屋のマスター・譲二役を山口智充さんが演じます。
撮影中の現場から、主演の風吹さん、夏木さんをはじめ、出演者らのコメントが届きました。
音無照子役 風吹ジュン

【風吹ジュンさんのコメント】
井上荒野さんの原作『照子と瑠衣』、70歳女性二人が現状からの逃避行。長野の別荘地で始まる二人の共同生活はワクワクするストーリーの始まりです。
大九明子監督率いるスタッフと撮影チームですから期待せずにはいられません。そして相棒の魅力的な瑠衣を演じるのは私より10日間だけお姉さんの夏木マリさんです。なんと私たち、20代の頃に出会っていたのに今回が念願の初共演になります!
全8話の今作は原作に大九監督のエッセンスを散りばめた脚本となりました。その演出はまるで力強いコンダクターです。そして、なんといっても相手役の夏木マリさんと息が合うことがとても重要な「照子と瑠衣」です。でもご安心ください! リアルに70歳越えの二人の相性はバッチリのようです(笑)
折角のこれまで生きた経験を活かし切り、魅力滴るドラマにしたいですね。
私が演じる照子は、昭和平成令和をお手本のように生きてきた逃げ場の無い主婦!
時間をかけて干からびそうになった日常生活の蓑を脱ぎ捨てる決意をします。
高齢でも青春は存在する事を証明したい! 私にとって第2弾目になる魂萌え! です。
ストレンジャーで夢や勇気 、新しい発見が届く、誰もが共感を持てるドラマになりますようにと祈りなから……。
森田瑠衣役 夏木マリ

【夏木マリさんのコメント】
映画『テルマ&ルイーズ』を観て、こういう物語を演りたいと思った過去があります。
あれから随分時間が経ちましたが、今「照子と瑠衣」として演じられることになり、おばちゃん達のロードムービーとしての参加を嬉しく思います。高齢者がヒロインの作品が少ない中、世の中は高齢者多数の現在、たくさんの方々に観ていただけるよう、そして美しい作品になるべく演じていきたいと思います。
今回のドラマのベースとなる井上荒野さんの原作も読ませていただき、老いの覚悟はありながら疾走感のあるいい物語だなと感じました。
風吹ジュンさんとは同期ということもあり、キターという感じ、楽しい毎日です。
今、友達を少なくしている私にとって、この作品で、久々に友人といられる幸せを楽しみたいと思います。
二人の逃避行お付き合いください。
【照子の夫・西村寿朗役 大和田伸也さんのコメント】
風吹さんと夏木さんとはお二人とも若い頃から存じ上げておりましたが、がっつり絡むのは初めてなので、とても楽しみでした。
ただモラハラとも言える傲慢な夫の役ということで上手く演じられるか危惧しましたが、現代の中年以上の家庭にありがちな亭主像と解釈したら気が楽になりました。
そして現場では大九監督をはじめ、カメラマンやスタッフの素晴らしい方々ととても楽しく撮影に臨むことができました。
この作品は、女性だけでなく、男性もおおいに楽しんでいただけると思います、自戒を込めて。
嗚呼、女性ってあんな風に考えていたのかって。
どうぞ、大九ワールドを存分にご堪能あれ。
【大岬依子役 福地桃子さんのコメント】
この度、素敵なチームの一員として参加させていただけること、心から嬉しく思っています。
山の上にある風通しの良いガソリンスタンドで働く日々は、とても喜びのある幸せな時間でした。
持っているエネルギーをまっすぐぶつけ、形にしていく依子と源太郎の夫婦としての姿に人としての魅力をたくさん感じています。
私はこの作品のささやかな会話が大好きです。「照子と瑠衣」の可愛らしいユーモアの中にある真剣さ、人生を通して本気で選択するということの楽しさをやって見せてくれる力強いおふたりと、会える時間が今からとても楽しみです。
【梓川譲二役 山口智充さんのコメント】
照子と瑠衣の生き方がカッコよくて! 爽快で! いつの時代も、幾つになっても、自分に素直に! ある意味わがままに! 正直に生きなきゃいけない! と、台本を読みながら、あらためてそんな気持ちになりました!
劇中の譲二も、2人の生き方に憧れてる1人です! 実際に夏木マリさんと風吹ジュンさんの大ファンの僕は、芝居も何にもしなくていいくらい、純粋におふたりのことをリスペクトしてるので、その気持ちをそのまんま現場で出せました! マスター役をいいことに、撮影の合間にカウンター側からおふたりと話してる時は本当に幸せな至福の時間でした!
プロのミュージシャンに演奏して頂いて弾き語りをするシーンも最高に気持ち良かったです! お楽しみに!
【原作:井上荒野さんのコメント】
『照子と瑠衣』は、私の著作の個人的ジャンル「やりたい放題老女もの」の最高峰です。
最高のキャストで、「まだまだこれから何だってできるわよ、あたしたち」な二人の活躍をお楽しみください。
【脚本&ディレクター:大九明子さんのコメント】
リドリー・スコットの『テルマ&ルイーズ』に倣い、カッコ悪い時間など1秒も存在しないドラマを、カッコいい俳優・カッコいいスタッフとともに作っております。
1つだけ、ネタバレを申し上げますと、照子と瑠衣は死にません。二人が青いオープンカーを転がすラストショットまで、どうぞ見守ってください。
プレミアムドラマ「照子と瑠衣」(全8回)※予定
6月22日(日)スタート
毎週日曜 NHK BS/BSP4K 午後10:00~10:45
原作:『照子と瑠衣』井上荒野
脚本・ディレクター:大九明子(「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』ほか)
脚本:フルタジュン(1 話~3話共著)
出演:風吹ジュン、夏木マリ/福地桃子、三浦獠太、藤堂日向、岡野陽一 / 安齋肇、山口智充、由紀さおり、大和田伸也
制作統括:阿利極(AX-ON)、遠藤理史(NHK)
プロデューサー:古賀俊輔(ザフール)、長坂淳子(ザフール)
企 画プロデューサー:大田貴史(AX-ON)