プロアドベンチャーレーサー・田中陽希が、日本を代表する300の名峰を自らの力で登り切る「グレートトラバース3~日本三百名山全山人力踏破」。総移動距離2万キロ、累積標高52万メートル、3年7か月に及ぶ壮大な冒険に密着した様子を、これまでの放送から紹介しよう!


日本三百名山とは?
登山家で作家の深田久弥が選んだ日本百名山に、日本山岳会が選んだ200の名峰を加えたもの。

しち(めん)(ざん)(山梨県)
196/300座 二百名山
(2021年9月7日放送より)
登山日:2019年8月17日
標高:1989メートル

山の特徴:日蓮宗の聖地であり、今も多くの信者たちが信仰登山を行う関東屈指の霊山。

Episode
変わらない祈りの聖地
標高500メートルの登山口から表参道に入った田中。道中には、七面山本社の(けい)(しん)(いん)まで、一丁およそ109メートルごとに灯ろうが置かれ、それが五十丁続く。険しさと真夏の暑さに体力を奪われる田中だが、祈りの聖地を存分に堪能する。
敬慎院の鐘楼は、感謝の心を持つ者であれば自由に鳴らしてよいとされる。

田中のひと言
落葉松林をぬけ、4年ぶりの七面山山頂に到着。山頂でのんびりしていると、青空が少しずつ見えてきた。さらに、年配のご夫婦がお互いに「やっほー」と声をかけ合いながら、登ってきた。なんともほほえましいひとときだった。30分ほどご夫婦と談笑して、再び敬慎院の門前に戻った。するとわずかだが、富士山頂がほんの少しだけ見えた。            

「日本3百名山ひと筆書き 日記」より

1983年、埼玉県生まれ。学生時代はクロスカントリースキー全日本学生選手権で入賞。卒業後、アドベンチャーレースの世界に飛び込み、パタゴニアンエクスペディションレース(2012、2013、2016)で2位入賞など、日本を代表するアドベンチャーレーサーに。2014年に日本百名山、2015年に日本二百名山の人力踏破に成功した。