プロアドベンチャーレーサー・田中陽希が、日本を代表する300の名峰を自らの力で登り切る「グレートトラバース3~日本三百名山全山人力踏破」。総移動距離2万キロ、累積標高52万メートル、3年7か月に及ぶを壮大な冒険に密着した様子を、これまでの放送から紹介しよう!


日本三百名山とは?
登山家で作家の深田久弥が選んだ日本百名山に、日本山岳会が選んだ200の名峰を加えたもの。

31 さん​本杭ぼんぐい(愛媛県・高知県)

31/300座 三百名山
(2019年9月5日放送より)
登山日:2018年5月9日
標高:1226メートル

山の特徴:愛媛県と高知県の県境に位置。江戸時代、領地争いをしていた宇和島藩、吉田藩、土佐藩の境界線に3つの藩の杭が打たれたことから、その名が付けられたという。

Episode 1
四万十川の難関突破
西日本最長の196キロにも及ぶ四万十川の流域を体感しようと、上流から下流まで下る決意をした田中。ゴムボートを使って長大な清流を下っていくが、上流部には急流の難所が点在する。そこは、アドベンチャーレースで培った見事なパドルさばきで、次々とクリアしていく。


32 ささやま(愛媛県・高知県)

32/300座 三百名山
(2019年9月6日放送より)
登山日:2018年5月11日
標高:1065メートル

山の特徴:愛媛県と高知県の県境にあり、四国の最も南に位置する。江戸時代には、四国霊場88か所をめぐる遍路道がその頂を通っていたという。

Episode 2
お遍路さんを追体験
江戸時代、多くのお遍路さんが行き交ったとされる篠山。険しい山道を登っていくと、山頂手前で現れたのが篠山神社だ。かつてこの付近に四国霊場の番外札所・かんおんがあったとされ、今は神社だけが残されているのだ。


33 三嶺みうね(高知県・徳島県)

33/300座 二百名山
(2019年9月10日放送より)
登山日:2018年5月21日
標高:1894メートル

山の特徴:高知県と徳島県の県境に位置。剣山地の一つで、高知県側からは“さんれい”とも呼ばれている。

Episode 3
緑とピンクのコントラスト​
5月下旬とあって、登山道に続くブナの原生林には、まだ新緑が残る。一方、剣山地で発見されたことから、その名が付けられたツルギミツバツツジも満開。りょうせんに出ると、新緑とツツジの彩りが一望でき、田中の心を癒やした。

(NHKウイークリーステラ 2020年10月9日号より)

1983年、埼玉県生まれ。学生時代はクロスカントリースキー全日本学生選手権で入賞。卒業後、アドベンチャーレースの世界に飛び込み、パタゴニアンエクスペディションレース(2012、2013、2016)で2位入賞など、日本を代表するアドベンチャーレーサーに。2014年に日本百名山、2015年に日本二百名山の人力踏破に成功した。