5月27日(月)に予定されていた第1話の放送が緊急ニュースで休止となったことに伴い、放送時間が以下に変更となります。
第1話 5月28日(火) 総合 午後10:45~11:00
第2話 5月29日(水) 総合 午後10:45~11:00
第3話 5月30日(木) 総合 午後10:45~11:00
第4話 5月30日(木) 総合 午後11:00〜11:15 

5月27日(月)スタートの夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」。藤沢志月の同名コミックを原作にしたホームドラマだ。

主人公は、事故で両親を亡くし、男ばかりの四兄弟で暮らしている柚木家の長男・ゆずはやと。高校教師をしながら、弟たちの親代わりとして一家を支えている。そんな隼を演じるのが、藤原大祐だ。テレビドラマ初主演となる藤原に、今作の魅力や撮影エピソードなどを聞いた。

【物語のあらすじ】
2年前に事故で両親が亡くなり、男ばかり四兄弟で暮らしている柚木家。高校教師の長男・隼、大人びた秀才の次男・みこと(中1)、明るく元気いっぱいの三男・みなと(中1)、しっかりものの四男・がくと(小1)。四兄弟は、お向かいの家族や、学校の友人たちなど、色んな人々に囲まれて明るくにぎやかに暮らしています。
そんな彼らのほっこりとした日常生活の中にも、時として“ささやかな事件”が起こります。互いへの思いやりが招く家族間のすれ違いや、思春期の成長に伴うコンプレックス……そんな、どこにでもあるけれど本人にとってはとても重大な問題に、四兄弟が寄り添い、一緒に乗り越えていきます。

――「柚木さんちの四兄弟。」の主演が決まったときの率直なお気持ちを教えてください。

テレビドラマ初主演ということで、最初はびっくりしました。でも、僕のこれまでの経験や実力から言えば、座長としてみんなを引っ張っていけるような力はまだないので、共演者やスタッフの皆さんと一緒に作品を作り上げていく一員として頑張っていきたいと思いました。今は、とにかく気張らずに「3人の弟たちのお兄ちゃんでいよう」ということを心がけています。

――最初にドラマの脚本を読まれた印象はいかがでしたか?

このドラマのいちばんの魅力は、「普通の日常を描いている」ところだと思っていて。基本的にドラマは起承転結があって、何か特別な出来事が起きたり、引っかかりがあったりするのがセオリーだと思うんですけど、このドラマはそれが少ないといいますか。四兄弟が生活しているさまをのぞき見しているような作品だなというのが第一印象でした。

なので僕自身も、長男の隼を演じるうえでの役づくりも何か特別なことを意識するというより、弟たちとの関係性が深まっていけば、自然と魅力的な人物に見えてくるのではないかと思ったんです。

――長男・隼の人物像についてはどのように捉えて演じていますか。

隼はとても頑張り屋さんで、自分のことよりも弟たちを優先する人物です。僕はひとりっ子だったので、兄弟がどんな感じなのかわからないんですけど、今までの人生で自分よりも何かを優先にしたいと思ったことがないので、そこは隼のリスペクトしたい部分だなと感じています。

もし、僕と隼の共通点をあげるとすれば、何をするにも周りが見えなくなるほど全力で取り組んでしまうところかなと思います。隼は、周りの人たちから「頑張りすぎだよ」「無理しないでね」と心配されることが多いんですけど、僕も日常的に同じことを言われているので、隼の気持ちがすごくわかるなと……。

また、撮影を重ねる中で、弟たちを思う気持ちは、日に日に隼に近づいていると思いますね。自然と弟たちへの愛情が深くなっていると言いますか。弟たちの愛くるしいところであったり、生意気なところであったり、全部がかわいいなと思う気持ちが、僕の中でどんどん強くなっているのを感じます。

――撮影では四兄弟でのシーンが多いと思いますが、実際に演じてみていかがですか。

今回は、次男・尊役の大野遥斗くん、三男・湊役の山口暖人くん、四男・岳役の永瀬矢紘くん、この3人のおかげで新たなお芝居のプランができていると思います。

これまで出演してきた作品では、演じる人物のキャラクターというか、役柄を大事に演じてきたんですけど、逆に今回はキャラクターを意識していなくて。弟たちを演じる3人を見ていると、お芝居しているときもすごく自然体なんですよね。

それこそお芝居中に、おなかが空いていたら口いっぱいにご飯を入れちゃってセリフが上手に言えなかったり、どこかで物音がすればそっちを見ちゃったり。そういう自然体の姿を目の当たりにして、「お芝居ってこういうことだよな」と気づかされることがたくさんあるので、今回の撮影を通して新たなトライをしている感覚です。

今では、スタンバイしている時に3人と一緒にしゃべっているテンションのまま、本番でもお芝居の中で会話していることもあります。果たしてこのプランが正解なのかはわかりませんが、監督がOKと言ってくださっているので、そこを信じてやっていますね。

――四兄弟のチームワークはいかがですか。

実は、撮影に入る前に4人で遊ぶ日というのを設けていただいたんです。2日間くらい4人で集まって、トランプをしたり、指遊びをしたり、兄弟ならではの遊びみたいなものをする機会があって。そのおかげで、撮影前から兄弟の関係性を築くことができたと思います。

実際にクランクインしてからも、撮影でカットがかかるたびに、何かしらのゲームが始まりますからね(笑)。言葉遊びや手遊びなど、その場ですぐにできるような遊びが始まるので、撮影を重ねるごとに仲よくなっていきました。

みんなが心を開いてくれたので、今では本当の兄弟みたいな関係です。特に中学生の大野くんと山口くんは、最初僕に対して敬語だったんですけど、今ではすっかり兄と弟という感じでお互い話しているので、それがすごくうれしいですね。

――第1週の撮影で思い出に残っているエピソードは何かありますか?

第1週もそうなのですが、4人でご飯を食べるシーンが多くて。ご飯のシーンは、テストのときは料理が盛られていなかったり、盛られていても食べてはいけなかったりするんですけど、料理が目の前に準備された途端、「うわー、おいしそう!」「いいにおいすぎる~♪」「ひどいよ、何で食べさせてくれないの?」と、ずっと弟たちが騒いでいるんですよ(笑)。

いざ、お芝居で食べるってなったら、「やったー!」という感じで食べ始めるんですけど、食べたら熱くてセリフが言えなかったり、口に入れ過ぎてうまくセリフが言えなかったり、そういう無邪気なところもすごくかわいいなと思います。

そんな僕らの姿を見たスタッフさんたちが、ご飯のシーンがある日は、用意した料理を撮影後に食べる時間を設けてくれて。全部のシーンが終わったら料理を温めて、みんなでおいしくいただくというのが、今では僕ら四兄弟の習慣になっています。

――ドラマをご覧になる視聴者の方にメッセージをお願いします。

このドラマは、これといったトラブルや大事件が起きるわけではないのですが、忘れかけていた日常を思い出させてくれる作品だと思います。

実際、四兄弟の言葉に「俺も昔そんなことを言っていたな……」と懐かしく感じたり、逆に「そんなことを考えるんだ」と、子どもならではの視点にびっくりしたりすることもあるかもしれません。

僕もまだ20歳なんですけど、すでに忘れかけていたことがたくさんあったので、きっとお茶の間の皆さんも「懐かしいな」と感じられると思います。

第1週の完成映像を拝見しましたが、とても温かい雰囲気を感じました。毎日15分という夜ドラの枠にすごく合っているなと思ったので、ぜひ柚木家の兄弟たちの姿を見て、ほっこりした気持ちになってから寝てほしいです。

藤原大祐(ふじわら・たいゆ) 2003年生まれ、東京出身。2019年に俳優デビュー。NHKでは夜ドラ「おとなりに銀河」に出演。

夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」(全32話)

5月27日(月)スタート 毎週月曜~木曜 総合 午後10:45~11:00ほか
第1話の放送は緊急ニュースのため休止。28日(火)よる10時45分から放送】

夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」NHK公式サイトはこちら