2025年1月より放送の大河ドラマ「べらぼう~つたじゅうえいゆめばなし~」。江戸時代、歌麿や北斎といった浮世絵師や作家など個性豊かな才能を見いだして次々に世に送り出した出版人、“蔦重”ことつたじゅうざぶろう(横浜流星)の生涯を描きます。

このたび、老中・田沼意次おきつぐ(渡辺謙)が幕政に参与していた、いわゆる“田沼時代”を生きる江戸城の人々を演じる新キャストが、一挙に発表されました。


11代将軍・家斉いえなりの乳母

大崎おおさき/映美くらら ※大河ドラマ初出演

11代将軍・家斉の乳母で、家斉の将軍就任後、大奥で絶大な権力を持ったといわれる。

【映美くららさんのコメント】
11代将軍家斉の乳母、大崎を演じます。「すべては家斉のため」。ここを肝に動きたいと思っています。一橋家に仕え、治済はるさだ(生田斗真)をずっと側で見ている、言うなればツーカーで、影の協力者だったかもしれません。
とは言え、果たしてどんな人物になっていくのか私自身も今は未知のところではあります。物語の序盤では、まだ言葉を発することもありません。

しかし撮影初日、後の大崎を連想する様な表情を、監督とお話ししながら一瞬だけ織り交ぜてスタートしました。何か一筋のヒントを得たように感じました。異色な一橋治済の下で上手く差配してのし上がっていく大崎のキャラクターがこれからどのように膨らみ、深めていけるかとても楽しみです。

今回初めて大河ドラマに出演させていただきます。俳優としてずっと夢を抱きつつも、私には雲の上、遠い夢のように思っていたかもしれません。6月にクランクインを迎え、かつらをつけて衣装をまとい、京都の東本願寺をお借りしての撮影が始まりました。目に飛び込んでくるすべてがあまりに壮大で、ようやく事の大きさを実感したかもしれません。心から嬉しいです!

横浜流星さんが演じる蔦重、きっと熱く、人間くさく、生き生きと魅力的に違いありません! その姿が脳裏に浮かび、私も今からとてもわくわくしております。


親田沼派の勘定奉行

松本ひでもち/吉沢悠

身分の低い家柄であったが、田沼意次に抜擢ばってきされ勘定奉行となり、いん沼・手賀沼の干拓事業や経済政策などに従事。また蝦夷地えぞち調査を意次に上申し、調査隊を派遣することになる。

【吉沢悠さんのコメント】
「平清盛」以来、2度目の大河ドラマ出演となります。「べらぼう」は江戸の町が舞台という事で、現代の日本に生きる我々は、今一度“人情“を再確認できるドラマだと感じています。カッコいい男たち、カッコいい女たちが必死に生きている様が魅力の1つだと思います。

その中で繰り広げられる人間模様に加われる事が、今からとても楽しみです。
横浜流星さんとは共演経験もあり、とても誠実に役に向き合う方だという印象があります。

これから30歳を目前にして、長い時間1つの役に向き合っていく事で、沢山の気づきがあると思います。その時に変化していく彼の姿が楽しみです。

そして私は、渡辺謙さんとご一緒するのが初めてなので、大河の主演を経験し海外で多くの作品に関わられた渡辺謙さんの背中を間近でみれますので、その時間を大切にしたいと思っています。

田沼を支える人物の中でも「松本秀持」と言う人物は理系の考え方をするイメージです。群像の中にいても、どこかでかんにモノを捉えていたり、田沼意次の意向をどうやったら論理的に物事を進めていけるか、と考える人物なのではないかと思っています。どこかでズル賢い考えがあっても面白いかもしれません。 そんな一面が演じられたらと思っていますので、お楽しみに。


反田沼の“世直し大明神”

佐野まさこと/矢本悠馬

佐野家は三河以来、徳川家に仕えた歴史があり、代々番士を務めた家柄。江戸城内で若年寄の田沼意知に切りつけ、重傷を負わせ絶命させた。幕府は「私憤からの乱心」として切腹を命じるが、庶民からはこれを「世直し大明神」と称えられることになる。

【矢本悠馬さんのコメント】
思い返せば中学だったか高校の時、黒板にチョークの白い字で「世直し大明神」、ウトウトとしていた授業中の記憶。まさか自分が役者となって演じ出会うとは。佐野政言、どう演じようかとトライ&エラーしている最中です。

初めましての方や、久しぶりの方、大河ドラマは他の作品と比べてもほんとにたくさんの方々と共演できるので、アンテナをビンビンに張って、勉強と刺激!!っと思っています。

佐野政言は、江戸時代中期という時代背景においても、「べらぼう」の世界観においてもスパイスになってくる人物だと思っております。旗本としての野心的な部分や、田沼家に対しての乱心的な部分が品のある怒りに仕上がっていけばいいのかなと、まだまだ漠然としたイメージです。
これから勉強して細やかにキャラクターをデザインしていくのが楽しみな人物です。


田沼の外戚の老中

松平やすよし/相島一之

石見国浜田藩主、下総国古河藩主、三河国岡崎藩主、そして浜田藩主とたびたび国替えを経験。娘を意知に嫁がせ、田沼意次とは親戚関係となる。意次の失脚後も松平定信の老中就任や寛政の改革に最後まで反対したといわれる。

【相島一之さんのコメント】
(「べらぼう」出演について)単純に嬉しい。私にとってNHKの大河ドラマと朝ドラは特別なものです。子供の時から観ていて、役者になってからは憧れのドラマです。それは60を過ぎた今も変わりません。大河ドラマのスタジオセットに入った時の感動は格別です。一瞬でその時代に連れていかれます。美術最高!

そして「べらぼう」。私は落語が好きなので吉原のことはよく考えていました。本当はどんな世界だったんだろうか? 光と影がはっきりとある世界、吉原。このドラマはそこに切り込むのかとワクワクしました。私は武家側の人間なので吉原とは関係無さそうですがどう描いていくのかとても楽しみです。

クランクインして渡辺謙さん、石坂浩二さんとご一緒してます。撮影の合間にいろんなことをお話ししてもらってます。特に石坂さんは芸能界のレジェンド!! 昭和のドラマ、映画、演劇、その他いろいろお話をお聞きして感動しています。だってウルトラQのナレーションのお話が聞けるんだよ!! 役得。感謝!

松平康福さん。これで「やすよし」と読みます。読めないですよね。私も初めて知りました。歴史の表舞台にはなかなか登場しない人だと思います。監督いわく「あまり仕事をしなかった人」! だから長生きしたんでしょうか。

今、田沼意次が飛ぶ鳥落とす勢いで出世してるからじゃあそれに便乗して……となんとなく尻馬に乗っている。でもそんな人、現在もたくさんいるんじゃないかなぁ。そう思うとぜん面白い。いかに仕事してないかご注目を。


“西の丸の爺” 老中首座

松平たけちか/石坂浩二 ※大河ドラマ出演歴:今回が14年ぶり12作目

吉宗、家重、家治の将軍三代に仕え、家治からは「西の丸の爺」と呼ばれ信頼された「老中首座」。上野国館林藩主でもあり、その官位から「こんのしょうげん」様と呼ばれ、敬愛を集める。

【石坂浩二さんのコメント】
「大河ドラマ」、この響きは本当に特別で懐かしいもので私の心を揺さぶります。
徳川幕府を守ろうと昔ながらの手法に固執する松平武元。その古さと我ながらの年の積み重ねを演じたいと思います。

久しぶりに大河ドラマの撮影に臨みましたが、昔から変わらない独特な雰囲気と、伝統的な熱気を感じ感動しました。また、約15年ぶりに渡辺謙さんと新しい作品でご一緒出来るのが楽しみです。

2025年 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」新たな出演者発表! “田沼時代”を生きる江戸城の人々①はこちら


2025年大河ドラマ「べらぼう~つたじゅうえいゆめばなし~」

【物語】
18世紀半ば、人口は100万を超え、天下泰平の中、世界有数の大都市へと発展した江戸。蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)は、江戸郊外の吉原の貧しい庶民の子に生まれ、幼くして両親と生き別れ、引手茶屋の養子となる。
血のつながりをこえた人のつながりの中で育まれた蔦重は、貸本屋から身を興して、その後、書籍の編集・出版業をはじめる。
折しも、時の権力者・田沼意次おきつぐ(渡辺謙)が創り出した自由な空気の中、江戸文化が花開き、平賀源内など多彩な文人が輩出。蔦重は、朋誠堂喜三二(尾美としのり)などの文化人たちと交流を重ね、「黄表紙本」という挿絵をふんだんにつかった書籍でヒット作を次々と連発。33歳で商業の中心地・日本橋に店を構えることになり、“江戸の出版王”へと成り上がっていく。
蔦重が見出だした才能は、喜多川歌麿(染谷将太)、山東京伝、葛飾北斎、曲亭馬琴、十返舎一九といった若き個性豊かな才能たち。その多くは、のちの巨匠となり日本文化の礎となっていく。
しかし時世は移り変わり、田沼意次は失脚。代わりに台頭した松平定信による寛政の改革では、蔦重の自由さと政治風刺は問題になり、財産の半分を没収される処罰を受ける。周囲では江戸追放や死に追いやられるものもあらわれる……蔦重は、その後も幕府からの執拗しつような弾圧を受け続けるが、反権力を貫き通し、筆の力で戦い続ける。そんな中、蔦重の体を病魔が襲う……。
命の限りが迫る中、蔦重は決して奪われない壮大なエンターテインメント「写楽」を仕掛けるのだった……。

2025年1月5日(日)スタート
毎週日曜 総合 午後8:00~8:45ほか

作:森下佳子
主演:横浜流星(蔦屋重三郎役)

制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
展開プロデューサー:藤原敬久、積田有希
演出:大原拓、深川貴志、小谷高義、新田真三
公式Xアカウント:@berabou_nhk