4月7日(日)晴天の中、東京の世田谷で「ようが屋台村」(用賀商店街振興組合 主催)が開催され、33の屋台が出店して大勢の人でにぎわいました。用賀にオフィスを構えるNHK財団では用賀商店街が運営するネット放送局「ようが公共放送局」をサポートしており、屋台村会場で初めての公開収録に臨みました。「ようが屋台村」と「ようが公共放送局」を地元在住のasacoさんにリポートしてもらいました。

みなさん、こんにちは! 今まで「みんなの子育て深夜便」でコラムを担当しておりましたasacoといいます。2年ほどお世話になった子育てのステージを離れて、心機一転、”地域”に目を向けて新たな発信をしていきます。改めまして、どうぞ宜しくお願い致します。

17年前、第一子の妊娠をきっかけに移り住んだ世田谷区用賀。当時は周りにほぼ知り合いが居なくて、子どもが通う保育園や学校を通じて近所の方々と出会うくらいで、それ以上のご縁は滅多にありませんでした。

それが一転したのが、コロナ禍のこと。人と会う機会がグッと減った中、爆発的な人気を博した音声配信SNS「クラブハウス(Clubhouse)」を覚えていますでしょうか。そこで、用賀に住んでいる人たちが“本気会議”と題して何やら雑談していることを知り、リスナーとして参加するようになったわたし。

すると、回を重ねるごとにご近所仲間が増えてゆき、気づけば2022年には用賀を拠点に地域活性を目指した活動をしている「NPO法人neomura」の理事に就任。

さらに、地域のつながりはどんどん広がります。まずは、用賀商店街のみなさん、そしてNHKステラnetを運営しているNHK財団の方々とも「ようがみらいかいぎ」を通じて運命的に出会うことになります。わたしが今ここで執筆しているのも、そんなプロセスがあってこそ。ご縁に感謝しかありません。
(注「ようがみらいかいぎ」は、住民同士が意見交換する、用賀商店街振興組合主催のイベント。NHK財団は運営を支援。詳しくはこちらの記事をご覧ください

お天気にも恵まれて大盛況だった「ようが屋台村」!

ことしも引き続き地域振興のために用賀商店街×NHK財団で様々な活動が行われていて、その様子を用賀在住のわたしが地元目線でレポートしよう! ということになりました。記念すべき初回は、4月7日(日)に用賀駅前のくすのき公園で開催された「ようが屋台村」をご紹介したいと思います。

用賀商店街主催で2010年に始まったこのお祭り。商店街に加入しているお店が一堂に会して、食はもちろんのこと、お花や雑貨までバラエティーに富んだラインナップで、春と秋、年に2回開催される大人気のイベントです。

「NPO法人neomura」のブースをサポートしてくれた心強い仲間たち。

数年前からneomuraも地域の方々と一緒にフード出店をしているのですが、今回は事前に試食会も実施してスタッフ一同やる気満々! 具材の組み合わせや味付けをみんなで考案したトルティーヤやフランクフルト、ワインなどを販売しました。

もともとはneomuraの理事がメインで動いていたのが、今回は日頃の活動を通じて知り合った地元の方々がリーダーシップを取って運営を担ってくれて、横のつながりが広がり続けているのも嬉しい。

用賀ミュージシャンズ、演奏後にパチリ!

そして、わたしは2022年の秋に開催された屋台村から、僭越せんえつながらとある大役を仰せつかっております。「日常に音楽のある街にしたい」という用賀商店街の小林弘忠理事長の想いを形にしようと、「用賀ミュージシャンズ」が誕生! わたしもコーラスとして参加することになったのです。

まさかこの歳にしてバンドを組むことになるとは(笑)自分でもびっくりですが、事前に送られてくる演奏曲を聴いて自分のパートを確認したり、商店街事務所に集合してみんなでリハーサルをしたりと、バンドと無縁に生きてきたわたしにとってはすべてが新鮮そのもの。純粋に、みんなで音を奏でる楽しさを噛み締めています。 

最近ステージで定番で演奏しているのが、京西小学校の第二校歌として有名な「京西さくら組」。当日遊びに来てくれた小学生たちが足を留めて一緒に歌ってくれるのがとっても嬉しくて、音楽を通じてまちが一体になるってこういう事なのかと実感します。理事長が目指すまちづくりが、少しづつ形になっているのかも!?

ようが公共放送局の開局記念シンポジウム(NHK財団がサポート)。

それから、去年もう一つ用賀商店街に誕生したものがあります。それは「ようが公共放送局(YPB)」。 地域を応援する”公共”を意識した放送局を作りたいという熱い想いで立ち上がり、放送のスキルやノウハウを持つNHK財団がサポートをしながら運営されています。

シンポジウムの模様は「ようが公共放送局」で生配信。

YPBは、今回の屋台村でも大活躍。元アナウンサーの星野豊さんが、出店しているお店を回って中継したり、放送局のメンバーでもある駒沢大学の学生たちが司会のアシスタントをしたり、用賀の活動をいろんな角度から垣間見ることができました。

配信中の動画リポート「シリーズ・ようがの防災」の一場面。

そんな中、YPBが手がける防災動画も大きなスクリーンで放送されました。実は、こちらにわたしは家族で出演をしていて、先日vol.2の撮影も終えたところ。

ここ最近日本各地で地震が絶えませんが、用賀商店街では以前から「防災」に徹底的に向き合っていて、わたしは撮影の度に学ばせてもらうことばかり。意外と知らない情報がてんこ盛りなので、ぜひ多くの方に初回から続編までご視聴いただけたらと思います。

さて、用賀商店街×NHK財団の「ようが屋台村」の活動を情報量多めでお届けしましたが、いかがだったでしょうか!? とにかく地域の人たちのつながりが強くて、みんながどんどん仲良くなる。用賀はそんなにぎやかなまちです。そして、このイベントも新しいつながりを生んでいます。

個人的に確信しているのは、近所にお友だちが増えると、ぐんと暮らしの豊さが増すということ。だからこそ、地域につながりを生むことはとっても重要で、今後もステラnetの記事を通じて、そのきっかけをより多く作っていけたらなぁと思っています。


NHK財団は、まちの課題解決につながる情報収集・発信の仕組みづくりを目指す用賀商店街振興組合の「まちづくり放送クリエイター育成事業」と「コミュニティ放送局運営事業」を支援しています。

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モデル・1978年静岡県浜松市生まれ。2男2女のママ(15歳、13歳、10歳、5歳)。モデルとして雑誌、webやCMなどに出演。夫婦で手がけるフードユニットkatarite(語り手)や、子育てにまつわるコラム執筆など多方面で活動中。2022年よりNPO法人neomuraの広報にも携わる。