ドラマ「デフ・ヴォイス」(主演・草彅剛)では、ろう者・難聴者の役を20人もの当事者が自ら演じ、キーパーソンを担う。日本のテレビドラマにおいて、初ともいえる試みだ。

ドラマでは、ろう者・難聴者・聴者それぞれの思いがぶつかり合う

ろう者・難聴者・聴者が共演することは、「手話」と「日本語」という異なる言語をもつ人たちが混じりあうことであり、日本語の台詞を手話に翻訳したり、撮影開始のカウント出しを「声」でなく「目」でキャッチできるサインに変えるなど、これまでにない作業が必要となる。互いの協力や理解なしには進まない現場が、どのように進んでいくのかを追った。

前例のない現場を支えたのが、ドラマの手話指導をした、ろう者の江副悟史さん(日本ろう者劇団代表)と、CODAの米内山陽子さん(脚本家・舞台手話通訳)だ。江副さんが心を砕いたのは「声の演技にはない、手話ならではの表現をどう魅せるか」。手の動き・スピード・間などで、いかに感情の機微を表すかを追求。

手話指導を担当した、ろう者の江副悟史さん

米内山さんは、ろうと聴、2つの世界で生きるCODAの主人公の複雑な心境を深く伝えるために、きめ細やかな考証・手話指導にあたった。ろう・難聴・聴の共同作業から、どんなドラマが生まれたのか。出演関係者達の思いを伝える。

出演の橋本愛さん・手話を勉強して臨んだ

ハートネットTV
「ドラマ『デフ・ヴォイス』舞台裏に密着 ろう・難聴・聴が集った2か月」
【放送予定】12月13日(⽔) Eテレ 午後8:00〜8:29

<VTR出演者>
草彅剛 橋本愛 江副悟史 米内山陽子
ナレーター:中山果奈アナウンサー