来春放送開始の2024年度前期連続テレビ小説『虎に翼』が、9月28日に茨城県つくばみらい市のオープンセットでクランクイン。主人公・伊藤沙莉さん(猪爪寅子役)も初日から参加し、寅子とともに「法」を学ぶ明律大学の仲間たちとのシーンを中心に、撮影がスタートした。

©NHK

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●主人公 猪爪寅子(いのつめ・ともこ)役
とう沙莉さいりさん コメント

ついに初日の撮影を迎えました! スタッフさんやキャストの皆さんがいい雰囲気の現場にしてくださっていて、ありがたいです。
1年間同じ役を演じるということも、あまりない経験です。長期間の撮影になるので、いろんなことがあると思いますが、常に大きな軸となっていければいいなと思っています。皆さんも自分自身も楽しくいられるように心がけたいです。
寅子はとてもまっすぐな子なので、真正面から見ていただきたいです。当時の方々の一生懸命さがあって今があること、今に繋がる何かを感じてみていただけたらと思います。
寅子はこれまでの朝ドラにあまりなかったタイプのヒロインだと思います。頑張る人たちや、一生懸命に生きている人たちが描かれているので、元気と素敵な時間をお届けできればと思います。見守っていただけたら嬉しいです。


◆番組ロゴ決定!

◆デザイン 三宅みやけ瑠人りゅうとおかざき

◆ロゴのコンセプト

社会の矛盾や不平等と格闘しながらも、希望を持って未来を見つめる寅子や当時の女性たち。凛としていてしなやかな文字に彼女たちへの敬意を込めています。
寅子が着ることになる当時の法服の胸元には唐草模様の刺繍があったといいます。
身近な野草の花々をあしらった唐草模様を制作することで、市井の人々への共感を忘れなかった三淵嘉子さん(寅子のモデル)の思いを表現できればと考えました。

【プロフィール】
三宅瑠人
グラフィックデザイナー、イラストレーター。海外の古い図鑑に影響を受けた繊細なタッチの動植物・日用品のイラストレーションで知られる。国内外のファッションブランドのビジュアル制作や書籍の装画など多岐に渡って活動。グラフィックデザイナーとしても、ブランディング、パッケージ、レコードジャケットなどを数多くを手掛けている。著書に「Subject & Object」(グラフィック社)、「Around The World in 80 Birds」(Laurence King Publishing)。最近のデザインの仕事に「エルマーのぼうけん展」(PLAY! MUSEUM)など。

岡崎由佳
グラフィックデザイナー、アートディレクター。日本デザインセンターで展覧会のデザインや運営、ブランディング等を担当。デンマークへの半年間の出向を経て、2022年に独立。最近の仕事に洋菓子ブランド「POMOLOGY」ブランディング、野村友里「とびきりおいしいおうちごはん」ブックデザイン、「エルマーのぼうけん展」(PLAY! MUSEUM)、東京都庭園美術館「ルネ・ラリック リミックス」展、など。


◆制作統括・尾崎裕和 コメント

連続テレビ小説「虎に翼」クランクインです!収録は、主人公を育んだ実家のオープンセットの街並みからスタート。晴れわたる青空のもと、伊藤沙莉さん演じる私たちの猪爪寅子が力強い第一歩を踏み出しました。
実は寅子のモデルの三淵嘉子さんは、「ブギウギ」ヒロインのモデル笠置シヅ子さんと同じ大正 3年生まれ、同時代を生きた女性です。これから放送まで約半年、来週から放送の「ブギウギ」を楽しんでいただきながら、「虎に翼」も楽しみにしていただければ嬉しいです。


◆物語

昭和のはじめ、日本初の女性専門に法律を教える学校ができます。そこへ集ったのは、当時の日本のどこにも収まれない、溢れ出す何かを抱えた女性たちでした。この物語の主人公・猪爪寅子も、そんな収まれない女性。周囲から“魔女部”と陰口を叩かれた女性だけの学び舎で、彼女たちは自らの道を切り開くため法律を学んでいきます。
昭和13年(1938)、卒業生から日本初の女性弁護士が誕生します。寅子もその一人として日本中から注目され憧れの的になります。しかし弁護士として意気揚々と世に出た彼女たちを待ち受けていたのは、戦争へと突き進んでいく日本でした。法学という社会に羽ばたく翼を得たはずが、それを使える場は急速に消えて
しまいます。
昭和20年(1945)、焼け野原に立つ寅子は全てを失っていました。明日生きるため頼れるのは、かつて学んだ法律だけ。彼女は裁判官になることを決意。戦争で親を亡くした子どもや苦境に立たされた女性たちのため、家庭裁判所の設立に奔走することになります。
そして、寅子はついに裁判官になります。彼女とその仲間たちは、政治でも経済でも解決できない、追いつめられた人々の半径5メートルの世界を見つめ、その苦境から救うため情熱をもって向き合っていきます。