メディア・リテラシーって何のこと?
これは、かるたの読み札「め」です。
ゲームのルールは普通のかるたと一緒ですが、ポイントは、絵札の裏面についている「解説」です。
絵札をとったら、その裏の解説をみんなで一緒に読んで、メディア・リテラシーってこういうものかぁ、と考えながらゲームを進めます。
推奨学年は小学校5年生以上。先生と、家族と、楽しみながらゆっくり遊んでください。
「メディア・リテラシー」とは、メディアがどういうものか分かったうえで、情報を読み解いたり、表現したり、どうなるとよいか考えて行動したりできる力のことです。
メディア・リテラシーを身につければ、望ましい社会の在り方を考えて行動できたり、偏見や差別の問題を解決できたり、メディアをもっと楽しいものにできたりします。
※「メディア」……情報を伝える手段のこと(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・ウェブサイト・SNSなど)
一緒に考える「かるた」です
「メディア・リテラシーかるた」は用語解説ではありません。「情報を受信・発信するときに気をつけることは?」「同じ情報でも、こんな見方もあるかもしれない」といったことを考えてもらう内容になっています。こんな札もあります。
「銀メダルを獲得しました!」というニュース。「(表彰台に上がれて)嬉しい銀メダル」と伝えることも、「(金メダルに届かず)くやしい銀メダル」と伝えることもできます。
「テストに合格しました!」と喜びを伝えるSNSの投稿ですが、これを見て「よかったね」と同じように喜んでくれる人もいれば、まだ合格できていなくて辛く感じる人もいるかもしれませんね。
これらのように、同じ出来事を伝える場合でも、多様な見方・伝え方がありますし、同じ内容を受け取っても人によって感じ方が違うこともあります。さらにうそや誤情報ではなく事実を伝える情報であったとしても、立場や見方が違うと全く別の伝わり方をすることもあります。
また「フェイクニュース」に代表される、うその情報や誤情報には、どれだけ調べても確かめようのないものもあります。
うそか本当か、正しいか正しくないか、と情報を判断しがちですが、正解が一つに決まらないことだってあるかもしれませんね。
かるたには、メディアを使う中で押さえておくべきポイントが満載です。ほかにも、「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」、広告、画像加工、統計的リテラシーなど、テーマは多岐にわたります。
一緒に楽しみながらメディアについて考えてみませんか?
「今すぐに遊びたい」「一度に複数セットを使って授業をしたい」という方は、次のリンクからダウンロードしてご利用ください。(絵札のダウンロード/読み札のダウンロード)
メディアを使いこなし、もっと楽しいものにする……そんなポジティブな「メディア・リテラシー」の輪が広がっていくことを願っています。
※メディア・リテラシーかるた2024年度の無料頒布を開始しました。NHK財団のお問い合わせフォームから、お申し込みください。
(NHK財団 古川紗帆)