「ラジオ深夜便」アンカーのエッセーを「ステラnet」でも。今回は後藤繁榮アンカー。

最新のエッセーは月刊誌『ラジオ深夜便』7月号で。

この3月までの2年間、「ミッドナイトトーク」で、竹下景子さんとご一緒しました。竹下さんと私は中学・高校の同窓生です。男女別学なのでふだん交流することはありません。年に一度の文化祭のときだけ、それぞれの校舎を訪ねることができました。私が高校3年のとき、竹下さんは高校1年で当時「中学生群像」(名古屋放送局制作)に出演中。男子部生徒にはマドンナ的存在で、文化祭のときに我らが校門から竹下さんが入ってくると歓声が上がったものです。それから半世紀余り、マドンナと「深夜便」で共演できることになろうとは! 長生きはするものです。

竹下さんとは、また別のご縁も。夫の写真家・関口照生さんの親友に私の知人がいたのです。その人は、富山市の写真家・風間耕司さん。私の富山局勤務時代、町おこしの市民グループで意気投合した仲間です。転勤のときに「写真を撮ってあげるよ」と、宴会でよく演じた南京玉すだれを本格的な照明のもとでカメラに収めてくれました。その写真を受け取りに行くと約束しながら、富山へ行く機会がなくそのままになっていました。

今年に入って、竹下景子さんから紙筒を渡されました。中から、大きな全紙サイズの写真が出てきました。30代前半の私が南京玉すだれを演じている写真! 竹下さん夫妻が久しぶりに風間さんを訪ねたら、部屋にこの写真が飾ってあったのだそうです。風間さんは「ラジオ深夜便」を毎回聴いていてくれているとのこと。竹下さんと共演できたことで旧友との縁が復活できました。

マドンナ・竹下景子さんとの共演は、同級生と会うときの自慢のタネともなります。ある月刊誌の連載「同級生交歓」(5月号)に4人の同級生との写真が掲載されましたが、「竹下さんにも入ってもらおうよ」という提案に、男女別学だったろ、と冷静に答えました。

(ごとう・しげよし 第1・3・5土曜担当)

※この記事は、月刊誌『ラジオ深夜便』2023年5月号に掲載されたものです。

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