徳川家康の生涯を、いま最も期待される脚本家のひとり・古沢良太が、新たな視点で描く 2023年放送の大河ドラマ「どうする家康」。6月5日(日)、主人公・徳川家康を演じる松本潤さんが、物語の舞台の一つである愛知県内でクランクインしました。

◆徳川家康役 松本潤さんコメント

出演が決まってから、およそ1年半。所作や馬術などの稽古や、スタッフの皆さんとの打ち合わせを重ねてきて、 「いよいよ始まったな」という感じです。初日は家康がまさに「どうする?」と揺さぶられるシーンでスタートを切りました。「なぜこんな重いシーンからなの?」と思うようなシーンでしたが、特に物語の前半、若き家康にとっては自分の思い通りにならないことばかり。憤り、悲しんで、悔しがる場面が続くと思います。

家康が周囲からプレッシャーをかけられたり、サポートされたりしながら多様な人間関係を築いていったように、 僕自身もこれから1年以上の撮影の中で、共演者の皆さんとの時間を重ねつつ、丁寧に作品をつくっていきたいと思います。

そして、クランクインした愛知県は、戦国の世を終わらせた家康公にとって出発の地ともいえる場所です。東京から移動する時間が、さらに気持ちを高めてくれる感覚もありました。家康公という誰もが知る人物を演じるプレッシャーも感じますが、地域の皆さんからのパワーをいただいて、この作品ならではの家康像を表現していけたらと思います。

◆クランクインにあたって 制作統括 磯智明

松本潤さん演じる青年・松平元康(のちの徳川家康)が身に着けている鎧は、金荼美具足。今川義元から授けられ た金色に輝く鎧も、今川と織田のはざまで揺れる中、どこか色あせて見えます。まさに“どうする家康”のシーンから撮影は始まりました。 クランクインした愛知県は、徳川家康はじめ織田信長、豊臣秀吉の出生地。戦国ロマンあふれる家康ゆかりの地で、撮影を開始できて、とてもワクワクしています。

この1年、古沢良太さんとリアルに家康が見た風景を訪ね歩きましたが、その旅も愛知県から始まりました。岡崎城、大樹寺、本證寺、小牧山城、大高城、上ノ郷城、浜松城、久能 山東照宮、大阪城、伏見城、二条城、関ヶ原、長篠城、設楽原、三方ヶ原などなど、肥前名護屋城まで足を延ばし、 伊賀越えも体感しました。ここかしこに家康が生きた証しがあり、家康の物語がありました。これらの体験や史料をもとに、古沢さんの発想力と想像力を通して生まれるのが、今回の徳川家康です。

「コンフィデンスマン JP」っぽく言うと、こんな感じでしょうか。
皆さんが知っている徳川家康が、真実とは限りません。
「葵 徳川三代」の家康が真実なのか?
「青天をけ」の家康が真実なのか?
「真田丸」の家康が真実なのか?
「どうする家康」の世界へようこそ! さあ、始まります!

◆物語

貧しき小国・三河の岡崎城主・松平広忠の子として生まれた松平元康は戦乱で父を失い、母とも 離れ、駿河の大国・今川家のもとで人質として暮らしていた。今川義元に見込まれた元康は不自由ない生活を保障され、十分な教育も受け、やがて今川家重臣・関口氏純の娘・瀬名と恋に落ちる。そんな今川家に染まる姿を、 元康に付き添っていた石川数正、鳥居元忠ら三河の者たちは苦々しく思っていた。

ある日、父の墓参りに三河・岡崎を訪れた元康は、そこで父に仕えていた酒井忠次など旧臣たちと再会。彼らが 今川家に不満を抱き、松平家再興の思いがくすぶっていることを知る。しかし、義元を慕う家康にとって、彼らの 思いは重荷でもあった。

1560年(永禄3年)、今川義元は、織田領である尾張へ進撃する。元康は妻子たちに別れを告げ、織田軍の攻撃を受ける大高城に、兵糧を送り込む任務に就いた。敵方の猛攻をくぐり抜け、大高城にようやくたどりつき、喜 んだのもつかの間、桶狭間から衝撃の知らせが届く! しかも、大高城に押し寄せるのは、あの織田信長! 幼いころ、信長と一緒に過ごしたときの忌まわしい記憶が、元康の脳裏によみがえる。織田軍に包囲されるなか、家族が待つ駿河に戻るか、故郷の三河へ進むか、それとも籠城か。

どうする家康! この決断が、ピンチとガマンの連続、壮絶な家康の人生の幕開けだった。

大河ドラマ『どうする家康』
【放送予定】 2023年1月〜12月
【作】 古沢良太 【制作統括】 磯智明 【演出統括】 加藤拓
【公式Twitter】 https://twitter.com/nhk_ieyasu