LGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティーの存在を社会に広め、「“性”と“生”の多様性」を祝福するイベントとして、「東京レインボープライド2022」が開催されました。

ゴールデンウイークの期間を虹色に染め上げるイベントとして、4月22日(金)〜5月8日(日)の期間は「プライドウイーク」と呼ばれ、ことしは“繋がる、見える、変わる”をテーマにさまざまなイベントが開催されています。

その中でも、メインイベントとなる、4月22日(金)〜24日(日)の3日間で行われた「​​プライドフェスティバル&パレード」は、アジア最大級のLGBTQ関連イベントとして代々木公園にて開催されました。

新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった今回。野外ステージでは多くのアーティストが、まさに多様なパフォーマンスでイベントを盛り上げてくれました。

そのほかにも、ステージでは、LGBTQの理解を深める​​シンポジウムや​​各党議員のスピーチなど、LGBTQ・アライ、ジャンルを超えたカラフルなステージとなりました。

 

最終日となる24日のレインボーパレードでは、人数制限を設けたなかでの、3年ぶりのリアル開催。代々木公園から出発した約2,000名が、渋谷・原宿を行進しました。

パレードに参加する人は、それぞれの個性を表現する格好や、意見を主張する手作りのプラカードなどを持ってアピール。“私たちを見てほしい”という思いがあふれるその姿に、目を引かれる人も多かったのではないでしょうか。

このパレードは、「性」だけでなく、年齢や国籍は関係ない、「多様性」のあり方を象徴するものになりました。

野外ステージやパレードだけでなく、企業や支援団体によるブース出展も大きな魅力のひとつです。グッズ販売や、これまでの活動を記録した展示物、大人だけでなく子どもも楽しめる体験コーナーなどもあり、参加している団体ひとつひとつの個性であふれる出展となりました。

今回、初出展となったNHKのブースでは、NHKのキャラクターでもある「どーもくん」がレインボーカラーを身にまとい登場。写真撮影では、60人を超える長蛇の列ができる人気ぶりでした。

ブース内には、Eテレをはじめとする、LGBTQをテーマとした過去の番組が紹介されていました。今では、Eテレのみならず、総合テレビでも取り上げられる機会が増え、時代の流れや変化を感じさせてくれる展示になっていました。来年はさらにNHKらしさが感じられる出展になると、今から期待がふくらみます。

見渡すかぎりレインボーカラーにあふれる今回のイベントは、人と人とがそれぞれの個性を尊重しながらつながるすばらしさを実感できる機会となりました。

「東京レインボープライド」というイベントをひとつのきっかけに、LGBTQの当事者やその周囲の人たちの笑顔と自信に満ちた姿が、これからも見られるような社会を目指して皆さんでつながっていきませんか?

1999年、茨城県生まれ。女子校出身のトランスジェンダー。当事者としての経験をもとに、理解ある社会の実現に向けて当事者から性に悩み戸惑う方、それを支えようとする方への考えを発信する活動に従事する。