かおるさん(73歳)は、俳優・歌手として長年活躍し、特にテレビの時代劇「水戸黄門」でお茶の間の人気者に。今は呼吸法をベースにした健康教室を開催するなど、俳優以外にも活動の場を広げています。変わらない美しさと健やかさを保つ由美さんに、日々を明るく過ごす心得や今後の夢を伺いました。
聞き手/遠田恵子

この記事は、月刊誌「ラジオ深夜便」2024年4月号(3/18発売)より抜粋して紹介しています。


「水戸黄門」の入浴シーン秘話

─―由美さんといえば時代劇「水戸黄門」の「かげろうお銀」役が印象に残っています。

由美 あの役をいただくまでは、まさか自分が時代劇の、しかも忍者役に選ばれるなんて思いもしませんでした。それまでは歌ったり踊ったり、ブロードウェーミュージカルなどのお仕事ばかりで、それがとても楽しかったんです。

最初は黄門様のお命を狙う敵役で、それまでの「水戸黄門」にはなかったキャラクター。時代劇でも“洋”のイメージでできそうかな、と引き受けたところもありました。

―─毎回の入浴シーンも話題になりました。

由美 通算200回以上はありましたね。最初の撮影も岩風呂のシーン。お風呂で黄門様を狙っているところを風車の弥七さんに止められる、という設定でした。岩風呂のセットはスタッフの方々が朝から作ってくださるのですが、これがすばらしい出来栄えでした。

スタジオに土を入れてスコップで穴を作り、お湯がもれないように中にビニールを敷いて、周囲に木や花を植えて本物の岩風呂のように作ってくださって。ところが即席なので、時間がたつとお湯の量がどんどん減ってきちゃう。水着が見えたらどうしようと、カメラに映らないよう工夫しながら撮影したのを覚えています。

スタッフの仕事ぶりは、本当に職人さんだなと感動しましたね。「水戸黄門」は、監督やスタッフの皆さんのおかげですばらしい作品になったのだと思います。


呼吸法で体形をキープ

─―ところでデビュー以来、洋服のサイズが変わっていないそうですね。

由美 体形は15歳からほとんど変わってません。逆にグッと引き締まった感じかな。体重も42、3キロをキープしていて、10代のころに気に入っていたジーンズが今でもはけるんです。これはうれしいですね。

─―我慢をすることはないのですか。

由美 ありませんね。人はおなかがすいちゃうとちょっと機嫌が悪くなりますから。「体形を気にすると食べたいものが食べられなくて、イライラしちゃう」って言いますが、それならしっかり食べて、そのあとにエネルギーとして使えば、ちゃんと発散できますよね。

─―発散というと、運動とか?

由美 私はオリジナルの呼吸法を考案し、それを毎日行っています。「由美ブリージング」という、呼吸を深く、体の隅々まで巡らせていくやり方です。


「若さの秘訣は『楽しむ心』と『呼吸法』」由美かおるさんのお話の続きは月刊誌『ラジオ深夜便』4月号をご覧ください。

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