新・介護百人一首

あの父が
新聞やめた
どうしよう
施設に送る
ぼくの原稿

宮崎県荒尾 洋一 71歳)

淺山憧倭

詞書

活字を読むのが好きな父である。ホームに入っても個人で新聞を購読していた。そしたら父が新聞をやめたと電話がきた。仕方がないので私のつたないエッセイや童話を送っている。

感想コメントをいただきました

久保田雅人

歳を取ると小さい文字が読みづらくなり、読めないことにイライラして最後には読むことをあきらめてしまいます。そうすると考える機会が減ってゆくのです。それだけにお父様が読みやすいエッセイや童話がどれだけお父様の脳と心を活性化させていることでしょう。しかもそれらが我が子の手作りとなればなおさらです。きっとエッセイにはお父様との思い出も書かれていらっしゃると思います。それを読み、記憶を呼び起こす作業が素晴らしいリハビリでしょう。

久保田雅人

1961年8月生まれ 東京都出身
立正大学文学部卒 社会科教員免許取得
1990年4月~2013年3月 NHKEテレ「つくってあそぼ」わくわくさん役で出演
番組放送中から全国で工作ショウや親子工作教室などを行う
現在も「わくわくさん」「工作の伝道師」として工作ショウ、講演会、工作研修会などを全国で展開中