平成のギャル文化に出会ったヒロイン・よねゆい(橋本環奈)が、やがて栄養士となり、縁、人、そして未来など、目には見えない大切なものを“結んでいく”、2024年度後期朝ドラ「おむすび」。

9月30日(月)の放送スタートを間近に控えた9月9日、東京・渋谷のNHK放送センターで出演者による会見が開かれ、結を演じる橋本環奈、その姉で“伝説のギャル”・歩を演じる仲里依紗、包容力たっぷりの母・愛子を演じる麻生久美子、心配性で過保護気味の父・聖人を演じる北村有起哉、そして制作統括の宇佐川隆史チーフ・プロデューサーが登壇した。


本作の見どころは、なんといっても“ギャル”。第1週からさっそく、メークから立ち居振る舞いまで、バッチリ決まったギャルたちが登場する。その完成映像を見た仲は、「度肝を抜かれました!」と言う。

「もう本当に素晴すばらしくて。朝ドラとギャルって、イメージ的にあまり結びつかないかもしれませんが、このドラマを見たらきっと、ギャルのカッコ良さをわかっていただけると思います。

私は平成元年生まれで、平成元年生まれという設定の結とは、経験してきたカルチャーが近いんです。ギャル文化最盛期に小学生だったからこそ憧れは強くて、今でもギャルを目標にしているほど。『おむすび』は、多くの人にギャルのポジティブなイメージを伝えられる、世の中にパワーを与えられる作品になるのではと思っています」(

そんな仲は、金色のドレスに派手な緑色の髪で登壇。“伝説のギャル”を演じた感想を求められると、「正直、いつも通りの自分って感じでした(笑)。違和感は全くなくて、息をするように演じられましたね」としたうえで、ギャルにふんした橋本を「完璧。まさにあの頃、私が憧れていた姿そのもの。キング・オブ・ギャル」と評した。

麻生も「わかる、本当にかわいかった!」と相好を崩して同調し、

「私は、ちょうど高校生くらいの時にギャルが流行っていた世代。だから周りにギャルはたくさんいたんですけど、私自身はうらやましい気持ちもありつつ、変に意地を張って、ギャルはやらずに大人になってしまったんです。だから今回、懐かしい平成ギャルたちの姿を見て、ちょっと後悔しましたね。あの時、やっておけばよかった」(麻生

橋本は、2人の絶賛を受けてうれしそうな表情を見せ、

「私も久美子さんと一緒。学生時代、周りにはギャルファッションに興味がある友達が多かったのですが、私はあまり関心がなくて。だけど、今回ギャルと向き合ってみて、やっぱりカッコいいなと思いました。

ギャルは見た目にも重きを置きますが、本当に大切なのは心意気。好きなことを極めて、まっすぐ道を進んでいく潔さ……“ギャルマインド”ってやつですね。作品を通して、そういうギャルの魂を私も学びたいと思いましたし、テレビの前の皆さんにもお届けしたいなと思いました」(橋本

と、熱い思いを語った。

女性陣のギャルトークをほほ笑ましく見守っていた北村も、「こんなに麗しくて美しい方々と家族という設定なんて、恐縮です」と笑顔を見せる。

「『おむすび』には、ギャルだけでなく、いろいろなエッセンスが詰まっています。震災と復興、家族げんか、そして仲直り……。根本(ノンジ)さんの魅力的な脚本のおかげで、簡単には展開が読めず、次どうなるかわからないので、僕らも続きの脚本が完成するのが待ち遠しい。皆さんも、楽しみにしていてください」(北村

劇中では家族を演じる4人。特に食卓を囲んでの食事シーンが印象的だったという。

「松平健さん演じるおじいちゃん(永吉)や、宮崎美子さん演じるおばあちゃん(佳代)も、とっても良いキャラで。テンポの良い掛け合いが楽しかったです」(橋本

「食事シーン、確かに多かったですよね。これが家族の日常というか、原風景だったよなと改めて思いました。やっぱりみんなで食べるとおいしいし……。普通に味もおいしいから、カメラが回ってないところでも、しっかり食べてましたね(笑)」(北村

会見では、ドラマのメインビジュアルも解禁(参考記事;「連続テレビ小説「おむすび」メインビジュアルが完成!「あなたに、幸せでいてほしい」という願いを込めた1枚」)。成長して栄養士になった結が、心を込めて握ったおむすびをまっすぐ差し出したカットだ。
写真の撮影は、幼い頃に震災を経験した結の避難先となる学校で行われ、ここで救援物資として受け取った“おむすび”が、彼女の原体験となるという。小さなピンク色のハートが、暖かい気持ちを運んでくれるようだ。

「本物のギャルが出てくるという、これまでとは一味違う朝ドラです。ポップで明るい朝を届けられるのではないかと思うので、ぜひ、放送を楽しみにしていてください!」(橋本

激動の平成から令和にかけての時代をパワフルに描く"平成青春グラフィティ"「おむすび」。「ステラnet」では、今後随時、出演者インタビューなどをお届けする。