9月30日(月)放送開始予定の連続テレビ小説「おむすび」。8月21日、兵庫県神戸市でロケ取材会が行われ、主人公・よねゆいを演じる橋本環奈さん、神戸の商店街で靴店を営む靴職人・渡辺孝雄役の緒形直人さん、神戸市役所の職員・若林建夫役の新納慎也さん、そして制作統括の宇佐川隆史チーフ・プロデューサーが出席した。

第111作目の朝ドラ「おむすび」は、平成元年生まれのヒロイン・米田結が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。

神戸で幼少期を過ごしていた結は、阪神淡路大震災をきっかけに祖父母の暮らす福岡・糸島に移住。そこで青春時代を過ごすが、高校卒業とともに一家で神戸に戻り、栄養士になるべく学び始めるというストーリーだ。

ドラマは5月頃から神戸での最初のロケをスタート。その後、スタジオでの撮影なども挟みつつ、この日は神戸で商店街での防災訓練のシーンが撮影されたという。

神戸の街の印象を聞かれた橋本さんは、

「神戸ポートタワーとか、摩耶まやさんきくせいだいとか、やっぱり景色がいい場所が多くて、それが印象的で楽しかったです。いままでプライベートでもお仕事でも兵庫県に来る機会があまりなかったので、すごく新鮮で。ご飯もおいしいし、撮影をしていても手を振ってくださったり、子供たちがエキストラとして参加してくれたり、温かい街だなって感じています」(橋本

と、笑顔を見せた。また、福岡出身の橋本さんは、

「結は福岡のことばを話すのですが『~しとう』って、神戸でも言うんですよね。港が近いからなのか、言葉が似ている部分があって、神戸に親近感が湧きました」(橋本

と、撮影を通しての発見を報告した。

橋本さんが演じる結は“ギャル魂”を胸に、パワフルに突き進む役どころ。自分の中の“ギャルな部分”を聞かれると、

「ギャルって、すごく見た目のことを印象に持たれると思うんですけど、この作品の中では、例えば(結が通うことになる)栄養学校のシーンでは、大量調理をする上で衛生管理の問題で、メイクやネイルをしていたらダメなので、すべて取るんですね。

それでも、やっぱり好きなことを貫くっていう気持ちがギャルだとずっと言っていて。だから、結ちゃんは同級生に対しても、『好きなことを貫いとうけん、ギャルやね』っていうことをセリフでよく言うんです。好きなことを貫く、他人の目は気にしない、自分らしく生きていることがギャルらしいと思っているので、そういった意味で言うと、私もギャルだなって思います」(橋本

と、胸をはった。
今作で阪神淡路大震災を描くことについては、

「先ほども炊き出しのシーンを撮影したのですが、結ちゃんと米田家のみんなで震災の思い出を語るシーンもあって。やっぱり朝ドラだから、皆さんが明るく楽しく1日を始められるように、という気持ちもありつつ、震災のことは軽々しく口にすることではないので、そこに寄り添って撮影できるように、すごく大切に演じています」(橋本

と、思いを語った。
復興のために奔走する若林役を演じる新納さんは神戸出身とのことで、

「地元でこの役をやらせていただくことを本当にうれしく思っています。僕も実際に神戸で震災に遭ったので、なにか古傷がヒリヒリするような、でも、誇らしい思いもあったりします。というのも、神戸はあの震災から、結構なスピードで力強く復興していったんですね。だから、震災のことは神戸市出身の僕にとっては一種、誇りみたいな部分もあって」(新納

と、地元への思いを吐露。さらに、

「この作品で震災に触れることは、僕にとっても、今の日本にとっても意味のあることだと思います。このドラマを見て、能登をはじめ、被災して苦しんでいる地域の方々が『そうだ、神戸はこうやって立ち上がったんだ』と感じて、元気になっていただければ」(新納

と、他の被災地への思いも明かした。
震災から立ち直れずにいる渡辺孝雄を演じる緒形さんは、

「あの時から時が止まってしまった男に、この先どう光が見えるのか、それとも、そのままなのか。そういうところを感じていただけるよう、丁寧に演じていきたいなと思っています」(緒形

と、コメント。そして、

「俳優は想像しながら生きる仕事をしているものですから、そういった意味では、もし自分だったらって置き換えると、きっと僕も孝雄のように塞ぎ込んでしまっているんだろうなと。今でも苦しんでいる人は絶対にいるんだと思うので、そういう人の心の痛みみたいなものを感じていただけたらいいですね」(緒形

制作統括の宇佐川チーフ・プロデューサーは神戸ロケについて、

「神戸ロケが始まって、震災を描くためには覚悟と強い思いがないといけないなと改めて感じています。地元の方のお話を聞くたびに、やはり今の神戸とこれまでの神戸をちゃんと伝えなければなと気が引き締まりました。橋本さんは自然と周囲を明るくする力がある方。平成にはいろんなことがありましたが、それを打破する力みたいなものを橋本さんに感じています」(宇佐川)

と、撮影にあたっての思いを語った。
神戸での撮影は秋まで続く予定。橋本さんをはじめ、出演者たちが丁寧に描く物語のスタートを楽しみに待ちたい。


2024年度後期 連続テレビ小説「おむすび」

9月30日(月)スタート
毎週月曜~土曜 総合 午前8:00~8:15ほか

作:根本ノンジ
主演:橋本環奈、仲里依紗、佐野勇斗、麻生久美子、宮崎美子、北村有起哉、松平健ほか
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
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