新・介護百人一首

に宛てし
ただ一行の
ラブレター
日帰り介護の
嬉しき成果

神奈川県森田 稔 87歳)

愛知県 宇津野世倫

詞書

デイケアに通うようになって、指導を頂いて「お父さん、好き」と書いたメモを持って帰って来たことがありました。目頭が熱くなったのを覚えています。

感想コメントをいただきました

鎌田實

最高です。
「吾に宛てしただ一行のラブレター」美しい出だしです。奥さんは、どんなご病気かわかりません。認知症が少しあるのかな。と勝手に想像しました。デイケアに通ってる奥さんが、短いけれど、ラブレターをかけた。
すごいことです。
「お父さん、好き」魂の言葉ですね。
森田さんがよく介護なさっているから、こんな美しい言葉が出たのだと思います。

鎌田實

1948年生まれ。医師・作家。東京医科歯科大学医学部卒業後、諏訪中央病院へ赴任。30代で院長となり赤字病院を再生。地域包括ケアの先駆けを作った。チェルノブイリ、イラク、ウクライナへの国際医療支援、全国被災地支援にも力を注ぐ。現在、諏訪中央病院名誉院長、日本チェルノブイリ連帯基金顧問、JIM-NET顧問、地域包括ケア研究所所長、風に立つライオン基金評議員(他)。武見記念賞受賞。