新・介護百人一首

開かずの間
片すそばから
取りよける母
幼い私が
作った人形

愛知県魚住 悦子 48歳)

愛知県 濱嶋香里

詞書

近いことは何度言っても忘れてしまったりするのに、子育てのことはしっかり覚えていて、ああ親ってこういうものだなとしみじみしました。

感想コメントをいただきました

北条ふとし

きっとこの人形はお母さんにとって大切な思い出なんですね。過ごした時間が何より大切な思い出。この記憶があることで母子として繋がっていることが嬉しい。僕はそう思えるようになりました。忘れたっていい。僕や周りの人が覚えていたらいい。でもいつまでも母であってほしい。だから母の前ではずっと出来の悪い子供でいようと思います。少しでも母親としての威厳を保ってもらえるのであればと。

北条ふとし

1976年生まれ、埼玉県吉川出身。お笑い芸人、俳優。NSC東京2期生『サブミッション』というコンビで長年活躍していた。2005年4月からピンで活動開始。よしもと埼玉県住みます芸人、マツコデラックスのモノマネが好評。両親の介護をきっかけに、介護の世界に携わり、現在勉強中。認知症介助士、認知症キャラバンメイトの資格取得や「羽ばたけ!SAITAMA KAIGO オンライン芸術文化祭」の特別審査員、プレゼンターなどを務める。