Eテレで放送中の語学番組「ハングルッ!ナビ」。「テレビでハングル講座」から番組名をリニューアルした今年度のテーマは<ハングルって楽しい!~ココから一緒に はじめの1歩~>。生徒役の河野純喜さん(2020年にデビューした11人組グローバルボーイズグループ「JO1(ジェイオーワン)」のメンバー )と一緒に、文字や基本表現から学習が始まり半年ほど経ちました。
ハングル初心者ながら、成長が目覚ましい河野さん。9月29日(木)からの後期の放送スタートを前に、「どうやって勉強しているの?」「腕試しコーナーでの全問正解が多すぎませんか?」など、これまでの努力の裏側に迫りました。
番組テキストで自主勉強!「繰り返し」が大事
——第1回の放送ではハングルについて「文字を読むことは少しだけできるけど、書くとなると難しい…」とお話しされていましたよね。
(「ハングルッ!ナビ」の)お仕事をいただく前から、ハングルのレッスンは少し受けていました。 JO1の活動の中で韓国に行く機会もあったので、ハングルでコミュニケーションをとりたいなという思いから、日常的な会話を頑張って覚えようとは思っていて。そんな中、出演のお話をいただき、それはもう「やりたいな! 学びたいことを学べる仕事なんて最高やな!」と。
——今も番組の収録に向けてハングルのレッスンを受けることはありますか?
ないですね。
——では、収録前はご自身で勉強をされているんですか?
そうです。本当にテキストで勉強していて……あ、今日も持ってきています(バッグから「ハングルッ!ナビ」テキストを取り出す)。お仕事されている方とかもそうだと思いますが、ガッツリ勉強する時間は取りにくいので、テキストを持ち歩いたり、寝る前に読んだりしています。テキストで勉強しているメンバーもいて、僕自身もうかうかしていられないというか。メンバーから単語を学ぶこともあります。
——JO1のメンバーの鶴房汐恩さんもハングルがお得意かと思いますが、メンバー同士で教わったり、教え合ったりするんですか?
汐恩にけっこう聞きますね。ふだんから韓国のスタッフの方と関わる機会も多いので、お仕事の中でも学ぶ環境がけっこうあります。
——ハングルを覚えるときは、口に出して覚えるか、書いて覚えるか、どちらのタイプですか?
口に出して覚えるタイプですね。
——番組で、ヘヨ体(「~(し)ます・~です」という、丁寧な文末表現)の「合体する」パターンを、体で表現しながら覚えていたのも印象的でした。
あー! あの覚え方は忘れないですね。ヘヨ体の活用って、ずっと出てくるけど、意外と複雑で忘れてしまうことが多いので、何回もテキストを見て「あ、こんなの習ったな」と体を動かしながら思い出しています。繰り返しが大事です! 1回で覚えようとしないほうがいいと思います。
「練習の泉」は“ガチ”なんです!
——腕試しコーナー「練習の泉」で全問正解されることも多いので、優秀すぎて「どうやって勉強しているんだろう!?」と疑問だったんです。
あれ、本当にガチでやっていて、僕の台本、真っ黒なんですよ! 問題も答えも真っ黒に塗られていて。
(※番組スタッフからも「あまりにもできすぎるから、答えを出しているんじゃないかって思われるくらい」「面白いリアクションもガチです!」と、すかさずフォローが入りました)
——「練習の泉」では、小道具を使うこともよくありますよね。
4月から1週1週頑張ってやっている中で、最初は緊張していたんですけど、緊張もほぐれてきて「小道具をどう使うか」とかも考える余裕が出てきました。
——今日の収録でも河野さんが「はじけていた」と聞きました。収録は和気あいあいとした雰囲気ですか?
ナビゲーターを務めるKさんと講師の山崎玲美奈先生だけじゃなくて、番組スタッフさんもハングルを話せる方が多くて、みんなが先生です。みなさん分からないことを教えてくれて、優しいですし、とてもあたたかい。良い環境で勉強させてもらっています。
——「先生」たちのアドバイスで役立っていることは?
「ㄹ(リウル)」の発音が難しくて、舌を巻きすぎちゃうので、初めのうちは結構詰まっちゃっていましたね。何度も何度も、そこは教えてもらいました。
——ほかに、つまずいてしまったポイントはありますか?
初めは、文字を読めるのは読めるけど時間がかかり……、文字に慣れることに結構時間を費やしました。「練習の泉」でも、ポイントは合っているけど、ちょっとした発音が違うこともあるので、今でも気をつけながらやっています。「今回のポイントとしては問われていないけど、昔習ったことだよね?」というところが何度も出てくるので、出題者の意図を読み取らないと…!
韓国で発音を褒められました!
——この夏、グループで韓国に長期滞在されて、ハングルを実際の会話で使う機会も多かったと思います。
アイスアメリカ―ノを略して「아아(アア)」と言う、というのを習ったので、「아아」、注文しました!「아바라(アバラ)」(=アイスバニララテ)とかも。楽しかったです。
——ほかに現地で役立ったフレーズはありますか?
フレーズとして丸ごと習ってはいないかもしれませんが、「화장실은 어디에 있어요?」(お手洗いはどこにありますか?)とか。「만나서 반갑습니다.」(お会いできてうれしいです)もよく使いますね 。実は発音を褒められることが多くて。まだまだ単語を覚えないといけないなと思っているんですけど、「안녕하세요?」(こんにちは)と言うだけで、韓国の方から「発音がきれいだね」と言われることもあって、それはすごくうれしいですね。
——番組でも発音をよく褒められていますよね。発音するうえで意識していることはありますか?
「ハングルッ!ナビ」でイチからちゃんと学んでいるので、特別な意識はしていないです。Kさんや山崎先生の発音を間近で学ぶことができているのは、本当にありがたいことだと思います。
もっともっと上手く、ハングルで歌を歌いたい
——JO1の活動の中で、ハングルで歌を歌う機会も増えてきたと思います。番組で学んだことは役立っていますか?
それはとても大きくて。歌詞カードに、ハングルと、カタカナのルビと、日本語訳がついているんですね。カタカナで発音を覚えるのと、ハングルを見て発音するのとでは、全然違うことを身に染みて感じます。「ン」にもいくつか発音がありますし。ハングルを見て発音することはすごく大事やなと思います。
——ハングルの歌詞を見て、なんとなく「こう言っているんだな」ということを読み取れるようになってきましたか?
JO1の楽曲は、韓国の方が制作していることも多くて。ハングルの状態で渡されて、日本語として歌詞を変える部分もあるんですよね。自分で作詞する機会もあるんですけど、日本語訳だけでは伝わらないような、「そのタイミングで、ハングルのその音で言っているのには意味がある」っていうのが分かってきました。接続詞は分かるようになってきたので、「~を、~なんだ」って言っているのが分かれば、あとは単語を調べたら「こういう風に伝えたいんだな」と。
——番組スタート時の目標も「ハングルで歌を歌うこと」でしたよね。
実際にJO1で韓国の音楽番組にも出させていただいて、夢が叶ってきていると思うのですが、もっともっと上手く歌えるようになりたいです。自分ひとりで1曲歌うとかも、いいなって思います。
(インタビュー後編は近日公開予定!)
河野純喜(こうの・じゅんき)
1998年1月20日生まれ、奈良県出身。オーディション番組を経て結成され、2020年にデビューした11人組グローバルボーイズグループ「JO1」のメンバー。持ち前の “パワフルボイス”を生かし、グループではメインボーカルを担当。デビュー以来、シングル5作連続で音楽チャート1位を記録しているJO1を、メインボーカルとして牽引している。10月12日(水)には6TH SINGLE『MIDNIGHT SUN』を発売予定。
「ハングルッ!ナビ」
Eテレ 毎週木曜 午後11:00~11:20
<再放送>毎週金曜 午後1:30~1:50、毎週土曜 午前6:05~6:25
放送後1週間、NHKプラス(https://plus.nhk.jp/)で見逃し配信
公式HP: https://www.nhk.jp/p/ts/1MK99JX5R5/
人気K-POPグループのインタビューや単語コーナーも配信中! 詳しくは番組HPから
★9月29日(木)からは、「前期総復習スペシャル①~④」を放送!
この1か月を見れば、途中であきらめた方も、これから学びたい方も、まだ間に合います!これまで学習してきた方は、ここでしっかりとおさらい。視聴者の皆さんからの質問にお答えするコーナーも。
▼NHKテキスト「ハングルッ!ナビ」
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000009193102022.html
テキストには、発音やリスニングの練習に最適な、独自の音声サービスも。
当記事では、テキストの表紙・口絵カット(アザーカットを含む)を一部使用しています。